運輸政策研究
Online ISSN : 2433-7366
Print ISSN : 1344-3348
16 巻 , 2 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
学術研究論文
  • 小池 淳司, 右近 崇
    2013 年 16 巻 2 号 p. 002-013
    発行日: 2013/07/23
    公開日: 2019/03/29
    ジャーナル フリー

    本研究は,SCGEモデルの枠組みに属する汎用型空間経済モデル(RAEM-Light)を,初めて日本全国を対象として適用した事例であり,高速道路料金割引施策を例に挙げ,経済効果の空間的な帰着分析を行った.既往のモデルでは,地域間の交通抵抗を所要時間で表現することが多いが,本モデルでは,交通抵抗として所要時間と有料道路料金変化の両方を考慮できるようモデルの拡張を行っている.また,現行の制度上では,料金割引による高速道路会社の料金収入減収は,国の債務引当あるいは国からの収入補填がなされるため,これらの施策コストを国民が負担する構造を人頭税の形でモデル化し,料金割引施策の影響・効果について考察する.

  • 辻野 正訓, 白岩 正三, 橋本 敬
    2013 年 16 巻 2 号 p. 014-021
    発行日: 2013/07/23
    公開日: 2019/03/29
    ジャーナル フリー

    放置自転車の台数調査は,放置自転車の推移や多発地域を特定する際の材料となる.しかし,放置自転車による交通の阻害の大きさを知るには,単に台数を計測するだけでは不十分である.なぜなら,個々の放置自転車の駐輪状況は一様ではなく,それぞれの有する危険性は異なるからである.そこで,本研究では,各放置自転車の駐輪状況の危険性(=危険点数)を考慮した調査手法を提案する.放置自転車に起因する諸問題を抱える各地域の特性を把握することができれば,より安心安全な交通環境を効率的・戦略的に創出する施策を設定するための基礎となる.

報告論文
  • 橋本 悟
    2013 年 16 巻 2 号 p. 022-029
    発行日: 2013/07/23
    公開日: 2019/03/29
    ジャーナル フリー

    本稿は,東京都国立市のJR国立駅南口周辺におけるアンケート結果と社会実験に基づいて,違法駐輪を減少させるための対策を具体的に考えるものである.買い物などの短時間駐輪については,目的地の近傍に駐輪場がなければ,それを利用しない傾向がある.そこで,歩道の一部に短時間駐輪スペースを設けて違法駐輪を減少させる社会実験を行った.結果として,約20mごとに約10台程度の駐輪スペースを設けた場合,30分以内の駐輪であれば十分に対応できることがわかった.ただし,経常的に違法駐輪をしている人は利用しない可能性があること,駐輪場の管理,駐輪時間の問題,及び近隣住民の協力体制などさまざまな問題があることもわかった.

  • 井上 岳, 丹生 清輝, 喜渡 基弘, 今村 喬広
    2013 年 16 巻 2 号 p. 030-042
    発行日: 2013/07/23
    公開日: 2019/03/29
    ジャーナル フリー

    格安航空会社(LCC)参入が,旅客の選択行動及び航空便数の配分戦略の変化に与える影響を分析するため,エアライン間の運賃競争を考慮した,ベルトラン・ナッシュ均衡モデルに基づくシミュレーションプログラムを開発するとともに,実データに基づき,首都圏~関西圏,首都圏~北部九州,関西圏~北部九州の三地域間の旅客流動を対象としたシミュレーションを行った.その結果,LCC参入による旅客需要及び経路運賃の変化の様相は,三地域圏間において,それぞれ大きく異なるものと推計された.

  • 竹久 正人
    2013 年 16 巻 2 号 p. 043-050
    発行日: 2013/07/23
    公開日: 2019/03/29
    ジャーナル フリー

    2012年には和製LCC3社が相次いで就航を開始し,今後は日本でもLCCが急速に台頭してくることが予想される.米国では,2001年の同時多発テロによってイールドが急減し,その後に景気が回復しても以前の水準に戻ることはなく,ネットワークキャリア(NWC)の経営は大きな影響を受けたが,この一因はLCCの台頭にあると考えられる.1990年代後半以降の米国のNWCとLCCの収入,費用,運航実績等の推移からLCCの台頭にNWCはコスト抑制の他,小型機数の減少,平均運航距離の延長,利用率の向上などで対応したことが明らかになった.米国での先行事例は日本の航空市場においてNWCとLCCが社会的なコストを最小限にしつつ均衡点へ向かう方策を考察するための前例になると考える.

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