運輸政策研究
Online ISSN : 2433-7366
Print ISSN : 1344-3348
3 巻, 4 号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
研究
  • リュック・ベアル
    2001 年 3 巻 4 号 p. 002-008
    発行日: 2001/01/31
    公開日: 2019/05/31
    ジャーナル フリー

    製造業の生産ネットワークの国際化により,流通やサプライチェーンマネジメントの形態がより複雑になっている.原料供給地,工場と市場は大きく離れ,また製品のライフサイクルも加速している.こうした事情のなか,製造業者はロジスティクスサービスを自ら行わず,アウトソーシングするようになった.多国籍企業が効率的にサプライチェーンマネジメントを行うためには,次の2つの再編が必要である.一つは製品や商品の流通の見直しであり,もう一つは流通過程における各主体者間(供給者,工場,顧客,輸送産業)の役割を再定義することである.これより,交通産業はロジスティクスサービスの統合化,新規サービスの採用,最終的なサービスの質に対する責任を負うこと等に取り組むであろう.ただし,交通産業にとってはインフラ整備の費用負担が増大する可能性もあると言える.

  • 高村 義晴
    2001 年 3 巻 4 号 p. 009-020
    発行日: 2001/01/31
    公開日: 2019/05/31
    ジャーナル フリー

    国会等移転審議会は,首都機能の移転先候補地の選定に当たって,政府の審議会として初めて重みづけ手法を採用した.本論では,この選定方法や過程,更には作業上の検討経緯等を明らかにする.採用した総合評点の多様な算出法や,実践における重みづけ特性についても述べる.これらを通し,多様で多数の識者からなる中立的専門組織による,国家的事業等の公正,透明な立地選定方策の可能性と課題についても言及する.

報告
  • 髙橋 宏直, 山本 幸司
    2001 年 3 巻 4 号 p. 021-030
    発行日: 2001/01/31
    公開日: 2019/05/31
    ジャーナル フリー

    社会資本形成に対する評価については様々な議論がある.また,一方で各プロジェクトに対する費用効果分析手法を始めとして多くの評価手法の開発が進められており,多様な評価の要請に対して大きく寄与している.また,これらの手法は近年においてさらに改良が進められている.しかしながら,特定部門の社会資本について,その資本形成による有効性等の特性を地域的に相対比較評価しようとした場合,そのための具体的な手段は明確ではない.

    本研究では,物流という視点に特化して運輸社会資本形成における地域間の特性について相対的比較評価を試みた.具体的には,道路,港湾,航空部門を対象として,それぞれの物流特性を代表する指標との関連性を都道府県別に相対的比較評価に活用する新たな手法を検討した.この結果,特性を2元的に評価することで都道府県別の特性比較の明確化及びその手法の発展の可能性が確認された.

論説
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