運輸政策研究
Online ISSN : 2433-7366
Print ISSN : 1344-3348
4 巻 , 4 号
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研究
  • 城所 幸弘
    2002 年 4 巻 4 号 p. 002-010
    発行日: 2002/01/31
    公開日: 2019/05/31
    ジャーナル フリー

    本稿では,ネットワークを明示的に考慮した場合の便益評価方法を理論モデルを用いて検討する.得られる結論は,どれほど複雑なネットワークであっても,あるリンクの費用の低下やキャパシティーの増加による便益は,そのリンクでの消費者余剰と混雑税収の変化に,他のリンクで発生する純混雑外部性の変化を加えたものになる,というものである.この結果は,ネットワーク性を考慮した場合でも,通常の費用便益分析の方法は有効であり,あらたにネットワークが生む効果等を考慮する必要がないことを示している.また,理論的な結果をもとに,現状の便益評価方法の問題点を明示する.

  • 稲村 肇, モンクット・ピアンタナクルチャイ , 武山 泰
    2002 年 4 巻 4 号 p. 011-022
    発行日: 2002/01/31
    公開日: 2019/05/31
    ジャーナル フリー

    高速道路や高速鉄道といった大規模な交通施設はその建設のみならず,運用,維持管理にも直接的にまた間接的に莫大な資材やエネルギーの投入を必要とするため,ライフサイクル分析の導入の必要性が論議されている.本研究はライフサイクル分析用産業連関モデルを構築し,車両の走行や施設の建設工事の他,車両の製造,建設や維持のための資材の製造に必要とされるエネルギーなど,大規模交通施設の「揺りかごから墓場まで」に必要とされるエネルギー,発生する炭素酸化物の量を推計するものである.東北新幹線と東北自動車道をケーススタディとし,ライフサイクル分析を行うとともに,仮想的なシナリオの下に高速道路システムと新幹線システムのライフサイクル炭素排出量の比較を行った.

  • 井口 典夫, 高嶋 裕一
    2002 年 4 巻 4 号 p. 023-032
    発行日: 2002/01/31
    公開日: 2019/05/31
    ジャーナル フリー

    政府は鉄道経営の効率化と利用者保護との調和を目指して,鉄道事業に対する規制政策の基本的な枠組みを検討してきた.1998年には運輸政策審議会諮問16号への答申が出されたが,そこにおいては交通産業の成熟化,モード間競争の激化によって交通運輸分野における自然独占性が消失しつつあり,それ故に例えば鉄道事業においても政府規制(特に参入退出規制)の必要性が薄れていることが指摘されている.しかし,自然独占性の程度が,鉄道会社や路線によってどのように変化してきたのかについては,まだ十分な分析がなされていない.上記の答申にもある通り,自然独占性の濃淡によっては鉄道事業への規制は一律に行われるのではなく,各社ごとあるいは路線ごとに形成される市場の特性に応じて行われるべきとも考えられる.本研究は,企業別・路線別の規模の経済性を計測することで大手私鉄各社の直面する市場特性を客観的に把握し,もって現在進められている鉄道政策の方向性に対して評価・提言を行うことを目的としている.

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