近年東京圏では,都心への都市集積等への対応として,都心部での短絡線等整備の必要性が高まっている.都心部の短絡線は,短距離整備で東京圏広域に受益が及び,整備効果が高い.一方で,都心部における整備費は高額であり,現行の鉄道事業制度だけでは財源が不足する等の問題が生じている.そこで本研究では,都市鉄道の整備推進に向けて,現行の鉄道事業制度をめぐる課題に着目し,これらの制度を補完するものとして都市事業との連携を提案する.
本研究では地域活性化へ向けた自治体の取組み施策に着目して,観光資源としてのローカル鉄道駅活用法に関する多面的な調査と分析を行った.無人駅・委託管理駅の観光資源として「美しい風景」等の自然的観光資源,「文化財・鉄道遺産」等の人文的観光資源,「レストラン・カフェ併設」等の施設観光資源があり,特に「ロケ地・アニメ等聖地」,「文化財・鉄道遺産」,「動植物の名所」のコンテンツを有する駅を自治体は観光資源として推奨している.また自治体は,駅舎の有形文化財登録や駅舎譲渡・貸与に伴う活用に取り組んでいる.結論として,ローカル鉄道駅でも鉄道事業者に任せるだけではなく,自治体の尽力により観光資源として活用する様々な方策があると示唆された.
近年,アメリカの航空市場はパンデミックを経て需要が回復する一方,需要構造の変化や収益性の低下といった新たな課題にも直面している.とりわけLCCは,価格競争の激化,人件費の高騰といった逆風により,事業環境は大きく変容している.本稿は,米国LCCの持続可能性に焦点を当て,業績悪化の要因,戦略的対応,政策的支援の方向性等を分析した.その結果,LCC各社は厳しい事業環境の中で,「低コスト・低運賃モデル」から「低コスト・顧客ニーズ対応型モデル」への転換を進めていることが明らかとなった.この動きは,日本を含む各国の航空市場にとっても,潜在需要の開拓や新たな顧客層の獲得を図る上で重要な示唆を与える.
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