目的 一般にエネルギ消費量は操作条件の変動や生産量変動によって大きく影響を受ける.特に染色加工プロセスでは, 大量に使用する水の温度がエネルギ消費に大きく影響する.本報では河川水を直接利用している漂白プロセスの蒸気使用量, 生産量, 使用水量, 水温の長期間のデータを解析し, エネルギ消費量に及ぼす水温および生産変動の影響を数式モデルによって明らかにした.成果 実データの解析によってエンタルピ収支による数式モデルを構築し, エネルギ消費に及ぼす水温, 生産量の影響としてつぎのような結果を得た.(1) 水温が1℃下がるとエネルギ原単位は1.5~1.6%増加する.(2) 生産量が1t減少するとエネルギ原単位は0.6~0.7%増加する.
抄録全体を表示