繊維機械学会誌
Online ISSN : 1880-1994
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47 巻, 1 号
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  • 松平 光男, 財目 かおり
    1994 年 47 巻 1 号 p. T1-T6
    発行日: 1994/01/25
    公開日: 2010/06/17
    ジャーナル フリー
    目的 かぎ針編地の代表である細編地で生じるカール現象について, その原因と考えられる弾性回復トルクに関する定量的知見を得る.
    成果 編地のカールは編むという基本操作時の糸の張力に比例する.この原因は, 糸の張力が大きいほど編地の基本ループが短くなり, 単位長さ当たりの弾性回復トルクが増大するからである.また, 編地のカールはかぎ針の太さに逆比例する.この原因は, 針の太さが大きいほど編地の基本ループが長くなり, 単位長さ当たりの弾性回復トルクが減少するからである.前報で提案した, かぎ針編地の基本操作に関する理論の正当性が証明された. (平成4年11月9日受理) (平成5年11月2日審査終了)
  • (第1報) L*a*b*色空間における色弁別領域の考察
    駒井 茂, 山田 陽三
    1994 年 47 巻 1 号 p. T7-T15
    発行日: 1994/01/25
    公開日: 2009/10/27
    ジャーナル フリー
    目的 毛織物色差検査に従事する専門家の色差判断基準領域を, 視覚判定評価と測色色差との関係より明らかにする.成果 専門家の知覚色差△EpとCIELAB色差式による色差値△E*'abとの相関係数は極めて高く, 専門家が現実に行っている織物色差評価と色差値△E*abとの合致する確率は高い.このような長期の学習効果を持つ専門家の色差判断基準領域は, マッカムダムが与えた識別領域よりも狭い領域で確立されていることが判明した.さらにCIELAB上の色弁別領域の近似楕円を用いて, 色差判定境界を定め, 色差判定に応用する方法を示した.
  • 金井 宏彰, 柳生 清秀, 越谷 邦雄, 塩見 次雄, 田岡 悟, 細川 重三
    1994 年 47 巻 1 号 p. T16-T22
    発行日: 1994/01/25
    公開日: 2009/10/27
    ジャーナル フリー
    目的 トップ針布の針先を従来のものより, よりシャープに加工した場合, そのシャープさがシリンダ~フラット間の開繊・除塵等のカーディング性能に及ぼす影響を検討することを目的とした.成果 新しく設計した針先のシャープなトップ針布と従来からの針布との比較実験により, 次のことが明らかになった.(1) スライバ中のネップは, トップ針布の針先をシャープにすることにより著しく減少した.(2) スライバ中のはかすは, トップ針布が新品でしかも針先がシャープな場合, 著しく減少した.(3) 針先がシャープな場合, よろい綿中のくず物および清浄綿の含有率は実験条件に関係なくほぼ一定の水準を維持する.(4) 針布の針先と繊維間の動摩擦係数は, 針先がシャープな方が大きいがスライバ巾の短繊維含有率は変化しない.(5) トップ針布の作用面上の繊維配向状態は, 針先がシャープな方が繊維の配向性がよい.
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