目的 非等温Hele-Shaw流れを仮定して流動解析を行い, 得られた速度場からFolgar-Tuckerの平面配向モデルを用いて繊維配向の計算を行った.さらにこの結果を用いて, 金型充填過程および成形品の繊維の配向の予測を試みた.成果 圧縮により, 成形材料の中からflow-frontに向かって放射状の速度分布が生じ, 成形材料は円形に近づく, 成形材料の中心と矩形の角を結ぶ線上付近にある繊維は, 流れに対して垂直に配向する傾向がある.その他の場所では, 流れ方向に配向しようとする.融液が金型壁面にぶつかると流れ方向の変化に追従して配向角も変化するが, 変化の度合いは厚み方向の各層によって異なる.金型壁面近くの層では, 冷却効果により中心層に比べて変化の度合いは小さくなる.金型に達する付近では, 金型の角に向かう方向への配向が残るが, 全体的には金型の長辺方向に沿って配向する.
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