繊維機械学会論文集
Online ISSN : 1883-8723
ISSN-L : 0040-5051
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  • 延伸条件と延伸糸の荷重―伸長率曲線
    藤本 典秀, 城口 哲也, 岸田 寛治, 明山 勇
    1971 年24 巻12 号 p. T215-T222
    発行日: 1971/12/20
    公開日: 2010/09/27
    ジャーナル フリー
    目的 Nylon6繊維の延伸挙動を荷重―伸長率曲線 (L-E曲線) を描くことにより観察しようとした. 成果 延伸糸のL-E曲線を未延伸糸のL-E曲線と同一伸度 (延伸倍率) 軸上に描くことにより, 次のことが明らかになった. 1. L-E曲線の1次降伏点は延伸倍率とほぼ一致する. 2. 延伸速度の遅い延伸糸は延伸速度の速いものより実質的に延伸効率は高い (すなわち同一延伸倍率でも延伸速度の遅い延伸糸の分子配向は速いものよりも高い値を持つ). 3. 一定延伸倍率下で応力緩和を起こさせるとその延伸糸の1次降伏点は高延伸倍率側に移動する (実質的に延伸倍率が大きくなる).また応力緩和の進んだ繊維の分子配向度は高くなる. 4. 以上のことからL-E曲線の1次降伏点の移動は分子配向度が進むことを伴う (1次降伏点は低延伸倍率側に移動することはない). 5. 延伸時の湿度と延伸速度とは定性的に対応する効果をもつ.
  • たて編布の二軸伸長特性に関する研究―第6報
    柳川 良樹, 川端 季雄, 河合 弘廸
    1971 年24 巻12 号 p. T223-T231
    発行日: 1971/12/20
    公開日: 2010/09/27
    ジャーナル フリー
    目的 各種の変化編2枚おさトリコット編布について, その二軸伸長特性を実測し, 他方, 前報で明らかにした二軸伸長変形理論をこれらの編布に適用して, その特性を理論計算する.そして両者の結果を比較, 検討し, 理論の精度を確認する.また簡略されたモデル構造からもたらされる誤差の修正法も検討する. 成果 1) 細くて, 圧縮変形量の少ない糸を用いた編布では, 理論計算結果と実験結果との間には良い一致が認められ, 理論の正確さが実証できた. 2) 太くて, 圧縮変形量の大きい糸の編布では, 一部の変形様式において, いくらかの理論の精度の低下がみられた.このため, 糸伸び効果領域におけるモデルを少し修正して, 現実の構造に近づけ, またニードルループとシンカーループに別々に糸の圧縮特性を導入して, 理論の修正を行なった. 3) 理論の修正により, 広範囲の編布について, 精度のよい二軸伸長特性の予測計算が可能となった.
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