わが国には, うず巻ばねに関する先駆的な研究報告1) がある. 近年の海外の報告を見ても, 1) を越えるものは見当らない. たとえば, 文献2) の考え方は文献1) と全く同様であるし, また文献3) などはむしろ根拠の薄い仮定に立脚している. また, うず巻ばねの計算式は積分方程式として定式化されてしまうために, 手計算では実際の解析が困難であった. そこで, 本報では文献1), 2) の考え方をさらに発展させ, 数値的解法にまで拡張したものである. そうすることによって, 焼鈍部での材料定数の変化を考慮したり, 各部の残留応力を算出したりする, よりキメの細かい検討が可能になることを示した.
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