芝草研究
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7 巻, 2 号
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  • 本多 侔
    1978 年 7 巻 2 号 p. 81-93
    発行日: 1978/10/30
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
  • 大久保 昌
    1978 年 7 巻 2 号 p. 95-104
    発行日: 1978/10/30
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
  • 芝草の亜硫酸ガス抵抗性の温度条件の差異による影響について
    北村 文雄, 松沢 泉
    1978 年 7 巻 2 号 p. 105-109
    発行日: 1978/10/30
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    イ) 本研究は, 芝草の亜硫酸ガス抵抗性の温度条件の差異による影響を明らかにするために行われた。供試芝草として, シバ類 (のしば) , ベントグラス類 (ハイランド・ベントグラス, ペンクロス・ベントグラス) を用いた。
    ロ) のしばは本実験における亜硫酸ガス接触方法では被害がほとんど現われない。したがって本実験の温度条件ではその影響が認められない。
    ハ) ハイランド・ベントグラスは高温条件下で葉に被害がみられたが, 低温条件下では被害を生じない。
    本種では明らかに高温条件がその被害を大きくするということができる。
    ニ) ペンクロス・ベントグラスはハイランド・ベントグラスと同様に高温条件下で被害が大きくなる。亜硫酸ガス処理前後に分けて温度条件を考えると, 高温はいずれにおいても被害を増大させ, 低温は被害を小さくする。また, 処理前中温条件のものは, 処理後も中温条件においた場合に被害が少ないことから, 芝草の生育適温範囲内では, 温度の変動が少ないことが被害の減少に結びつくようである。
  • 田浜 康夫
    1978 年 7 巻 2 号 p. 111-114
    発行日: 1978/10/30
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    広島県八千代カントリークラブの旧コース, 新コースを問わず, 多くのグリーン上に葉枯をおこすフェアリーリングスが観察された。これはコムラサキシメジの寄生によるものであり, シバに対して直接に葉枯をおこすのはHelminthosporium菌であった。また, これらにはダイホルタン水和剤の250~1, 000倍液が有効であった。
  • ベントグラスのブラウンパッチに対する2, 3の薬剤の効果と持続性
    小林 堅志
    1978 年 7 巻 2 号 p. 115-119
    発行日: 1978/10/30
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    1.本報告はベントグラスのプラウンパッチに対する発病試験から, 数種の芝生土壌殺菌剤の防除効果, 薬剤の持続性, 土壌中の病原菌の殺菌力について試験した結果である。
    2.防除効果について, キャプタン, TMTDで試験した結果, いずれも薬量の多少にかかわらず, 6~12日後に発病が見られ, 後, 徐々に発病が大となった。
    3.薬剤の持続性について, 防除指数から半減期を見た場合, キャプタン, TMTD, TPNでは6日前後であった。また, TPN, キャプタン・TMTD混合剤, TMTDの比較試験では, いずれも薬剤とも3~6日の間であった。さらに, ポリオキシンでは12日以上であった。
    4.土壌中のリゾクトニア菌に対する殺菌力について, キャプタン, TMTDの2, 4g/m2処理では, 無処理に比較して6~13日間病原菌分離数は減少したが, キャプタン2g/m2, TMTD2g/m2, TPN1.5g/m2の6日間隔連続散布では分離される菌数はさらに減少すると同時にそれが持続していた。
  • チャイロコガネによる芝草の被害と発生経過
    廿日出 正美, 幸野 雄二, 吉田 正義
    1978 年 7 巻 2 号 p. 121-127
    発行日: 1978/10/30
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    近年, チャイロコガネの成虫が芝草地に潜土して土壌を排出する被害が続出した。一方, この虫の幼虫は芝草の根部を食害する芝草害虫である。チャイロコガネの防除に関する知見を得るため, この虫の生活史や東海地方における発生経過を明らかにする目的でこの虫の飼育実験を行った。
    (1) 予察燈に成虫が誘殺されるようになったのは5月上旬からであり, その発生は10月上旬まで続いた。発生のピークは9月中旬であった。5月下旬に採集された成虫から発生した個体は, 最も早いもので8月上旬から1化期の成虫として羽化した。予察燈における成虫の発生は年1回と推察された。
    (2) 飼育実験の結果からすれば, 1化期の成虫から発生した個体は10月下旬から2化期の成虫となった。この虫は1化期の成虫で越冬するものが大部分であると考えられるが, 2化期の成虫または, 幼虫で越冬するものもあると推察される。
    (3) 成虫は昼行性でクリ, カキ等の葉を摂食して交尾, 産卵を続け, その寿命は非常に長い。越冬した成虫と1化期におけるそれぞれの卵期間, 幼虫期間, 蛹期間には大きな相違は認められなかった。ふ化率および羽化率はいずれ80%前後であった。産卵されてから成虫が羽化するまでに要する期間は約60日であった。
    (4) 1令幼虫は12日間でふ化し, 3令を経て蛹になるが, その発育は非常に早く30日前後で3令に達する。また, 20, 25および30℃の各飼育温度においては幼虫は休眠することなく, 12月上旬まで随時成虫が羽化するのが観察された。
    (5) この虫の成虫, 幼虫とも飼育が比較的容易であり, 今後, 冬期における成虫の人工飼料が開発されれば, 年間を通して, この虫の飼育力河能であると推察されるので, 土壌殺虫剤の試験昆虫として重要と考えられる。
  • 竹松 哲夫, 近内 誠登, 竹内 安智
    1978 年 7 巻 2 号 p. 129-132
    発行日: 1978/10/30
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    ウレタン系樹脂エマルジョンをシマジンと混合併用した場合, 除草効果は長期間高く維持され芝生の根系を通じての薬害は発現しなかった。また, 別途行った実験では, Trifluralin (α.α.α-trifluoro-2.6-dinitro-N, N-di propyl-p-toluidine) や2.4-PA (2.4-dichlo rophenoxy acetic acid) ester, Dichlobenil (2.6-dichloro benzonitrile) などの揮散防止が可能であり, また, DPA (2.2-dichloropropioni acid) やatrazine (2-chloro-4-ethylamino-6-isopropylamino-1.3.5-triazine) の土壌中の下方移動をも防止できた。
    このような現象の機作としてシマジンをはじめこれらの除草剤はSANPEXによって土壌表層で物理化学的に保持されており, 徐々に有効水分中に溶出して除草作用に関与するため分解・不活性化を受け難く, しかも土壌中の下方移動も少ないものと考えられる。現在, 筆者らはSANPEXの土壌の諸性質におよぼす影響と, さらにシマジンとSANPEXの混合剤の製剤化等について検討中である。
    本研究を行っにあたり, 三洋化成工業 (株) 研究所よりSANPEX CE-15を提供いただき, さらに実験上の御協力を得たことをここに感謝する。
  • 三嶋 公明, 杉山 日出男, 江川 文英
    1978 年 7 巻 2 号 p. 133-140
    発行日: 1978/10/30
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    1.アンケートによれば, ゴルフ場 (芝地) に於いては一般農業では有益な土壌動物であるミミズも害であると考える人が77.4%, 殺したいという人が65.3%であった。
    2.被害の目立っ時期は, 5・6月の梅雨期と, 9・10月の台風期の2回で, 雨が多い時, ミミズの活動が活発になる。
    ゴルフ場に於いて害となるミミズに対する有効的な殺体剤を探索するために, 27種の殺虫剤, 殺菌剤, 展着剤を用いて, 単剤, 混剤等の42項目で殺体効果と追い出し効果を調査した。
    3.殺体効果はティーサポニン, TSG7703, TSG7704, PHC剤が極めて優れた効果を示し, 次にメソミル剤, CVP剤がよく, MEP剤, カルタップ剤, 殺ダニ剤, 殺線虫剤, 殺菌剤は効果が認められなかった。
    4.追い出し効果はティーサポニン, 石灰イオウ合剤TSG7704が優れた結果を示した。殺菌剤は一般に, 追い出し効果のみが, 少し認められる。
    5.ミミズの被害を抑えるには.地表近くで活動をする時期, 朝方, 糞塚の多発地を中心に, 追い出し効果と殺体効果のある薬剤で水量をたっぷり散布するのがよいと思われる。
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