クリーピングベントグラスの品種“ペンクロス”を用い, co-transformation法により, 抗生物質耐性遺伝子npt IIと殺虫タンパク遺伝子
cry I
A (a) の導入を試みた。
長期間, 維持・継代しているエンブリオジェニックサスペンジョンカルチャーから酵素処理によりプロトプラストを単離し, エレクトロポレーション法により遺伝子を導入後, アガロース・ビーズ法により培養した。2週間後から培地に抗生物質 (G418) を加えることにより, 耐性コロニーを選抜し, 再分化培地に移植後, 53系統の植物体を得た。
PCR及びPCRサザン・ハイブリダイゼーションによる解析の結果, 調査した再生個体はすべてマーカー遺伝子が導入された形質転換体であることが確認され, さらに
npt IIの酵素活性により, その発現も確認された。また,
cry I
A (a) 遺伝子は24%の確率で抗生物質耐性遺伝子と同時に導入されていた。
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