芝草研究
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26 巻 , 2 号
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  • 大志万 浩一, 太田 竹男, 小堀 英和, 久能 均
    1998 年 26 巻 2 号 p. 97-112
    発行日: 1998/03/31
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    既報により雪腐黒色小粒菌核病 (T.ishikariensisS.Imai) の菌核から分離された拮抗菌Pseudomonas fluorescensA11株を用い, A11株を他の土着のP.fluorescensと区別し, その消長を調べるための変異株として, リファンピシン・ナリジキシ酸耐性を付与したA11RN株を選抜した。ソッド・カップテスト法により, A11, A11RNの両菌株を4×108cfu/cm2の濃度でシバに散布したとき, T, .ishihariensisの菌叢進展を有意に抑制した。
    A11, A11RNの両菌株の培養液などを根雪前に圃場に散布したところ, 一部の圃場では対照とした農薬以上の顕著な雪腐病防除効果が認められた。また, 防除効果は, 散布時の菌濃度とほぼ比例していた。根雪下の圃場からソッドを掘り出しA11RN株の消長を調査した結果, 融雪時には散布直後の生菌数の2%にまで減少するが, かなり長期にわたって芝地に定着することが明らかになった。以上の結果は, A11株がベントグラス雪腐病防除用の生物資材開発にとって有用な素材であることを実証するものである。
  • 白川 憲夫, 深澤 正徳
    1998 年 26 巻 2 号 p. 113-123
    発行日: 1998/03/31
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    木酢液のシバに対する生育調節作用を検討した。
    1.ケンタッキーブルーグラス1品種, ベントグラス3品種を供試して水耕栽培で木酢液の作用を調べたところ, 地上部の生育はいずれのシバの場合も処理濃度が増加するにしたがって抑制されたが, 根部では逆に生育促進作用が見られ, 共通する最適処理濃度は0.05%と考えられた。しかし, 0.5%以上の処理ではいずれのシバに対しても強い根の伸長抑制作用を示した。
    2.ベントグラス・ペンクロス, ケンタッキーブルーグラス, コウライシバのソッドの生育に及ぼす木酢液の影響を水耕栽培で検討したところ, 栽培液のpH調整の有無にかかわらず0.05%処理が, 供試シバに共通して根部の生育を促進した。しかし, ベントグラス・ペンクロスではとくにpH調整区の0.25%以上の処理, コウライシバでは0.5%以上の処理は根部の生育を抑制した。一方, 地上部の生育はベントグラス・ペンクロスの場合pH調整区の0.25~0.5%処理, pH未調整区の0.1%処理, 同様にケンタッキーブルーグラスではそれぞれ0.01~0.1%処理, 0.05%処理, コウライシバではpHの調整有無にかかわらず0.05~0.1%処理で生育促進作用が見られたが, それ以上の処理濃度ではケンタッキーブルーグラス及びコウライシバの場合0.5%以上の処理で生育抑制作用が発現した。
    3.土耕栽培のシバ4種を供試して, 木酢液の長期連用試験を行ったところ, コウライシバ, ノシバ, ケンタッキーブルーグラスの1a当り0.1~1l, 12回処理で地上部の生育促進作用が見られた。ベントグラス・ペンクロスでは, 最大15%程度の地上部重の減少が見られたが, 根部乾物重は1a当り0.1~1l処理で他の供試シバと同様に増加した。
    4.コウライシバを用いて木酢液の耐寒性向上作用を調べたところ, 1a当り1~54処理で明らかに低温生育性は向上した。
    5.以上の結果から, 木酢液はシバの生育及び耐寒性に良好な影響を与えることが認められたが, 今後は圃場試験により上記の作用を確認してみたい。
  • 荒川 征夫, 中川 芳子, 久能 均
    1998 年 26 巻 2 号 p. 124-130
    発行日: 1998/03/31
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    芝地に発生する病害の発生程度を画像解析によって客観的に評価する方法を検討した。ゴルフ場に発生した日本シバ葉腐病の症状部をカラーフィルムで撮影し, コンピューターに取り込んだ。カラー画像の一部を構成するR画像を用いると, 褐色の症状部と緑色の健全または回復部とを明瞭に識別できることが明らかになった。この画像の色階調160を境界とすると, それ以下は症状部と, それ以上は健全または回復部と一致することが明らかになった。この方法によって, 日本シバ葉腐病に対する殺菌剤の防除効果を評価したところ, 実際に肉眼観察した結果とよく一致し, 薬剤の防除効果を客観的に評価できることが明らかになった。また, 本法はベントグラスの品種間の葉腐病抵抗性の強弱を評価する場合にも応用できることが示された。
  • 小野田 倫久, 平野 和彌, 雨宮 良幹, 矢沢 洋平, 八重樫 隆志
    1998 年 26 巻 2 号 p. 131-142
    発行日: 1998/03/31
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    1) 我が国のバミューダグラス (ティフトン328) に寄生するネコブセンチュウについてその発生分布ならびに種類の検討を行った。とくに既報のM.graminisならびにM.marylandiの異同を明らかにするため, 調査対象地を異にする標本別に単一卵塊に由来する個体群を材料として形態観察のほか生化学的技法をとり入れた新たな視点から種の同定を行った。
    2) 西日本を中心に生産地およびゴルフ場を含む4県下6調査対象地のバミューダグラスからネコブセンチュウが検出され, バミューダグラスの芝生植栽地に広く分布することが確認された。
    3) 各調査対象地の単卵塊個体群から得たネコブセンチュウは, 2期幼虫および雌成虫の形態的諸形質よりいずれもM.marylandiであると同定した。したがって既報告のM.graminisとの混在の可能性はないと考えられた。
  • 廣森 創, 廿日出 正美, 西垣 定治郎
    1998 年 26 巻 2 号 p. 143-148
    発行日: 1998/03/31
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    芝地において発生するコガネムシ類幼虫は土壌中に生息するために, これまでの有機リン剤などによる防除法ではその効果が不十分であることが多い。そこで昆虫病原性糸状菌を有効に利用するために殺虫剤との混用に着目した。
    本研究では昆虫病原性糸状菌M.anisopliaeと殺虫剤を混用処理した場合に生じる, ドウガネブイブイのM.anisopliaeに対する感受性の変化について, 低濃度の殺虫剤または他の昆虫病原菌をストレス源として処理する方法により検討を行った。
    フェンチオン (1ppm) をストレス源として用いた場合M.anisopliaeに対する感受性の変化が認められた。このことは死亡率のみならず, M.anisopliae感染死亡虫出現までの時間の短縮によっても確認された。しかしながらテフルベンズロンやフルフェノクスロンなどのIGR剤ではM.anisopliaeに対する感受性の変化に有意差は認められなかった。またドウガネブイブイに対して病原性の低いP.fumosoroseusB.bassianaをストレス源として処理したところ, B.bassianaではその影響が認められた。
    ストレス源を処理し, 所定時間後にM.anisopliaeを接種したところ, フェンチオンをストレス源として用いた区においては, フェンチオン処理12時間後にM.anisopliaeを処理した区において死亡率が高くなった。
    これらの結果から有機リン系殺虫剤のフェンチオンなどによってストレス効果が生じ, このことによりドウガネブイブイ幼虫のM.anisopliaeに対する感受性が高まる可能性が示唆された。よってドウガネブイブイ幼虫に対してM.anisopliaeを殺虫剤と混用することは, 有効な防除法となり得ると推測された。
  • 今泉 誠子, 舘野 淳, 藤森 嶺
    1998 年 26 巻 2 号 p. 149-156
    発行日: 1998/03/31
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    スズメノカタビラに特異的な植物病原細菌Xanthomonas campestris pv.poae (JT-P482) による微生物除草剤を開発し, 1997年「キャンペリコ」名で農薬登録を取得した。本施用法に最も特徴的である「付傷」に関し, 温室内で試験を行った結果について報告する。
    (1) 付傷箇所数が多いほど効果は速くあらわれた。葉に対する付傷より茎に対する付傷のほうが速く効果が表れた。グリーン内でより効果をあげるためには, スズメノカタビラの茎や葉がより効率的にモアーの刃で刈られるように直立していることが望まれる。 (2) 菌の噴霧の前または後に付傷を行い, それぞれ付傷と処理の間隔が効果におよぼす影響をみたところ, 付傷後処理までの時間は6時間であっても効果には大きな影響を与えなかった。しかし噴霧処理後の付傷では, 風量の多い場合には2, 3時間で著しい効果の減少が認められた。 (3) 処理後, 連日刈り込みを行ったスズメノカタビラ体内の生菌数の変化を調査した。7日後には1010CFU/gFWと, 植物を枯死させるに十分な菌数にまで増殖したことが判明した。
  • 小林 真, 寺内 方克, 中野 寛, 江川 宜伸
    1998 年 26 巻 2 号 p. 157-169
    発行日: 1998/03/31
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    土壌保全を目的としたパイナップル畦間被覆に適した芝草類として, 短期利用 (定植後約6カ月間) 向きではイタリアンライグラス晩生品種「フタハル」, 中期利用 (定植後6~12ヵ月間) 向きではセンチピードグラスを選定した。
    これらの草種・品種を定植直後のパイナップル圃場全面に播種したところ, 定植後1年間にわたって畦間を被覆し続けたが, 株際のイタリアンライグラスによってパイナップルの生育が阻害された。
    そこで, 黒色ビニルマルチを張ってからパイナップルを定植し, あらかじめ芝草種子を接着しておいた綿屑シートを畦間中央部に固定することによって播種したところ, パイナップル株際に芝草が繁茂することなく, 定植後1年間にわたって畦間を被覆することに成功した。
    雑草防除法と種子・資材コストの2点が問題として残されたが, 今後, 本研究で得られた知見は集約的な管理が不可能な亜熱帯地域で芝草を播種・造成する際に有用な情報として活用されるものと思われる。
  • 藤家 梓
    1998 年 26 巻 2 号 p. 171-179
    発行日: 1998/03/31
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
  • 小林 裕志
    1998 年 26 巻 2 号 p. 180
    発行日: 1998/03/31
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
  • 藤崎 健一郎
    1998 年 26 巻 2 号 p. 181
    発行日: 1998/03/31
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
  • Jacklin Seed社 (U.S.A)
    1998 年 26 巻 2 号 p. Plate
    発行日: 1998/03/31
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
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