S.kushidai感染態3期幼虫の懸濁液に対するUV-Cの照射では, 線虫の死亡率は20秒照射で有意に上昇し, 60秒以上では100%に達した。ポットの芝草に線虫の懸濁液を散布してUV-Cを60秒間照射した試験では, ドウガネブイプイ
A.cuprea3齢幼虫の死亡率は, 懸濁液の散布後行った散水処理の有無にかかわらず, 対照と比べて有意に低下しなかった。圃場の芝草に線虫の懸濁液を散布し, ただちに実験室でUV-Cを60秒照射した試験においても3齢幼虫の死亡率は低下しなかった。圃場の芝草に線虫の懸濁液を散布して太陽光へ60分間暴露した試験では, 懸濁液の散布後行った散水処理の有無にかかわりなく, 3齢幼虫の死亡率は対照と比べて有意に低下した。線虫の殺虫性の低下の原因は, 太陽光への60分の暴露にともない, 35℃以上の高温に遭遇した線虫が死亡したためと推定された。
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