芝草研究
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29 巻, 1 号
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  • 勝本 博, 伊東 靖之, 小嶋 正敏, 深見 正信, 浅野 義人, 丸 諭
    2000 年 29 巻 1 号 p. 5-10
    発行日: 2000/10/15
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    クリーピングベントグラスの品種‘チバグリーンB-1’の形質転換系の確立を日的に, パーティクルガン法によりビアラホス耐性遺伝子 (bar) と, β―グルクロニダーゼ遺伝子 (gus) または全面改変した殺虫タンパク遺伝子 (cry IA (c) FM) のco-transformationを試みた。
    生長点より誘導したサスペンジョン培養物を標的細胞として遺伝子導入を行い, ビアラホスを添加した選抜培地で耐性カルスを選抜し, 16系統の再分化個体を得た。
    PCRおよびPCR―サザン法による解析の結果, 獲得された再分化個体はすべてbar遺伝子が導入された形質転換体であることが確認された。また, 幾つかの系統においてbar遺伝子と同時にgus遺伝子, またはcryIA (c) FM遺伝子が同時に導入されていた。
    形質転換体における0.5% (vol/vol) 除草剤ハービー液剤散布後2日目の葉内アンモニアの蓄積量は, 非形質転換体と比較して著しく低く抑えられており, 散布後10日目に非形質転換体は完全に枯死したのに対し, 形質転換体はすべて生き残り, 導入されたbar遺伝子が正常に発現していることが推察された。
  • 1.遺伝資源の収集とその特性の概観
    福岡 壽夫
    2000 年 29 巻 1 号 p. 11-21
    発行日: 2000/10/15
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    Zoysia属の遺伝資源として, 日本全国およびアジア, 大洋州に自生する生態型を主体に, 7種688個体を収集保存した。
    種間の形態的変異は極めて大きかった。また種内の変異もかなりあり, 特にZ.matrellaの種内変異は大きかった。南西諸島および台湾の生態型の変異は大きく, 特異な草型の個体が多く見られた。また形態的に種の区別の付け難い個体や, 種間交雑を示唆する個体も見られた.
    収集した生態型の中には, 形態的特性および生態的特性が栽培系統にない優れた特性を示すものも見られ, 導入品種としてそのまま普及に移すことが可能と考えられるものもかなりあった。
    染色体数は全て2n=40であり, 殆どの種間で人工交雑が可能で, 種間雑種が作成できた。Z.sinica, Z.macrostachya, Z.minicaなどは, 耐塩性, 休眠性, 種子発芽性, 緻密性などで優れた特性を持ち, 種間雑種の育種母材として有用と考えられた。
  • 清水 将文, 久能 均
    2000 年 29 巻 1 号 p. 22-31
    発行日: 2000/10/15
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    芝地に堆積するサッチ層を分解する細菌を検索する目的で, ゴルフ場芝地のサッチ層, 根圏土壌, 腐植シバなどから細菌を分離した。シバの刈りかすのセルロースの分解能力を目安として分離を試み, セルラーゼ分泌細菌47株を得た。これらの菌株のシバ葉分解能を試験管内で調べたところ, 3菌株が1ヵ月間で葉を繊維化することが明らかになった。これら3菌株は, いずれもキシラナーゼを分泌するBacillus pumilusと同定されたが, 生理的性質を異にする異菌株と考えられた。いずれの菌株もシバ子苗の生長を抑制せず, むしろ促進する傾向を示した。これら3菌株はペトリ皿内シバ茎葉の乾燥重を1ヵ月間で約30%減らす効果を示した。対峙培養によって, いずれの菌株もシバの主要病原糸状菌に対して拮抗性を示すことが明らかになった。1菌株は, Rhizoctonia, Sclerotinia, Microdochium, Curvularia, Gaeumannomyces属菌に特に強い拮抗性を示した。拮抗性は, 細菌の増殖に適した培地上で最も顕著に現れた。この1菌株は実際の芝地に応用するための有力候補であるが, 芝地での定着性や微生物相への影響を慎重に検討する必要がある。
  • 三蔭 外茂治, 西谷 健, 米川 努, 木村 正一, 今田 貴之
    2000 年 29 巻 1 号 p. 32-37
    発行日: 2000/10/15
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    土壌中に生息するコガネムシ類幼虫を薬剤を用いて効率的に防除する為には, 薬剤を土壌中に処理することが必要である。本報告では, ゴルフ場で一般的に行われているコアリング作業の直後にダイアジノンマイクロカプセル剤 (ダイアジノンSLゾル) を散布し, 薬剤を効率的に土壌中に処理することができる方法を検討したので, その結果について報告する。
    コアリング作業後に各種条件を変え薬剤を処理し, 処理80日後にドウガネブイブイ幼虫を接種してその防除効果を調査した。その結果, コアリング径12mm区が6mm区に比べ高い防除効果を示し, 散布液量2l区が1l区に比べ効果が高く, 散布角度は芝に対して直角の場合が水平の場合に比べ高い効果を示した。また, 散布前あるいは散布後の散水区 (3l/m2) はいずれも, 散水を行わない場合に比べ高い防除効果を示した。
    さらに, 上記の各試験区においてダイアジノンの土壌残存量を分析した結果, 上記の条件において高い防除効果を示した区ではドウガネブイブイが生息する1cm以下の土壌中のダイアジノン濃度が高かった。
    これらのことから, コアリング作業後に上記の方法を組み合わせることにより, 6月上中旬にダイアジノンマイクロカプセル剤を処理すれば1年を通じてコガネムシ類の幼虫を防除できるものと考察された。
  • 佐藤 節郎
    2000 年 29 巻 1 号 p. 38-53
    発行日: 2000/10/15
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
  • 竹内 安智
    2000 年 29 巻 1 号 p. 54-58
    発行日: 2000/10/15
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
  • 石網 史子, 野間 豊
    2000 年 29 巻 1 号 p. 59-61_4
    発行日: 2000/10/15
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
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