与那国島産
Z.tenuifoliaと市販の
Z.matrella (ヒメコウライシバ) を, 塩処理を施した土壌 (0, 0.5, 1, 2%NaCl) に植付け, 生育量と茎葉中のNa, K含有量について40日目から40日ごとに4回測定した。
Z.tenuifoliaの生育量は, 初期生育の40日目を除いて80日目以降は
Z.matre-llaと同程度であった。両草種とも茎葉中のNa含有量は, 処理した塩濃度が増加するに伴って増加し, K含有量は逆に減少したが, 2%塩処理におけるNa含有量は
Z.tenuifoliaにおいて相対的に低く推移した。試験: 中の両草種のK/Na比を比較すると, 1%及び2%処理区において
Z.tenuifoliaが有意に高い値を示した。また, 3%塩水処理によるアミノ酸含有量への影響について調べたところ, 特にプロリンが, いずれの草種においても対照区の100倍以上に増加した。
以上の結果より, 与那国島産
Z.tenuifoliaは, 市販のヒメコウライシバ系統に劣らない耐塩性を有すると考えられた。
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