芝草研究
Online ISSN : 1884-4022
Print ISSN : 0285-8800
ISSN-L : 0285-8800
36 巻, 1 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
  • ―学会の領域の拡大と興隆のための新たな戦略―
    近藤 三雄
    2007 年 36 巻 1 号 p. 1-6
    発行日: 2007/10/31
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
  • 高倍 知子, 藤原 崇志, 服部 侑, 河合 崇欣, 高倍 鉄子
    2007 年 36 巻 1 号 p. 7-11
    発行日: 2007/10/31
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    寒地型芝ケンタッキーブルーグラスの発芽と初期成長は20~25℃で非常に遅い。種子をBA (0.01mM) , KNO3 (1.0mM) , GA3 (1.5mM) , Silwet [0.005% (v/v) ] , H2O2 (1.0μM) を含む混合液で処理し, 22℃/16℃ (昼/夜) の条件下で培養したところ。発芽率と個体当たり新鮮重は蒸留水区に比べ顕著に増加した。特にSilwetとH2O2を加えることで初期成長 (新鮮重) が顕著に増加した。また, 非常に低濃度の過酸化水素が発芽後の初期成長の促進に有効であることから, 過酸化水素がシグナル分子としても発芽や初期成長の生理機構に関与している可能性が考えられるため, 今後の詳細な研究が期待される。
  • 早川 敏広, 小林 真樹, 佐々木 伸浩, 矢口 重治
    2007 年 36 巻 1 号 p. 12-19
    発行日: 2007/10/31
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    1999年の晩春~初秋, 静岡および千葉県内のゴルフ場のクリーピングベントグラス (Agrostis stolonifera) のグリーンに, 国内では未報告の病害が発生した。本病はグリーン上で直径1~5cm, 茶色, 赤褐色および淡褐色を呈していた。葉身に病斑の形成は認められず, 全身が萎凋し, 枯死する特徴があった。葉身と葉鞘こは淡褐色で有隔壁の外生菌糸が極めて多く観察され, 高頻度に分離された。本菌のショ糖加用ジャガイモ煎汁寒天培地上での最適生育温度は25℃であった。病原性試験の結果本菌はクリーピングベントグラスに極めて強い病原力を示した。また, ペレニアルライグラス (Lolium perenne) やバミューダグラス類 (Cynodon dactylon×C.tyansvaalensis) にも強い病原力を示した。偽子のう殻, 子のうおよび子のう胞子の形態的特徴などから, 本菌をOphiosphaerella agrostis Dernoeden, Camara, O'Neil, van Berkum & Palmと同定した。また, 本菌による国内で未報告のクリーピングベントグラスの病害をデッドスポット病 (英名: Dead spot) とすることを提唱した。
  • 浅井 俊光, 佐藤 文, 水庭 千鶴子, 近藤 三雄
    2007 年 36 巻 1 号 p. 20-25
    発行日: 2007/10/31
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    Cd除去植物としてペレニアルライグラスとトールフェスクを供試し, 両芝草のCd吸収能およびCd耐性を調査した。まず, 7日間のCd処理でCd高濃度領域での応答を明らかにした後, 21日問のCd処理でCd低濃度領域での応答をより詳しく調べた。
    その結果, 両芝草とも1ppm区で最も高いCd吸収能を発揮することが明らかとなった。さらに, 1ppm区ではペレニアルライグラスはトールフェスクよりも植物体中Cd濃度根部から茎葉部へのCdの移行性 (Cd重量比) , Cd吸収率で高い値を示した。しかし, Cd処理濃度の上昇に伴いトールフェスクよりも下回り, トールフェスクの方が若干Cd耐性に優れていると推測された。
    Cd処理期間によって, 植物体中Cd濃度, Cd重量比が一異なり, 場合によっては数値が2倍以上の差になることも明らかとなった。しかし, Cd吸収率に関してはCd処理期間に関係なく, 植物体の大きさ, つまり乾燥重量の大小が最も影響を与えていると推測された。
    生育被害は, 7日間のCd処理では茎葉, 根部共に10ppm区から, 21日間のCd処理では茎葉部は2.5ppm区根部は1ppm区から観察された。このことから, Cd処理期間が長くなることによって, 比較的低濃度の実験区でも生育被害が現れることが示唆された。
    本実験の結果から, 両芝草とも高濃度のCd汚染の除去には不向きであることが明らかとなった。しかしながら, 低濃度のCd処理区では生育被害が認められず, 高いCd吸収能を示し, なおかつ根部から茎葉部へのCdの移行性も高いことから, 茎葉部へ集積されたCdを刈り取り処分後, そのまま茎葉部を新たに再生させ, 繰り返しCdが吸収除去することが期待できる。
  • 田中 聡, 三浦 励一, 冨永 達
    2007 年 36 巻 1 号 p. 26-33
    発行日: 2007/10/31
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    公共用芝地の維持管理のあり方を考えるための基礎として, 京都市内の多様な芝地51地点において芝地の土壌理化学性を調査した。測定項目は土性 (簡易法) , pH (H2O) , 電気伝導度硝酸態窒素および水溶性カリウム (以上電極法) , 全窒素, 全炭素 (以上乾式燃焼法) , 可給態リン酸 (Bray No.2法) , Cl-, NO3-, H2PO4- , SO42-, NH4+, Ca2+, Mg2+, K+およびNa+の各水抽出性イオン (以上イオンクロマトグラフィー法) および活性アルミニウム (アロフェンテスト) の18項目であった。土性, pH (H2O) および活性アルミニウム以外の項目は測定値の大きい方に長く尾をひくジブラ分布 (対数正規分布) 型を示した。pH (H2O) と, 47地点の全窒素の測定値については「緑地」の土壌として求められている基準を満たした。可給態リン酸は半数の調査地において不足とされる値を示したが, 過剰の地点もみられた。主成分分析の結果, 全変動に対する寄与率33%の第1主成分は全窒素, K+, 全炭素, EC, Ca2+およびNH4+が主要な要因であり, 土性に起因する土壌肥沃度を総合的に示したと考えられた。寄与率15%の第2主成分以下の主成分の意味は明瞭ではなかった。相関係数モル濃度からCa2+はECに与える影響が強いことが推測された。芝草の被度が50%以上の地点はそれ以下の地点に比べて, 全窒素, 全炭素および硝酸態窒素が有意に少なく, Mg2+が有意に多かった。以上のように, 公共用芝地の土壌の肥沃度は総じて低いにもかかわらず, 芝草の被度が高いのは肥沃度の低い地点であるという矛盾した結果が得られており, その理由について更なる究明を要する。
  • 飯塚 克身
    2007 年 36 巻 1 号 p. 34-37
    発行日: 2007/10/31
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
  • 木村 正一
    2007 年 36 巻 1 号 p. 38-40
    発行日: 2007/10/31
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
  • ゴルフ場管理機械を使いこなす
    山田 孝雄
    2007 年 36 巻 1 号 p. 41-44
    発行日: 2007/10/31
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
  • 現場の実践から学ぶ校庭芝生の維持管理
    校庭芝生部会幹事会
    2007 年 36 巻 1 号 p. 45-48
    発行日: 2007/10/31
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
  • 公園緑地の芝生―新しい取り組みと考え―
    飯塚 克身
    2007 年 36 巻 1 号 p. 49-50
    発行日: 2007/10/31
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
feedback
Top