芝草研究
Online ISSN : 1884-4022
Print ISSN : 0285-8800
ISSN-L : 0285-8800
4 巻, 2 号
選択された号の論文の11件中1~11を表示しています
  • 北村 文雄
    1975 年 4 巻 2 号 p. 5-14
    発行日: 1975/11/25
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
  • 本多 侔
    1975 年 4 巻 2 号 p. 15-19
    発行日: 1975/11/25
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
  • 第1報 寒地型芝地造成の実際
    大原 洋一
    1975 年 4 巻 2 号 p. 21-26
    発行日: 1975/11/25
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    寒地型芝草による短期芝草造成ということで記述したが, 主な点を要約すると
    i) 有機質資材としては熟度の進んだ堆肥の施用がもっとも理想的である。
    ii) 早期オープン, ノータッチプレーにするには床土工事に細心の注意を払い整地することが大切である。
    iii) 土壌分析にもとずき施肥設計を立て地上部はもちろんのこと, 地下部の根の伸長にも影響が大きいので, 肥料の種類, 施用量決定には充分配慮する
    iv) 種子選定には純度の高い, 適応性のあるものを組合わせる。
    v) バンカー内の砂の質も, そのコースの良悪の一つの決めてであるので, 吟味を要する。
    vi) 寒地型芝草でも, その設計, 管理いかんによっては, ライの良いノシバに近い状態を保てることを確認した。
    vii) どこのゴルフ場も同じであるがコース管理の合理化は頭の痛い問題であるが, 当コースはできるだけ少人数で管理できるようあらゆる面で配慮した。
    帯広畜産大学での数年間の試験を基礎にして寒地型の芝草を出来るだけ理想に近い形でゴルフ場に反映できるよう, アイデアを提供した。
    幸い帯広国際カントリークラブでは理事長以下, 経営者, 従業員が熱心なこともあり, 今のところ, プレーヤーからの評判も上々で, 現在, 会員数も1, 000名を越え, 早くも本年7月1日よりノータッチプレーでプレイできるようになっている。
    今後も寒地型芝草に関する, あらゆる問題を検討し北海道における芝草研究の基礎資料とする期待をもっている。
  • 第1報 寒地型芝草の特性とその適応性
    森 日出丸, 川添 永典, 小田 昭久
    1975 年 4 巻 2 号 p. 29-34
    発行日: 1975/11/25
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    我国のトランジッションゾーンでのエバーグリーンを目的とするため, いくつかの寒地型芝草種の特性と適応性を検討した。
    著者らは, この地域でのエバグリーンを目的とする場合, 下記の芝草の特性が必要であると考えた。
    (1) 夏枯れ抵抗性が大きい。
    (2) 年間を通して耐病性が大きい。
    (3) 冬期の褪色が少い。
    特に, ベントグラスでは, (3) が最も重要であり, 将来より以上の探究が必要である。
    ケンタッキーブルーグラス, フェスク, ペレニアルライグラスでは, ほとんどの系統・品種が夏枯れ抵抗性が小さい。
  • 第1報 ティフグリーンパッティンググリーン対するオーバーシーディングの芝草について
    森 日出丸, 川添 永典, 小田 昭久
    1975 年 4 巻 2 号 p. 35-38
    発行日: 1975/11/25
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    1) 埼玉県において1973年9月20日ティフグリーン・パッティンググリーン上にイクリアンライグラス210g/m2単播とハイランドベントグラス15g/m2+ニューホートケンタッキープルーグラス50g/m2混播を播種してオーべーシーディング芝草の検討を行なった。
    2) イタリアンライグラスはハイランド+ニューポート混播より発芽, 生育とも速く11月中旬にはパッティンググリーンとして使用できる状態となった。しかし翌年の4月から衰退が始まった。
    ハイランド+ニューポート混播のターフ形成は遅く12月中旬にパッティンググリーンとして使用可能となった。しかしその時のターフ品質は低い。翌年3月から品質はよくなり7月に衰退を始めた。
    冬季間の葉色はイタリアンライグラスがハイランド+ニューポート混播より良い。試験期間の最低刈高は, イタリアンライグラス: 5.5mm, ハイランド+ニューポート混播: 4.5mmである, そして春におけるパッティングクォリティーはハイランド+ニュポートがイタリアンライグラスより良い。
    3) 翌春から夏におけるティフグリーンの被覆はハイランド+ニューポート混播よりイタリアンライグラスの方がより速い。ティフグリーンの被覆率とオーバーシーディングした冬芝被覆率にはマイナスの相関が認められた。
  • 東海地方のゴルフ場における重要害虫の発生消長と芝草の被害
    吉田 正義, 築根 照英
    1975 年 4 巻 2 号 p. 41-49
    発行日: 1975/11/25
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    1972~1974年の間, 磐田市鮫島と静岡市大谷に予察灯を設置して芝草を加害する重要害虫特にガ類の発生消長を調査した。
    (1) スジキリヨトウは1973年では全誘殺数の42%を, またツトガの一種は1974年では96%を占め, いずれも異常発生がみられ, 芝草に対する大きな被害が認められた。
    (2) ツトガの一種は現在種名を同定中であるのでツトガの一種として報告する。現在のところ本種のわが国における分布は関東以西の大部分のゴルフ場に生息することが推察される。
    (3) 東海地方におけるこの虫の発生回数は5月中旬~6月下旬, 7月上旬~8月上旬, 8月中旬~9月中旬および9月下旬~10月下旬の4つの発生の山がみられた。1973年の静岡では3化期の発生量が最も多く, 次は2化期の順で両期とも芝草に対する大きな被害がみられた。
    (4) ツトガの一種の異常発生は芝草植栽後2年1カ月の極めて短期間後に起った。この虫は芝草とともに搬入されて伝播することがうかがえる。この虫を防除するには特に1化期における発生量を注意して, 多い場合は農薬による駆除を行なう必要がある。
    (5) スジキリヨトウは東海地方では5月中旬~6月下旬, 7月中旬~8月中旬, 8月下旬~9月下旬の3つの大きい山と, 10月上旬~同下旬の小さい山がみられた。1973年の静岡では3化期に異常発生がみられた。またこの虫も芝草植栽後1年3カ月で異常発生し, 外部から芝草とともに搬入したことが推察された。
    (6) この虫による芝草の被害は松や雑木の根部を中心に, 草丈の比較的長いラフに起った。この虫も1・2化期における成虫の発生量を注意する必要がある。
    (7) 造成後間もないゴルフ場ではコガネムシ類による芝草の被害はみられず, ガ類による被害が顕著であった。
  • チビサクラコガネの生活史と経過習性
    吉田 正義, 安田 誠
    1975 年 4 巻 2 号 p. 51-56
    発行日: 1975/11/25
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    芝草の重要害虫であるチビサクラコガネの生活史と磐田地方における発生経過の概要を述べる。
    (1) 成虫の羽化は6月上旬から8月下旬にかけて行なわれ, 6月の大きな発生の山のピークは6月下旬で8月中旬にも小さな発生の峯がみられた。
    成虫の寿命はほぼ20日間で, 地上出現の時刻は午後7時から8時までの間であった。交尾産卵はその時に行なわれた。産卵数は約60粒で土壌中に産まれ, 卵期はほぼ20日であった。
    (2) ふ化した幼虫は3令を経て蛹となる。発生の早い個体では7月に1令, 8月に1令と2令, 9月には2令と3令, 10月には3令がその頻度分布の中心になって移行した。越冬はおおむね3令で行なわれ, 翌年の5月上旬から蛹化した。蛹期は16.4日であった。
    (3) 幼虫期は体色の相異により白色と黄色の個体に分けられる。前者は1令から3令の前半までの期間で後者は3令の後半である。白色幼虫は地表から芝草の根群が分布する土壌層に生息して摂食活動を行なう。黄色幼虫は摂食することなく蛹化するもので, 白色幼虫より更に深い土壌層に生息した。
    (4) 雄の成虫は胸部と前翅の表面が黒色の部分が多く, 触角のclubの長さが長い。雌は雄に比較して, 黄褐色で腹部の発達が顕著であり, clubの長さが短かい。
  • 浅田 泰次, 白石 雅也, 山本 茂博
    1975 年 4 巻 2 号 p. 57-61
    発行日: 1975/11/25
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    Rhizoctonia solaniをシーナイドベントグラスの葉身, 葉鞘および根に接種し, 感受体への侵入様相を走査電顕を用いて観察した。付傷葉身上では針傷から感染が起こり, 表面に伸展した菌糸はinfection cushionを形成して再侵入を行うが, 単菌糸でも角皮侵入及び気孔侵入を行う。根部では無傷でも表皮細胞縫合部から単菌糸で侵入が行われる。
  • 伊織 新一, 植竹 哲夫, 木村 一郎
    1975 年 4 巻 2 号 p. 63-67
    発行日: 1975/11/25
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    ベンジルチオールカーバメート系除草剤を開発する過程で種子発生の諸雑草と芝草の間の選択性の巾の広い化合物B-3356すなわちS- (2-クロロペンジル) -N, N'-ジエチルチオールカーバメートを見出した。本化合物は同系のB-3015 (ベンチオカーブ) すなわちS- (4-クロロベンジル) -N, N'-ジエチルチオールカーバメートと同じく雑草の発芽生長を抑制し, 発芽前後の土壌処理剤として有効であるが芝草の茎葉にかかった場合にベンチオカーブの如く葉色の赤化を起すことがない。B-3356の作用性と適用性についておこなった試験の結果を要約すると,
    (1) B-3356に対し感受性の高い雑草は, メヒシバ, スズメノカタビラ, スズメノテッポウなどのイネ科ミミナグサおよびツユクサなどである。アオビユ, イヌタデ, ヒメジョオンは中程度, ギシギシ (実生) カラスノエンドウ, ヤハズソウは耐性である。この殺草スペクトラムを拡げるのにCATとの使用時混用 (B-3356: CAT=5: 1) が有効であった。
    (2) 化学構造と芝草の薬害の関係をコウライ芝を用いベンジル基の塩素置換について検討した結果, ベンジル基の環上にオルソクロル置換した一連の化合物は芝の葉に散布しても影響がなく, 一方パラクロル置換と無置換の一連の化合物は直射日光を受ける場所で芝の葉に赤色の色素を形成せしめることがわかった。
    (3) 散布液量と薬効, 薬害の関係をメヒシバを播種したコウライ芝とベントグラスの造成したポリ容器内で調べた結果, 除草効果は150cc/m2と300cc/m2が最もすぐれ, 600cc/m2がこれに次ぎ75cc/m2は劣った。薬害は散布水量が減るに従って増加した。
    (4) 完成したコウライ芝の圃場で薬効, および薬害に関する試験を行なった。B-3356はヒエ, メヒシバおよびオオイヌタデに対し発生前処理の0.6g成分/m2では十分な効果が得られたが, 発生後早期の茎葉兼土壌処理では0.75g成分/m2でもやや不十分であった。CATを5: 1の混合比で混用すると発生後処理でも合計薬量0.5g成分/m2で満足すべき効果を得た。芝草に対する薬害は何れの区でも認められなかった。
    (5) 植付直後の芝草に対する薬害試験をコウライ芝とティフトン-328について行なった。植付直後ではティフトン-328に1.25g成分/m2で軽い生育抑制を見たが, 10日後処理では認められなかった。コウライ芝については1.25g成分/m2の植付直後でも安全であった。
    以上, B-3356は雑草発芽前後の土壌処理剤として有望であり, 更に少量のCATの混用により適用草種と処理適期幅の拡大が可能である。
  • 細辻 豊二
    1975 年 4 巻 2 号 p. 69-72
    発行日: 1975/11/25
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
    1従来の上壌薬剤の室内試験法 (ガラスリング法) は土壌構造の破壊などにより, 実際圃場試験と相当異なるので, 改善の必要があった。
    2本法は自然状態をそのまま室内試験に用いる方法として, 特殊な採土器を考案した。
    3この採土器を用いて, 従来の方法と比較した所, 本法が自然圃場と非常に似た結果を示し, 実際圃場試験と極めて近似の結果を示す室内試験法であることを知った。
    4その他上壌薬剤の試験をするに当り, 必要な調査, 測定項目や, また経済的におこなう方法について述べた。
  • 鍋島 英男
    1975 年 4 巻 2 号 p. 74-75
    発行日: 1975/11/25
    公開日: 2010/06/08
    ジャーナル フリー
feedback
Top