キャパシタンスCTとウェーブレット多重解像度を用いた管路内固気二相流における二次元粒子分布の特徴抽出方法を提案した.実験は,キャパシタンスCTを用いて,模擬障害物直後の管路内固気二相流のキャパシタンスを測定し,10ms間隔で500ms間,連続50フレームの二次元誘電率分布画像を得た.管路内の気流のレイノルズ数は4.71×10
4で,固気質量比Mtは6.24と16.7であった.その開放面積比を変化させた障害物直後の管路内固気二相流の流動状態のCT画像に対して,離散ウェーブレット多重解像度を施し,支配的な二次元粒子分布を抽出した.その結果,開放面積比がやや小さい場合には,開放面積比に依存するウェーブレットレベルよりも高い二次的支配レベルに,粒子濃度の大きな値が見られた.この二次的支配レベルは,粒子間および粒子と管壁との衝突によって起こる濃度むら現象の影響であると考えられる.
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