キャビティを通過する超音速流は,非常に乱れた流れ場となることが知られている.そこで,キャビティ内部圧力変動と周囲の流れ場との関連性について調べた.
可視化法は,2次元カラーシュリーレン法,トレーサー法および油膜法を用いた.実験装置は,衝撃波風洞および吹出し吸込式超音速風洞を用いた.主流マッハ数はM = 1.83,2.13とした.
キャビティ形状は,深さ20[mm],幅40 [mm]とし,長さを10~40[mm]と変化させた.
一連の結果より,キャビティ形状および主流マッハ数により,
(a)せん断層内に大きな渦構造が存在する,
(b)せん断層が直線的に発達,
(c)せん断層自体が振動する,
という流れ場が現れ,キャビティ内部流れが大きく影響することがわかった.特に,内部が2次元的な流れ場となっている場合,(b)のように流れ場は安定し,3次元的な流れ場となる場合,(c)のような不安定な流れ場になることがわかった.
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