可視化情報学会論文集
Online ISSN : 1346-5260
ISSN-L : 1346-5252
39 巻, 6 号
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  • 出口 美樹, 村田 滋, 田中 洋介
    2019 年 39 巻 6 号 p. 19-27
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/06/30
    ジャーナル フリー

    本論文では,時系列カラー画像を用いたdepth-from-defocus法による粒子奥行き位置と変位量の同時計測法を提案している.この方法によれば3D-PIVのための粒子情報を1台のカラーカメラで取得できる.深さ計測精度を改善するために,画像ぼけ状態の異なる3枚の画像をRGBカラー画像として撮影し,画像面内位置を考慮したニューラルネットを用いて,その3枚の画像から深さ情報を推定している.性能評価試験では,粒子奥行き位置と変位量の測定精度を数値的および実験的に評価している.ニューラルネットにより奥行き位置を求めた結果は,そのRMS誤差が構成直線を用いた場合のものの65%に低減されることを示している.また,3色のカラー画像から奥行き変位量を求めた結果では,そのRMS誤差は単色画像を用いた場合の24%に低減でき,これは最大変位量2mmに対して9.5%に相当することが示されている.

  • 岩野 耕治, 鈴木 航司, 酒井 康彦, 伊藤 靖仁
    2019 年 39 巻 6 号 p. 28-34
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/06/30
    ジャーナル フリー

     液相乱流中の濃度変動の高空間分解能・高SN比計測を目的とし,光ファイバLIF法に基づく濃度計測プローブを開発した.光ファイバLIF法の利点は,入射レーザーの光路長が極めて短いことであり,これにより,計測点に達するまでの入射レーザー強度の減衰を抑えることが可能となる.較正実験により,Rhodamine 6G水溶液に対しては,濃度と出力電圧の関係は約30 µmol/Lまで高い直線性を有することが示された.これは従来のLIF法において線形性が維持される最大濃度の約1000倍の値である.このことより、光ファイバLIF法は従来のLIF法よりもはるかに高濃度の蛍光染料を使用可能であることが示された.液相軸対称乱流噴流中の濃度変動の計測に光ファイバLIF法を適用した結果,空間分解能とSN比はBachelorスケール付近の濃度変動スペクトル形状を議論するのに十分であることが示された.さらに,計測された濃度変動スペクトルは.BachelorとKraichnanによって理論的に予測された−1乗則を支持した.

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