本研究の目的は、手あそび歌がソーシャルメディアにより情報拡散することの問題点を考察し、音楽教育・保育者養成教育における課題について検討することである。
研究者は、保育士試験合格者を対象として、本学公開講座において保育実技基礎講座を開講した。他業種から保育所保育士に転職しようとする社会人は、保育者養成課程を修了していないため、保育実技については独自に情報収集している。その際に最もよく利用されるのがソーシャルメディアである。誰でも自由に動 画を公開できるYouTubeにおいて公開されている手遊び歌の動画は、大多数が音楽の専門家でない人たちが 作成したものである。したがって、音程やリズム等の不確かなものほとんどである。こうした動画による情報拡散をどう捉えるべきか、音楽教育・保育者養成教育の視点から考察した。
抄録全体を表示