暮らしの中にあるテントウムシデザイン42サンプルを対象にして,デザインの基本となる図像を抽出し,その鞘翅斑紋の個数と配置を記録して類型化した.商品のテントウムシデザインは,①円形の体に黒い頭部と触角をもち翅に斑紋をもつ,②赤い翅に黒い斑紋をもつ,③斑紋数は7個の頻度が高い,④左右対称の斑紋パターンをもつ,⑤片翅3個の斑紋をもつ頻度が高いという特徴を示した.
商品デザイン(n=42)と学生が描いたデザイン(n=82)を比較した結果,商品デザインでは,テントウムシの眼,脚が省略される傾向があり,斑紋なし,斑紋1個のものは発見されなかった.デザインは,斑紋総数が7個で,片翅に斑紋3個の頻度が高く,有名なナナホシテントウの印象から,七つ星のテントウムシをバランスよく描いた結果かもしれない.
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