都市有害生物管理
Online ISSN : 2435-015X
Print ISSN : 2186-1498
7 巻, 1 号
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資料
  • 曲山 幸生, 古井 聡, 今村 太郎, 宮ノ下 明大
    2017 年 7 巻 1 号 p. 1-9
    発行日: 2017年
    公開日: 2020/02/22
    ジャーナル フリー

    昆虫の体サイズは生物種,あるいは集団として,重要な特徴の一つであると考えられている.体長は試料調整の影響を受けにくく,代表的な体サイズの指標である.しかし,従来の手作業による体長測定は手間がかかるために,十分なデータ数を得るために長い時間がかかっていた.そこで,本研究では,画像解析技術を用いて,ゾウムシ類成虫の体長分布を半自動的に測定する方法を開発した.本方法により,体長分布測定の作業時間が短くなったことに加えて,十分に大きなデータ数を容易に収集できるので,非対称性など体長分布の形状について詳細に検討することが可能になった.

  • 宮ノ下 明大, 今村 太郎, 古井 聡, 曲山 幸生
    2017 年 7 巻 1 号 p. 11-14
    発行日: 2017年
    公開日: 2020/02/22
    ジャーナル フリー

    市販のカップ麺製品(上面内径13 cm,高さ10.5 cm,底面内径9 cm;内容量112 g)に,孵化後24時間以内のノシメマダラメイガ幼虫を10個体または200個体を投入し,温度25℃,相対湿度70%,日長16L8Dに置き,31~34日後に冷凍殺虫して,幼虫,蛹,成虫の個体数を調べた.10個体投入区では,幼虫は0個体,蛹は1.8±1.5個体,成虫は6.4±2.3個体,生存率は82.0±17.9%であった.200個体投入区では,幼虫は31.2±14.3個体,蛹は41.1±7.4個体,成虫は8.2±6.8個体,生存率は40.2±7.4%であった.今回試験に用いた孵化幼虫をカップ麺製品1個あたり200個体投入すると,10個体投入と比べて生存率は約半分になり,発育も明らかに遅延した.カップ麺製品の容器内側に残った幼虫のかじり跡数は,10個体投入区では0カ所であったが,200個体投入区では平均22カ所が確認された.

  • 山内 健生, 高見 咲恵, 廣田 編子, 高瀬 優子, 田丸 真奈維
    2017 年 7 巻 1 号 p. 15-21
    発行日: 2017年
    公開日: 2020/02/22
    ジャーナル フリー

    2016年7月9日,三田市有馬富士自然学習センターにおいて,子供を対象とした実習「カをしらべよう」を開催した.受講した子供は13名(小学生11名と中学生2名)であった.受講者は,有馬富士公園にて,人オトリ法を用いて蚊の成虫を採集すると共に,スポイトを用いてボウフラ(蚊の幼虫)を採集した.その後,室内へ入り,採集した蚊の形態を顕微鏡で観察し,スケッチした.受講者は,実習終了時にこの実習の感想文を提出した.感想文には蚊に関して初めて知ったことや驚いたことが多数述べられており,参加者にとって概ね満足のいくものであったことが伺われた.また,身近な昆虫を詳しく調べることで,普段は気づかない興味深い生態や形態を観察できることを知ってもらうという目標も達せられたものと考えられた.

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