当院はコロナウイルスが蔓延し、パンデミックとなっていた2021年8月に開業した。高知県では唯一外来和温療法を行っており、地域の方に和温療法がまだ周知されていない中で数少ない症例ではあるが報告する。
症例の概要:症例1.90代女性、うっ血性心不全、アルツハイマー型認知症、脳梗塞後遺症、非弁膜症性心房細動の疾患あり。退院後1か月経過し浮腫の再発、胸痛あり受診。薬の調整を行いながら和温療法を実施。
症例2.50代女性、冷え症、慢性腰痛症、肩関節周囲炎。常に身体がガチガチで固まっている、浮腫みやすい。肩こりや両下肢、腰部の痛みが強く夜間起きることがあり、寝不足になることもある。以上の主訴にて受診され、1週間後に控える卒業式までに体調を整えたいと自費で和温療法と物理療法を実施。
経過:症例1.通常の65℃では暑くて入れないとのことで、設定温度は45~50度で10分間入り、20分保温。頻回に通院するのが難しく月1回程度の間隔で実施した。3回目実施時には胸痛は消失したと発言あり。
症例2.卒業式までに計4回実施。初回から気持ちよさを実感しながら実施することができた。
考察及び結論:症例1.6回目に自覚症状の消失、暑いのが苦手ということもあり終了したが、8か月後に症状が再燃。和温療法を再開したが症状は変わらず、食欲不振・衰弱し他院に入院となった。
症例2.体調が改善し気持ちよく卒業式に参加できた。その後も数回実施し痛みの改善、睡眠不足の解消という結果が得られた。
心臓リハビリで和温療法を行うのは運動が困難な80~90代の超高齢者が良い適応だが、暑さに苦手な患者が多い。また認知症によりじっと座っていることが出来ないなど課題が多く、長期間継続するのが難しい。一方自費で実施している患者は症状が改善するのが実感できるため継続出来る患者が多い。当院の課題としては病院自体の認知度を高めていくこと、心臓リハビリの和温療法の対象患者を増やしていくこと、よりたくさんの方に和温療法を体験していただき和温療法を広めていきたい。
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