雑草研究
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1974 巻, 18 号
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  • 武長 孝
    1974 年 1974 巻 18 号 p. 1-4
    発行日: 1974/09/15
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
  • 第2報 植物体内および土壌中での薬剤の挙動
    嶺 昭彦, 日野 修徳, 上田 実, 松中 昭一
    1974 年 1974 巻 18 号 p. 5-10
    発行日: 1974/09/15
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    Bentazon の植物体内での吸収移行性および土壌中での挙動を, 生物検定および14C-標識化合物を使用して検討し, つぎの結果を得た。
    (1) Bentazon は, ミズガヤツリ, ダイコンを供試した試験では, 根部からも茎葉部からもともによく吸収された。
    (2) ミズガヤツリを供試して植物体内での移行性を調べた結果, acropetal な移行は大きく, また basipetalな移行, 根茎を通じての移行もあり, 植物体内での移行性は大きかった。
    (3) Bentazon の土壌移行性は大きかった。
    (4) Bentazon の土壌残効性は, 無漏水条件下では30日以上であった。
    (5) ウリカワの根部のみを薬液に浸漬した区では, 植物全体を薬液に浸漬した区よりも bentazon の葉中蓄積濃度は6倍も高かった。しかし, 根中の薬剤濃度は両者に大きな差はみられなかった。
  • 第1報 殺草特性について
    伊藤 憲作, 二谷 文夫, 日比 克彦, 石田 秀弌, 山田 蔵, 宗像 桂
    1974 年 1974 巻 18 号 p. 10-15
    発行日: 1974/09/15
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    Anisomycinおよびその関連化合物に関する多くの研究の中から得られた NK-049 (3, 3′-dimethy1-4-methoxy benzophenone) の水田除草剤としての特性のうち, 殺草特性について検討した。
    1. NK-049はクロロフィルの生成を抑制し, 光合成能力を低下させて殺草する作用を示し, 雑草発芽時の幼芽部に対する作用が強い。幼根部からの作用もあるが,その程度は小さい。
    2. 一年生雑草の大部分の草種に対し, 発芽前~発芽時の処理で優れた殺草効果を示す。生育期の雑草に対しては, 幼若期のものを除いては十分でない。
    3. 水田での残効性は3~4週間程度であり, 移動性は極めて小さい。
    4. NK-049は, 水田での雑草発生前処理剤としての適用性を持っていると考えられる。
  • 第2報 水稲に対する作用について
    伊藤 憲作, 二谷 文夫, 日比 克彦, 石田 秀弌, 山田 蔵, 宗像 桂
    1974 年 1974 巻 18 号 p. 16-20
    発行日: 1974/09/15
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    前報ではNK-049の殺草特性について述べたが, 本報では水稲に対する作用の2, 3について報告した。
    1. 発芽前土壌処理で水稲: ヒエ間の選択殺草性程度をクロロフィル含量の面から, また生育期の湛水下処理で光合成能力に及ぼす影響を検討した。NK-049処理により, 水稲ではクロロフィル含量または光合成能力が一時低下するが, やがて正常に復し, 無処理区と同等の生育を示すのに対し, ヒエではクロロフィル含量, 光合成能力ともに急激な低下を示し, 枯死した。
    2. 移植水稲に対する作用は弱く, 主として茎葉部からの作用であり, 根部からの作用はほとんどない。移植前の処理では湛水下土壌表面処理の場合, 一時クロロシスの発現が認められるが, 経日的に回復し, 生育には支障なかった。土壌混和処理, または苗令の進んだものでは, このクロロシス症状は全く認められないか, あっても軽微であった。
    3. 温度による作用発現の差はほとんど無く, 低温条件ではクロロシスの回復が遅れるが, 高温ほど回復が早く, 生育には差が認められなかった。
  • 第2報 増量剤の粒度及び散布量の相違が除草効果及び水稲の生育・収量に及ぼす影響
    森 康明, 江戸 義治, 鳥生 久嘉, 伊藤 悌右
    1974 年 1974 巻 18 号 p. 21-26
    発行日: 1974/09/15
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
  • 土壌に処理した農薬の植物に対する薬害を評価するひとつの方法
    長澤 純夫, 浅野 昌司
    1974 年 1974 巻 18 号 p. 26-31
    発行日: 1974/09/15
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    土壌中のPCBAがダイズの幼苗の成長を阻害する害作用を, 萎凋した茎葉部分の重量を秤ることによって評価する方法を検討した。PCBAの濃度と, その害作用によって萎凋する茎葉の重量との関係は, FINNEY のプロビットを用いる quantitative response data の解析法によって整理し, その中央値をきめることができた。この濃度において発現する薬害の品種間差異をDUNCANの multiple range test によってきめ, 薬害検定のための品種の選択方法を示した。
  • 近井 謙二, 萩森 福督
    1974 年 1974 巻 18 号 p. 31-34
    発行日: 1974/09/15
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
  • 古谷 勝司, 片岡 孝義
    1974 年 1974 巻 18 号 p. 34-39
    発行日: 1974/09/15
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    CNP, TOPE, ベンチオカーブ, オキサジアゾンを供試し, 湛水下の土壌混和処理における除草効果の変動要因を調べた。
    1) 混和すると除草効果が低下する傾向がみられ, とくに混和時の水深が浅いとその傾向が著しかった。
    2) 混和の有無にかかわらず乳剤は粒剤よりも初期の除草剤水中濃度が高かったが, 除草効果では必ずしも乳剤が優らなかった。しかし, 土壌混和処理には, 実用上, 水中での拡散のよい乳剤が適すると思われる。
    3) 混和の有無にかかわらず, 漏水条件下では水中濃度・除草効果とも低下する傾向があった。
    4) 混和の有無にかかわらず, 水中濃度の推移と除草効果との間にかなり密接な関係がみられた。
  • 山岸 淳, 橋爪 厚
    1974 年 1974 巻 18 号 p. 39-43
    発行日: 1974/09/15
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    (1) 水田には, 単細胞, 群体性, または糸状体の28種の緑藻類があったが, とくに水稲に対して影響の大きい緑藻類は, 浮水雑草のアミミドロとヒビミドロであった。
    (2) 水田での発生は, アオミドロとヒビミドロでは2~3年回, アミミドロでは1~2回で, 発生に好適な水温は, 前2者では15~20℃, アミミドロでは22~25℃と考えられる。
    (3) アオミドロでは2本の糸状体が細胞ごとに接合して接合子が形成される。アミミドロは3回の無性生殖世代を経過した後, 1細胞2個の接合子を形成する。また無性生殖世代では1細胞1個体の繁殖法をとる。
    (4) アミミドロの生育・繁殖にはNとPが必須成分であり, とくにPは繁殖に不可欠な成分である。
    (5) アミミドロの繁殖量が多いほど水温・地温の低下が大きく, そのため水稲の分げつの発生が抑制される。
    (6) 藻類の発生前, 発生時の薬剤による防除について検討し, 防除の手段を得た。
  • 下坪 訓次, 中山 治彦
    1974 年 1974 巻 18 号 p. 44-48
    発行日: 1974/09/15
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    1. 数地域からマツバイを採取し, 生態型の差異とMCPの殺草反応について検討し, 次の結果を得た。
    2. マツバイの越冬器官には, 針状葉が完全に枯死し, その基部の節によく発達した櫛歯状の越冬器官を形成するタイプと, 針状葉の枯死は少なく, その基部に越冬芽を形成するタイプの二種類があることが認められた。これらの越冬器官で翌春出芽能力をもつものは, それらの中心部の若い幼芽であった。
    3. マツバイの出芽率, 出芽勢は採取地によって異なり, 鹿児島, 福山, 善通寺 (西南暖地産) のものが高田, 金沢, 津産のものより旺盛で, この傾向は高温下より低温下で顕著であった。
    4. マツバイに対するMCPの殺草効果にもマツバイの採取地の差が認められ, 鹿児島産>金沢産>高田産>福山産の順に効果が高かった。このような採取地別の差異はマツバイの生育状態, MCP処理後の気温の高低に関係なく類似の傾向を示した。
  • 2. 生育期間に及ぼす温度の影響
    野口 勝可, 中山 兼徳
    1974 年 1974 巻 18 号 p. 48-52
    発行日: 1974/09/15
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    スベリヒユの生育, とくに世代交代と関連する播種から登熟始までの生育期間および種子生産の晩限時期に関して, 温度との関係から検討し, 次の結果を得た。
    1) スベリヒユの播種期から登熟始までの日平均気温の積算温度は, 4月から8月上旬にかけての播種の場合, 847±22℃ (T≧4℃, CV=3.26%), 8月中旬以降播種の場合, 709±43℃ (T≧3℃, CV=5.30%)を示した。
    2) スベリヒユの登熟には, 以上の温度条件のほか, 播種期から登熟始までの日平均気温の平均値がおよそ18℃以上必要であることが明らかにできた。
    3) 以上の結果を, 関東地方平坦部の平年気温と対応してみると, スベリヒユは1年間に4回の世代交代の可能性があることが判明でき, また登熟の晩限時期は9月3半旬に種子が発芽した場合であることが推定できた。
  • 植木 邦和, 中村 拓, 山田 忠雄, 中山 兼徳, 野口 勝可, 高林 実
    1974 年 1974 巻 18 号 p. 53-65
    発行日: 1974/09/15
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
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