雑草研究
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21 巻, 2 号
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  • 笠原 安夫
    1976 年 21 巻 2 号 p. 49-55
    発行日: 1976/09/25
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
  • 5. 発芽温度条件と季節的発生消長との関係
    渡辺 泰, 広川 文彦
    1976 年 21 巻 2 号 p. 56-60
    発行日: 1976/09/25
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    (1) 一次休眠を破った種子の発芽温度条件を明らかにし, これを用いて, 地温の季節的分布から雑草の季節的発生消長の機構を検討した。
    (2) 暗所系列では, シロザは発芽に変温を要し, 低温が5℃で日較差が大きいほど発芽率が高かった。しかし, 低温域が10℃以上では種種の変温条件下でもあまり発芽しなかった。ヒメイヌビエは, 高温域が20℃以下では変温しても発芽せず, 25℃では低温域が5℃の場合に良く発芽した。30℃になると恒温でも相当発芽した。発芽開始直前に5分間自然光照射を行った系列では, 各雑草とも発芽率が著しく高まり, 温度条件が不適なほどその効果が顕著であった。
    (3) 暗所での温度条件に対する発芽曲線を描き, この図から時期別の日最高・最低地温に対応する発芽率を読みとり, 実際の発生と比較した。シロザとヒメイヌビエの5~9月の発生消長は地温の分布から説明できたが, シロザの10月およびオオイヌタデの6~10月の発生は埋土種子の二次休眠が関与しており, 地温のみで直接説明することはできなかった。
  • 伊東 捷夫
    1976 年 21 巻 2 号 p. 60-64
    発行日: 1976/09/25
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    The weed flora in Tokachi district, Hokkaido, was surveyed at 1967 to 1974. It consisted of 415 species of 67 families, including the poisonous weeds and the naturalized weeds grown in non-arable lands.
    These species were classified in the following three groups according to growing places: the upland weeds which are found in and around upland fields (96 annuals and 141 perennials-a total of 237 species of 43 families), the lowland weeds which are found in and around lowland fields (29 annuals and 51 perennials-a total of 80 species of 30 families) and the common weeds which grows both in upland fields and lowland fields (12 annuals and 21 perennials-a total of 33 species of 12 families).
    76 species of weeds belonging to 32 families were identified as poisonous. These weeds included 17 annuals and 59 perennials, and 40 species of them were found in only non-arable lands.
    119 species of the naturalized weeds were found in arable or non-arable lands. They consisted of 57 annuals and 62 perennials, belonging to 23 families, and 88 species among them were growing in upland fields.
    By their weedy members alone, the following families most plentifully represented are: Compositae (59), Gramineae (58), Polygonaceae (29), . Cruciferae (21), Caryophyllaceae (20), Cyperaceae (18), Leguminosae (17), and Ranunculaceae (17).
  • 第1報 実生の形態的特性
    冨久 保男
    1976 年 21 巻 2 号 p. 64-68
    発行日: 1976/09/25
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    1) わが国では, ホテイアオイの栄養繁殖は知られているが, 種子繁殖の実態ははっきりしていない。そこで, 実生個体の形態を観察するとともに, 若干の生育環境についても検討した。
    2) 第5葉前後までの葉はへら状の細い葉である。その後展開する葉は先端がやや膨れ, 第8~9葉からは, 一般に栄養繁殖個体でみられるように, 葉柄は膨大して葉身は倒卵形を呈する。
    3) 10~15cmの冠水下の土壌面で生育した場合は, 葉柄が膨大しはじめる第8~9葉以後になると, 根が腐って水面に浮いて生育する。
    4) 土中に根を下している時はほとんど側根を認めないが, 水面に浮くと側根の発生や伸長が旺盛となる。
  • 木田 隆夫, 水野 宏, 滝波 弘一
    1976 年 21 巻 2 号 p. 68-72
    発行日: 1976/09/25
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    Lauryl DL-valinate・HCl (AH-1) の水田除草剤としての2, 3の殺草作用特性について検討し, 更に methoxyphenone (NK-049) との混用を試みた。
    (1) AH-1は, 種子の発芽は阻害せず, 発芽後の地上部と根部の生育を阻害した。
    (2) AH-1は, 100g/aの薬量で, タイヌビエに対しては発生始期の処理で, 広葉雑草に対しては発生前から2~2.5葉期までの処理で除草効果を示した。
    (3) 処理時の水深は, 3cmの場合に高い除草効果が認められた。
    (4) AH-1とNK-049との混用では, 顕著な共力効果が認められた。AH-1とNK-049を2:1に混合したAN-1の45g/a (30+15) の処理で, AH-1単剤100g/aより以上の, またNK-049単剤30g/aと同等の除草効果が認められ, イネに対する薬害は認められなかった。
  • I. 安中地区における桑園雑草の分布
    宇佐美 洋三
    1976 年 21 巻 2 号 p. 72-76
    発行日: 1976/09/25
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    昭和46年10月に, 群馬県安中市の桑園64か所において雑草の種数とその分布を調査し, あわせて亜鉛製錬所の排煙が雑草の種数におよぼす影響について検討した。
    1) 製錬所を中心とした5kmの範囲内の桑園雑草は31科72種であったが, 多年生の宿根雑草が多く, 土壌管理が粗放であることが推察された。
    2) 製錬所に近い桑園では雑草の種数が少なく, ヘクソカズラ, スギナ, メヒシバの3種が観察され, 土壌汚染および煙害によって雑草の種類が変わるものとみられたが, 全体的には, 汚染源と思われるところからの距離や方位によって雑草の種類や生育は変りにくいことが観察された。
  • II. ハキダメギクの個生態
    宇佐美 洋三
    1976 年 21 巻 2 号 p. 76-80
    発行日: 1976/09/25
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    蚕糸試験場日野桑園における夏期雑草の優占種であるハキダメギクを対象に, 年間の世代数, 開花順序, 種子の生産量, 開花後における種子の発芽力および発芽時期の異なった場合の生育様相について, 1971年から調査を行ない, およそ次のような成果を得た。
    1) ハキダメギクの発芽は3月下旬にみられ, 世代をくりかえして初冬の降霜期まで生育を続けるが, この間に3~4世代がくりかえされる可能性が認められた。なお, 世代の長さは温度が高いほど短くなる傾向がみられた。
    2) ハキダメギクの開花順序は集散花序に属し, 1株の1世代における開花数は13,400個前後, 1花の種子数は30粒前後, 後者を前者に乗ずれば約40万粒となり, 雑草のなかで種子の生産量の多い草種であることが明らかとなった。
    3) ハキダメギクの生育は, 発芽時期の差によって異なり, 草丈および葉面積の拡大速度は, 春および秋に劣り夏にまさることが認められ, ハキダメギクの生育, 発芽から開花までの日数, 種子の成熟に要する日数がいずれも高温によって短縮されることが認められた。
    4) ハキダメギクは明発芽種子型に属することが認められた。
  • 一前 宣正
    1976 年 21 巻 2 号 p. 80-83
    発行日: 1976/09/25
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    (1) わが国および諸外国において栽培されている34品種のイネを供試して, ベンチオカーブにたいする抵抗性の品種間差異について検討した。
    a) 発芽前および子葉鞘期では, インド型の品種は, 日本, アメリカ, イタリアなどで栽培されている品種にくらべて抵抗性が低い。
    b) 2葉期では品種間差異が認められない。
    c) このような抵抗性の差異は品種固有の生理的・遺伝的形質により生じるものと考えられる。
    (2) シメトリンにたいするイネの抵抗性をみると, インド型のIR-8は, 発芽前および2葉期とも日本型のニホンバレにくらべて抵抗性が低い。
  • 橋本 梧郎
    1976 年 21 巻 2 号 p. 84-90
    発行日: 1976/09/25
    公開日: 2009/12/17
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  • 植木 邦和, 百武 博, 山田 忠男, 野口 勝可, 高林 実
    1976 年 21 巻 2 号 p. 91-96
    発行日: 1976/09/25
    公開日: 2009/12/17
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