雑草研究
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25 巻, 4 号
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  • 一前 宣正
    1980 年 25 巻 4 号 p. 245-252
    発行日: 1980/12/25
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
  • IV. トウモロコシの生育と窒素吸収に対する雑草の影響
    岩田 岩保, 高柳 繁
    1980 年 25 巻 4 号 p. 253-257
    発行日: 1980/12/25
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    トウモロコシに対する雑草害の様相は, 他作物とやや異なるので, その様相を窒素吸収, 吸収された窒素の体内分布および移行に対する影響を中心に解析した。
    1) 一般生育に対する雑草の影響は草丈に最もよく現れる。
    2) 乾物重への影響は全般的には窒素吸収より遅れて現れるが, 雑草の影響は疎植少肥区のみ生育初期 (播種後25日) より認められ, その他の区は生育中期以後雑草害が明らかに現れてくる。
    3) 雌穂重に対する雑草の影響は疎植少肥条件下で最も大きく, 雑草害の軽減に対する多肥条件の効果を示す。
    4) 密植多肥条件ではトウモロコシの種内競争と雑草との種間競争が重複し, 様相を複雑にしているが, 最終的には転流物質の雌穂への重点移行となり, 雑草害に対する回復力の強さを示す。
    5) 各部位における窒素含量に対する雑草の影響は, まず茎, 続いて葉鞘の窒素含量の低下として現れる。葉身ではほとんど低下せず影響も受けない。雌穂では疎植少肥区を除き, 幼穂時は無除草区の含量が少ないが, 収穫時にはほとんど差がなくなっている。
    6) 窒素吸収に対して雑草の影響が現れる時期は, 栽植密関係なく, 多肥では生育中期であるが, 少肥では生育初期から後期まで続く。
    7) 窒素吸収量の部位別分布は, 窒素含量と同一傾向であるが, 一つの特徴は密植多肥区の雌穂への収穫期の移行量が極端に多いことである。
  • V. トウモロコシと雑草との競争過程の生長解析
    岩田 岩保, 高柳 繁
    1980 年 25 巻 4 号 p. 258-263
    発行日: 1980/12/25
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    トウモロコシと雑草の競争関係を, トウモロコシの生長量とその生長要素の推移から解析した。またトウモロコシの雑草抑圧力を疎, 密植および施肥量の多少との関連において検討した。
    1) トウモロコシの葉身および全地上部の平均窒素含量 (N%) とCGRの関係は, 生育中期~後期には正の相関がみられたが, 生育後期から収穫期では一定の傾向はみられない。
    2) N%とLAIとは, 生育中期から後期までは正の相関を示す。葉身においては, 同じN%レベルでは除草区のLAIが大きい。後期から収穫期の関係は一定せず, ただ密植多肥の無除草区の葉身は, 高N%の割にLAIが小さい。
    3) NARとN%の関係は, 生育中期から後期では処理条件による一定の傾向は得られなかった。後期から収穫期では, 全地上部, 葉身ともNARを最大にするN%の値が推定され, その値は除草の有無に関係なく一致した。
    4) トウモロコシの雑草抑圧力は, 中期 (播種後37日) までは不明確であり, 後期 (53日) には明瞭となった。収穫期の抑圧力はおおむねそれ以前より小さくなる。したがって, この時期には雑草が再びおう盛な生育をし始める。
    5) トウモロコシと雑草の生育量をCGRで比較すると, 播種から生育初期にかけては雑草の方が大きい。初期から中期のCGRは両者ほとんど同程度で, 施肥量との関係が強い。中期から後期では, CGRは密植多肥区でトウモロコシ>雑草であった以外は大差がない。後期から収穫期のCGRは雑草が大きい。
    6) トウモロコシ畑における雑草に対する抑圧力は, 養分競争より光競争が大きいと推察された。
  • 豊岡 洪, 塩崎 正雄
    1980 年 25 巻 4 号 p. 264-268
    発行日: 1980/12/25
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    塩素酸ソーダの枯殺力が土壌条件によって異なる原因を明らかにするために, BC, BD, BE, B1C型土壌を対象に, 土壌中の薬剤の消長と各土壌型上に生育するクマイザサの根系の分布状態を調査し, 検討を行った。
    1) 塩素酸ソーダの土壌中における残効は, B1C型土壌では散布14日後で消失したが, BD, BE型土壌では30日, BC型土壌では60日であり, 除草剤の残留期間は腐植含量が少なく構造深度の浅い土壌で長い傾向が認められた。
    2) エンバクに対する生長阻害作用を土壌中の移動性を含めて比較すると, BC型土壌で大きく, 以下BD型, BE型, B1C型土壌の順に小さくなる。この傾向は, 林地においてクマイザサを対象に行った施用試験の枯殺結果6)と一致した。
    3) 各土壌型でクマイザサの根系の垂直分布を調査した結果, A層の薄いBC型土壌で根系の分布深も浅い。一方, BE型, B1C型土壌ではA層は厚く, クマイザサの根系の分布深も深い。一般に塩素酸ソーダの効果は, A層が厚く根系が土壌中深くまで分布する土壌ほど小さい傾向が認められた。
  • 高林 実, 中山 兼徳
    1980 年 25 巻 4 号 p. 269-272
    発行日: 1980/12/25
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    耕起方法の違い, すなわち, 秋プラウ耕, 秋・春プラウ耕, 春プラウ耕, 秋・春ロータリ耕が畑雑草の土中種子の分布と発生に及ぼす影響を, 昭和49年秋から4年間にわたり調査した。
    (1) 昭和50年~52年における夏作期間の雑草発生本数は秋・春ロータリ耕区が最も多く, 秋プラウ耕区が最も少なかった。
    (2) 秋プラウ耕区, 秋・春ロータリ耕区の土中生存種子数の推移を, 昭和49年秋採土の土中生存種子数を100としてみると, 昭和53年春にはメヒシバ2, 6% (I, IV区), タデ類がそれぞれ13%, スベリヒユ30, 24%, カヤツリグサ52, 75%であった。
    (3) 土中雑草種子数の推移を, 圃場発生, 土中生存, 土中死減に分けてみた場合, 秋プラウ耕区は秋・春ロータリ耕区に比べ, 昭和53年春採土の土中生存種子数が若干多いものの, 昭和50-52年の夏作期間中の発生が少なく, 土中死滅数が多かった。
    (4) 以上の結果並びに耕起特性調査結果から, 秋プラウ耕の有利性が明らかとなったが, 秋プラウ耕から次のプラウ耕までの年数は, 畑雑草種子の土中における生存年限を考慮に入れ, 関東地方では最低3年と考えられた。
  • 伊東 捷夫
    1980 年 25 巻 4 号 p. 273-278
    発行日: 1980/12/25
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    The weed flora in northern district of Kamikawa, Hokkaido, was surveyed from 1975 to 1979. It consisted of 326 species of 61 families, including the poisonous weeds for domestic animals and the naturalized weeds grown in non-arable lands.
    These species were classified in the following three groups according to growing places: the upland weeds which are found in and around upland fields (64 annuals and 122 perennials-a total of 186 species of 41 families), the lowland weeds which are found in and around lowland fields (11 annuals and 37 perennials-a total of 48 species of 18 families) and the common weeds which grow both in upland fields and lowland fields (12 annuals and 25 perennials-a total of 37 species of 15 families).
    Fifty three species of weeds belonging to 27 families were identified as poisonous. These weeds included 9 annuals and 44 perennials, and 24 species of them were found in only non-arable lands.
    One hundred and three species of the naturalized weeds were found in arable or non-arable lands. They consisted of 39 annuals and 64 perennials, belonging to 23 families, and 64 species among them were growing in upland fields.
    By their weedy members alone, the following families most plentifully represented are: Comopositae (51), Gramineae (44), Caryophllaceae (20), Labiatae (17), Polygonaceae (17), Cruciferae (13), Ranunculaceae (12), Cyperaceae (12).
  • 大東 宏, 森永 邦久
    1980 年 25 巻 4 号 p. 279-285
    発行日: 1980/12/25
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    カンキツ園の法面に植生しているネザサ, クズなどの多年生強害雑草は, しばしば耕作面や樹冠内に侵入したり, クズは樹冠表層部を覆うため, 果実の生産性の低下はもちろんのこと, 肥培管理上大きな問題となっている。そこで茎葉吸収移行型の除草剤 glyphosate によるそれら雑草の防除効果を検討した。
    ネザサに対しては7月中旬に,クズに対しては8月中旬に, glyphosate 剤の2%および4%液を50l/10a水量で葉面散布した。
    その結果, glyphosate 剤の2%濃度でネザサの地上部は処理後3週間目に, クズは10日後にそれぞれ枯死し, 翌春にも再生はみられなかった。
    Glyphosate 剤2%, 4%液濃度でクズの根部はほとんど枯死, 腐敗した。また, glyphosate 剤処理をした植物体根部に含有される全炭水化物, 糖, デンプン量および根の活性 (呼吸量, TTC還元反応) は著しく低下しており, 本剤は茎葉から根部に移行して地下部を枯死させることが示唆された。
    したがって, カンキツ園などのクズ, ネザサの薬剤防除には2%濃度 glyphosate 剤 (水量50l/10a) が有効な除草効果を示すものと考えられる。
  • アハメド サエドアシューラ, 伊藤 操子, 植木 邦和
    1980 年 25 巻 4 号 p. 286-293
    発行日: 1980/12/25
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    除草剤処理後のホテイアオイの枯死・分解が水質に及ぼす影響を調査するために, ホテイアオイ16~18株を入れた150l容, 深さ60cmのプラスチックポットを温室内に設置し, 2,4-Dジメチルアミン塩22.4g/a及びアメトリン11.2g/aを7月9日に散布して, 126日間にわたり水質の変化を調べた。
    2,4-Dを処理したホテイアオイは3週間で完全に枯死したが, アメトリン処理の効果は十分ではなかった。ホテイアオイの枯死・分解に伴い, 2,4-D処理区では無処理区に比べ, 水質に著しい変化が認められた。すなわち, 化学的酸素要求量, 浮遊物質, 有機及び無機炭素, オルトリン酸ならびにアンモニア態窒素は徐々に増加し, いずれも12~14週間後に最高値を示した。また, 水のクロロフィルα含量より推定される藻類, 植物プランクトンの発生量及びpHの上昇も同様の傾向を示した。一方, 溶存酸素量は処理後急激に減少したが, 8~10週間後には回復した。
  • 高林 実, 小林 紀彦, 駒田 旦
    1980 年 25 巻 4 号 p. 294-296
    発行日: 1980/12/25
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
  • 森田 弘彦, 土井 康生
    1980 年 25 巻 4 号 p. 297-299
    発行日: 1980/12/25
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
  • 菅原 清康
    1980 年 25 巻 4 号 p. 300-303
    発行日: 1980/12/25
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
  • 1980 年 25 巻 4 号 p. 304-316
    発行日: 1980/12/25
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
  • 一前 宣正, 芝山 秀次郎, 児嶋 清, 野口 勝可
    1980 年 25 巻 4 号 p. 317-322
    発行日: 1980/12/25
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
  • 1980 年 25 巻 4 号 p. 323-326
    発行日: 1980/12/25
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
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