雑草研究
Online ISSN : 1882-4757
Print ISSN : 0372-798X
ISSN-L : 0372-798X
28 巻, 3 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
  • 岩崎 桂三
    1983 年28 巻3 号 p. 163-171
    発行日: 1983/10/25
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
  • 榎本 祐司, 船越 安信, 藤田 高, 北條 祥賢, 河本 展夫
    1983 年28 巻3 号 p. 172-178
    発行日: 1983/10/25
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    1. 作用機作
    5-アルキルチオ-6-クロルピリミジン誘導体の作用機作は, Hill 反応阻害と考えられた (Table 1)。また, これらの誘導体のいくつかは, アトラジン (2-クロル-4-エチルアミノ-6-イソプロピルアミノ-1, 3, 5-トリアジン) よりも強い Hill 反応阻害活性を示した。ポット試験での除草活性と Hill 反応阻害活性との間には, Spearman の順位相関係数Rsで0.85と相関が認められたことからも, 除草作用は Hill 反応阻害によるものと考えられた。
    2. 構造活性相関
    Hill 反応阻害には, ピリミジン環の4位がアミノ基であることが重要であった。2位の置換基に関しては, モノアルキルアミノ基が適当であり, アルキルの大きさについては, エチルが最も強い活性を示した。5位のアルキルチオ基に関しては, 2位のアルキルアミノ基の炭素数によって, 5位のアルキルチオ基の炭素数と Hill 反応阻害活性との関係が若干変化した (Table 1)。
    除草活性と2位の置換基の相関について, 4-アミノ-6-クロル-5-メチルチオピリミジン誘導体について検討した結果, メチルアミノ基, エチルアミノ基のような, Swain-Lupton のF定数がマイナスの置換基は活性が強く, ジメチルアミノ基, クロル基, メトキシ基等のF定数がプラスの置換基は活性が弱かった。この相関係数Rsは, 0.88であった (Table 2)。
    3. 選択性
    小麦の2葉期に, DATP (化合物No. 1=6-クロル-2, 4-ジアミノ-5-メチルチオピリミジン) と化合物No. 3 (4-アミノ-6-クロル-2-エチルアミノ-5-メチルチオピリミジン) を処理し, 小麦の光合成能を追跡した。その結果, 見かけの光合成 (CO2収支) は1日で回復し始めた (Fig. 1)。
    大麦の3, 5, 7の各葉期にDATPを処理したところ, 小麦と同様に, 見かけの光合成能は1日で回復し始めた。また, 最も若い3葉期が最も強い阻害をうけたが, 回復は最も早かった (Fig. 2)。ビール麦についてもほぼ同様な傾向が認められた (Fig. 3)。
    このようにこれらの穀類は, その光合成を阻害されても回復することから, 何らかの解毒機構を有すると考えられた。
  • 小林 央往, 植木 邦和
    1983 年28 巻3 号 p. 179-186
    発行日: 1983/10/25
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    クログワイ (Eleocharis kuroguwai Ohwi) の変異と適応に関する考察に資するため, 近畿地域を中心に採集した102クローンとオオクログワイの1クローンの計103クローンの17形質の形質間相関行列を用いて主成分分析 (PCA) を実施した。その結果, 第1から第4主成分までの累積寄与率は約81%になり, 第1, 第2, 第3および第4主成分はそれぞれ草型, 各器官の重さ, 塊茎および最長ライゾーム長に関する情報を示すことがわかった。第1, 第2主成分から下記の溜池群, 水田群, 平野群の3群が, また第3主成分から大島群の計4群が認められた。
    (1) 溜池群: 播州平野の溜池やその他の地域の池, 農業水路に生育し, 茎・ライゾームは太く草丈は高くきわめて大型で少数の大きな塊茎を生産する。塊茎形成は極めて早く, 8月中旬頃からである。
    (2) 水田群: 次の2群を除く大部分の水田由来クローンが属し, 相対的に小型できわめて変異に富み, 9月上旬から10月にかけて小型の塊茎を多産する。
    (3) 平野群: 主に大阪平野に由来し, やや大型で溜池群と水田群の中間的な特性を示す。
    (4) 大島群: 紀伊半島南端の海岸近くの水田および紀伊大島の水田に由来し, 草型は溜池群と水田群の中間であるが魂茎形成は極めて遅く, 10月上旬より小型の塊茎を比較的多く生産する。
    この様な変異群はそれぞれの生育地にきわめてうまく適応した特性を有していると推察される。
  • 伊藤 一幸, 渡辺 泰
    1983 年28 巻3 号 p. 187-193
    発行日: 1983/10/25
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    水深50cmより地下水位10cmまで, 水位を一定にし, 種子と栄養繁殖体を用いてオモダカ属のオモダカとアギナシ, ヘラオモダカ属のヘラオモダカとサジオモダカの生育ならびに繁殖体の形成量を比較し, 水深適応性について検討した。
    (1) 栄養繁殖体から出芽したものでは, 水深50cmにおいてオモダカとサジオモダカは抽水葉がみられ, 種子, 栄養繁殖体とも形成されたが, アギナシとヘラオモダカの繁殖体形成は, 大きな繁殖体から出芽した個体に限られた。この差異は繁殖体の大きさと葉柄の伸長可塑性の大小にもとづくものと推察された。
    (2) 種子から出芽したものでは水深25cmにおいて, オモダカとヘラオモダカでは種子, 栄養繁殖体とも形成されたが, アギナシとサジオモダカではわずかに栄養繁殖体が残っただけであった。しかし, 非湛水下の高地下水位条件におけるオモダカ属2種の定着は不良で, ヘラオモダカ属2種と対照的であった。
    (3) オモダカの塊茎から出芽した場合, やや深水条件の水深15cmを好適水深とした。また, オモダカの種子, アギナシの球茎と種子, ヘラオモダカの肥大株基部と種子, サジオモダカの肥大株基部と種子から出芽した場合, それぞれ水深3cmで生育量, 繁殖体形成量が多く, 水田浅水条件を好適水深とした。
  • 小木曽 正敏
    1983 年28 巻3 号 p. 194-197
    発行日: 1983/10/25
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    土壌殺菌剤PCNB粉剤の雑草生育に及ぼす影響を調査した。
    1) プランターを用いた試験では6種の供試雑草 (シロザ, イヌタデ, スベリヒユ, イヌビユ, ハコベ, メヒシバ) で, 10a当たり15kg区において生体重の著しい減少が認められ, スベリヒユ, イヌビユ, ハコベでは30kgと60kg区では生育個体は認められなかった。
    2) ほ場試験では, 無処理区, 30kg区, 60kg区にメヒシバ, タネツケバナ, タカサブロウ, カヤツリグサ, イヌタデ, ハコベ, スズメノテッポウ, スズメノカタビラ, イヌビエ, タイヌビエ, セリの11草種が生育したが, 合計生体重は30kg区で無処理区の67%, 60kg区で36%に減少した。
    3) PCNB, PCA, PCTA, HCBのメヒシバ発芽試験の結果, 発芽率の阻害は認められなかったが, PCNB区では枯死率が高く, 茎葉長はPCNB, PCTA区で抑制された。
  • 第1報 永年草地におけるエゾノギシギシの発生と優占牧草との関係
    根本 正之, 小林 茂樹, 川島 榮, 金木 良三
    1983 年28 巻3 号 p. 198-204
    発行日: 1983/10/25
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    永年草地の強害草であるエゾノギシギシの生態的特性を把握するため, 静岡県富士宮市の朝霧高原に位置する優占草種の異なる採草地を対象に調査した結果, 以下のことが判明した。
    1. ラジノクローバー優占草地やオーチャードグラスが優占していてもその株化が進行している草地ではエゾノギシギシの被度が高かった。オーチャードグラスとラジノクローバーが混在するケンタッキーブルーグラス優占草地では, 生育する雑草の種数は多かったが, エゾノギシギシも含めそれらの発生量は少なかった。リードカナリーグラスを5年前に追播し, それが優占している草地では, そこに生育する雑草の種数, 量とも少なく, エゾノギシギシは確認できなかった。
    2. 5月上旬, 草地内の裸地には多くのエゾノギシギシの芽ばえが発生した。大きな裸地ほど多数の芽ばえを許容できるが, 裸地内の芽ばえの発生は不均質であった。
    3. エゾノギシギシはラジクノローバーおよびケンタッキーブルーグラス優占草地ではこれらの牧草よりも草丈が高くなるが, リードカナリーグラス優占草地ではそれによって被われた。またエゾノギシギシの主茎の直径はリードカナリーグラス<ケンタッキーブルーグラス<ラジノクローバー<エゾノギシギシ純群落の順に大きくなった。
    4. エゾノギシギシの出現頻度が高い草地に形成されたリードカナリーグラスのパッチの内部では, エゾノギシギシはパッチの中心部に近い個体ほど徒長し, 茎は細く, 一株当りの茎数は少なかった。一方葉は立ち上がり受光体勢をよくするが, リードカナリーグラスとの競合期間の最も長い中心部では枯死消滅していた。
  • 駒井 功一郎, 岩村 淳一, 植木 邦和
    1983 年28 巻3 号 p. 205-209
    発行日: 1983/10/25
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    ヤエムグラ (Galium aparine L.) 種子に含まれる植物生長抑制物質の単離を行った。ヤエムグラ休眠種子5kgを供試し, 種子1kg当り15lのメチルアルコールと共に破砕抽出した。抽出液はアルコールを減圧下で除き, エチルエーテルで分画した。エーテルおよび水の両画分ともにレタス幼苗に対して強い生長抑制が認められたが, 本実験では水画分に注目した。
    水画分中の抑制物質を分離するために, セファデックスLH-20カラムクロマトグラフィーを行った。その結果, 紫外部吸収230nmに強い吸収を示す190mlから250mlの溶出部分にレタス胚軸長を抑制する活性が認められた (Fig. 1)。
    活性区分を濃縮後, 薄層クロマトグラフィーによって精製し, 白色針状結晶を得た。得られた結晶は900mg, 収率0.018%であった。
    単離した結晶を供試して紫外吸収スペクトル, 赤外吸収スペクトル, 核磁気共鳴スペクトル, 元素分析および融点測定を実施し, 成分の化学構造を検討したところ, モノテルペンラクトングルコシドの Asperuloside であることが判明した (Fig. 2)。
    Asperuloside はレタス種子の発芽, 胚軸長, 幼根長および子葉長に対し抑制活性を示し, 特に幼根長に対する影響が著しかった (Fig. 3, Plat 1)。
    Asperuloside はメヒシバやアルファルファの生長も強く阻害した。しかしながらホワイトクローバやヤエムグラ種子に対しては発芽抑制を示すが, 胚軸長, 幼根長あるいは子葉長には抑制は認められなかった。またGA3, Kinetin, IAAなどの植物ホルモンの存在下でも抑制活性を示し, 特に幼根長に対する抑制が著しかった (Table 1, 2).
  • 中村 啓一
    1983 年28 巻3 号 p. 210-212
    発行日: 1983/10/25
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    テトラピオン (Sodium 2,2,3,3-tetrafluoropropionate, TFP) はイネ科雑草に有効な選択性除草剤で, 主に林地で使用されている。
    テトラピオンの有効性について1965年に報告されて以来いくつかの報告や総説があるが, その作用機作に関する知見は少ない。テトラピオンにより生長が抑制された組織には, 上下方向に著しく伸長が抑えられた扁平な特異な型の細胞が多数観察されるが, 細胞分裂にはあまり影響のないことが報告されている。しかし細胞内の微細構造に及ぼすテトラピオンの作用については全く知られていない。
    そこで本報においては生育抑制の初期の段階で, 細胞内の微細構造のどの部分に変化が現れるかを電子顕微鏡により検討した。
  • 埴岡 靖男
    1983 年28 巻3 号 p. 213-215
    発行日: 1983/10/25
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
  • 一前 宣正, 伊藤 一幸, 松尾 和之, 野口 勝可
    1983 年28 巻3 号 p. 216-222
    発行日: 1983/10/25
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
feedback
Top