雑草研究
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32 巻, 3 号
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  • 田中 行久
    1987 年 32 巻 3 号 p. 157-160
    発行日: 1987/10/30
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
  • 荒川 義清
    1987 年 32 巻 3 号 p. 160-163
    発行日: 1987/10/30
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
  • 住吉 強
    1987 年 32 巻 3 号 p. 164-167
    発行日: 1987/10/30
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
  • テラワッサクール M., 高柳 繁, 草薙 得一, 野田 健児
    1987 年 32 巻 3 号 p. 168-172
    発行日: 1987/10/30
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    Euphorbia geniculata の種子発芽に関する予備実験の結果をさきに報告したが, 今回はその結果をさらに深化するために一連の実験を行い, 考察した。結果の要旨は次のごとくである。
    1) E. geniculata 他6種の雑草種子を供試し, 発芽特性を比較した。全般に明条件下の方が暗条件よりも高い発芽率を示し, 7種は3群に類別され, E. geniculata は易発芽性を示した。
    2) E. geniculata の発芽と温度との関係をみると, 最適温度は20°~35°であり, また30°/20℃ (12/12h) の変温でも高い発芽率を示した。
    3) 明条件は発芽適温域では E. geniculata 種子の発芽を促進したが, 発芽不適温域では促進効果は認められなかった。
    4) E. geniculata 種子の発芽はO2濃度15%が最適であったが, 0, 0.5及び3%の低O2濃度でも僅かではあるが発芽した。
  • 湯山 猛, Robert C. ACKERSON, 武田 俊司
    1987 年 32 巻 3 号 p. 173-179
    発行日: 1987/10/30
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    Bensulfuron methyl (DPX F5384, 以下BSMとする) のイネによる吸収とその分布を, 14C標識化合物, 高速液体クロマトグラフィー (HPLC) を用いて検討し, 本化合物の移植水稲における選択的作用性に関連して, 以下の知見を得た。
    1) 水耕液に14C標識BSMを加えてイネの苗を浸漬すると, 根部と茎葉基部3cmまでを漬けた区では, 根部のみ浸漬区よりも20~30%多い量の14Cが検出された。また, 両区とも根部における14C量が茎葉部を著しく上回った (Figure 1)。
    2) 上記の実験で24得間浸漬した苗の全14C活性における親化合物 (BSM) とその代謝物との割合は, 茎葉部でおよそ1:3であるのに比べ, 根部では3:1と大部分が代謝されないままで残っていた (Table 3)。
    3) 根部および茎葉基部を水耕液に漬けたイネ苗の茎葉部に0.005~5ppmのBSM溶液を接触させ, 10日後に草丈, 根長, 茎葉ならびに根の乾物重を測定した。0.005ppmで12~23%程度の抑制が生じ, 明らかな濃度反応が認められた。また, 特に高濃度では根部の反応がより大きかった (Table 1)。
    4) BSMによる薬害症状が発生しやすい有機物含量の低い砂壌土を用い, 稚苗でイネを移植したポットに14C標識化合物を含むBSMの100gおよび400g ai/ha相当量を湛水処理し, 所定日数後にイネ体内の14C量を測定した。100g処理区では1日目を最高に4~7日目まで漸減したが, 400g処理区では4日目まで増加し, 7日目で減少がみられたものの高いレベルにとどまっていた。また, 両区とも各時点で根部より茎葉部での14C検出量がはるかに多く, 特に400g区でその傾向が顕著であった (Figures 2および3)。
    5) 上記の実験で, BSM処理後7日目におけるイネの生体重を求めたところ, 無処理区対比で100g区では根に0%茎葉部に30%, 400g区で根に5%茎葉で57%の減少がみとめられた (Table 2)。
    6) また, 同じ実験で100g区での田面水, 土壌ならびに, 土壌水中での14C活性量を経時的に測定し, それぞれの割合を求めたところ, 田面水中濃度が4日目までに全体の約40%までに低下しているのと並行して土壌中濃度は4日目で約60%に増加したが, 土壌水中では処理当日から7日目まで, 低いレベルだがほぼ一定した割合を保っていた (Figure 4)。
    以上の結果より, イネの根部においては, BSMの吸収能は茎葉部を大きく上回るが, 逆に代謝能は相対的に小さく, またBSMに対する感受性もより強く, 潜在的には根から短時間に大量のBSMが吸収されるような条件ではイネに薬害が生じ得るが, 通常の移植水稲条件ではBSMの大部分は田面水または土壌水から茎葉部によって吸収され, その高い代謝能により速やかに不活性化されるので安全性が保たれるものと考えられる。
  • 山河 重弥, 井手 欽也, 小林 央往, 植木 邦和
    1987 年 32 巻 3 号 p. 180-187
    発行日: 1987/10/30
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    本研究は, 京都府南部の6地域の水田から採取した19クローンのオモダカを0, 8, 16および32kg/10a (それぞれ0N, 8N, 16N, および32N区と略記する) の4窒素施用条件下で栽培し, 得られた塊茎の萌芽性をクローン別に調査したものである。1981年12月上旬に掘り上げた塊茎を約70日間5℃湿潤状態で保存し, 1982年2月19日に1クローンの1窒素施用区につき15から30塊茎をガラス温室内の小さく区画されたバット (1.7×1.7×2.7cm) に個体別に置床し, 実験終了まで3cmの水深とした。萌芽までの日数は各塊茎毎に調査し, 萌芽後塊茎は直ちに80℃で乾燥させ, 重量を測定した。
    親植物に対する窒素施用量の差異は, いずれのクローン由来の塊茎の萌芽日数にも大きな影響を及ぼした。特に, 32N区では8N区に比べて著しく萌芽日数が短縮した。窒素に対する反応に基づいて19クローンは次の4群に分けられた。A群: 32N区の塊茎のみが8N区の塊茎より早く萌芽した。B群: 0N区および32N区の塊茎萌芽日数が8N区より短くなった。C群: 0N区, 16N区および32N区の塊茎の萌芽が8N区より早くなった。D群: その他。
    また, 親植物に対する窒素施用量が塊茎の萌芽日数の頻度分布に及ぼす影響にも大きなクローン間差異が認められた。A群では32N区の塊茎萌芽が他の3つの区に比べ早くかつ萌芽まで日数の変異が小さかった。B群の0N区の塊茎萌芽は8N区および16N区に比べ早く, また, 32N区の塊茎萌芽が4区中最も早くかつ萌芽まで日数の変異が小さかった。C群の8N区における塊茎萌芽は長期間にわたっていたが, 他の3区では8N区に比べより早くかつ変異が小さかった。
    塊茎の乾物重や乾物率と萌芽日数との関係もクローン間で差異があり, この関係における窒素反応もクローン間で異なっていた。クローンNo. 1の塊茎萌芽日数は塊茎の乾物重および乾物率の増加にともない増加した。そして, この関係は窒素施用量の差異により影響を受けた。このような関係はクローンNo. 5, 10, 12および16では認められなかった。
  • 呼吸および呼吸関連酵素活性の変動
    山末 祐二, 植木 邦和, 千坂 英雄
    1987 年 32 巻 3 号 p. 188-197
    発行日: 1987/10/30
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    タイヌビエ種子の休眠・発芽における生態的挙動に対する生理・生化学的機構 (physiological ecology or ecophysiology) を解明しようとする研究の第一歩として, 休眠および休眠覚醒種子の生理的特徴を呼吸およびその関連酵素の活性から検討した。供試種子は農研センター鴻巣試験地由来のタイヌビエから採集したもので, 休眠種子は採種後-21℃に貯蔵してその休眠性を維持させ, またこの一部の種子を4℃土壌埋没処理によって休眠覚醒種子を得た (Figure 1)。測定項目は30℃, 明条件の発芽床に置床したときのCO2/O2交換, エタノール生成, 呼吸関連酵素 (G6 PDH, 6PGDH, ADH, ICDH, cytochrome c oxidase, polyphenol oxidase, catalase, peroxidase) 活性の変動であった。休眠種子は置床全期間を通じてCO2/O2交換量, すべての酵素活性においてほとんど変動がなく, 呼吸代謝的にも全く静止状態にあると考えられた。また, RQ値が1.0付近に維持され, cytochrome c oxidase 活性も低いレベルで存在することから (Figures 3, 4), 休眠種子は通常の電子伝達系で僅かながら好気呼吸していることが示唆された。しかし, 測定された酵素の活性 (Figures 4, 6), とくにADH活性は休眠覚醒種子の置床0hrに比べ比較的大きく, 休眠種子内では酵素活性そのものが制限要因でなく, 何らかの機作で酵素反応が静止しているものと考えられた。
    しかし, 休眠覚醒種子においては, 置床直後からRQ値, ADH活性などが急激に増大し (Figures 3, 4), 多量のエタノールが生成されるが (Figure 5), その後鞘葉, 根鞘の突出によって外被が破られ外部酸素が利用可能となるとADH活性は低下し, 代って cytochrome c oxidase 活性が増大し始め, RQ値も1.0に近づいた (Figures 3, 4)。したがって, 休眠覚醒種子は花被, 果皮などを含む外被によって胚に対する酸素の供給が制限されており, 置床後から鞘葉などの突出までの幼芽の生長に必要なエネルギーはアルコール発酵系によって獲得されることが示唆され, この置床初期におけるADH活性の急激な増減は発芽の肉眼的観察以前におこる重要な生理的形質と考えられた。
  • 伊藤 操子, 植木 邦和
    1987 年 32 巻 3 号 p. 198-208
    発行日: 1987/10/30
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    本試験は除草剤の連用が, 果樹園下草植生に及ぼす影響についての知見を得る目的で行われた。大分県国東町に所在する新墾地, 傾斜地ウンシュウミカン園において, 3年間, 4月, 7月, 10月にパラコートあるいはDCPA・NAC, アシュラムあるいはアメトリン, ブロマシルあるいはDBNを処理した3除草剤区, 並びに年4回の刈取区を設け, 下草の量及び群落組成の経時的な変化, 及びミカン樹の生長, 果実の品質に関して調査した。
    1) 下草の植被率はブロマシル-DBN区で最も低く推移し, 次いでパラコート-DCPA・NAC区, アシュラム-アメトリン区であり, 刈取区で最も高かった。この傾向は, 3年間の連用の後全区刈り取り管理に戻した1年後においても継続されていた。
    2) 各区群落間の相似度の指標として頻度指数群落係数を算出したところ, その値は処理年次が進むにつれて低下する傾向がみられた。各区の種組成は, 特定の草種がある区でのみ消滅すること, 及びある種が特定の区のみに出現することの両方から特徴づけられた。
    3) 1年草の割合はブロマシル-DBN区で最も低下し, 特に地下茎型 (R1-3) 草種の割合が高まった。1年草の種数パーセント及び発生個体数が最も高かったのは, パラコート-DCPA・NAC区であった。風散布型の種の割合も, 同区でやや高い傾向がみられた。
    4) 本試験でみられた群落組成の変化には, 少なくとも処理薬剤の殺草スペクトル, 残効性及び処理後の土面被覆状態の違いの直接的な影響とともに, これらが引金となって誘発される競合が介在すると推察された。
    5) ミカン樹の栄養生長はブロマシル-DBN区で最も良好であり, 刈取区で最も劣った。果実の大きさもブロマシル-DBN区で大きかったが, 果汁の糖度, 酸度には区間に差は認められなかった。
  • 露崎 浩, 中川 恭二郎
    1987 年 32 巻 3 号 p. 209-216
    発行日: 1987/10/30
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    メヒシバの種子を1983年11月26日から1984年3月31日にかけて, 畑地の裸地条件で深さ0, 1, 2, 5, 10cmおよび遮光条件で深さ 1cmに埋土した。それらの種子を1983年12月5日, 1984年の1月13日, 2月4日, 3月1日, 3月15日および3月31日に取り出し発芽実験に用いた。発芽実験は変温 (30℃/20℃)・明, 変温・暗, 恒温 (30℃)・明, 恒温・暗の4条件で行い, 発芽数と種子の活性を調査した。また実験期間中の各埋土位置の地温と土壌水分含量を測定した。さらに温度および水分条件が休眠覚醒に及ぼす影響を明らかにするため, 前記測定の地温と土壌水分を参考にして設定した温度および水分条件下にメヒシバ種子を一定期間貯蔵した後, 変温・明条件で発芽実験を行った。
    メヒシバ種子は変温・明条件において最も良く発芽した。休眠覚醒は, 裸地条件の深さ5cm, 10cmおよび遮光条件の深さ1cmに埋土した種子で特に進んだ。そしてこれら埋土位置の種子は, 発芽が斉一となりかつ発芽時の変温と光に対する要求性が低下した。さらに深さ5cmおよび10cmに埋土した種子は, 1984年3月31日に他の埋土位置の種子に比べ有意に高い死亡率を示した。
    裸地下5cmおよび10cmの地点は, その他の地点に比べ土壌水分含量と地温が高かった。また室内実験の結果から, 湿潤および高温条件が休眠覚醒を促進することが明らかとなった。
    以上の結果から, 裸地条件の深さ5cmおよび10cmに埋土した種子で休眠覚醒が進んだ原因の1つとして, これらの地点の土壌水分含量と地温が高かったことが考えられた。
  • 山田 忠男, Prateep KRASAESINDHU, Chanya MANEECHOTE, Khempetch CHAIYAMART
    1987 年 32 巻 3 号 p. 217-222
    発行日: 1987/10/30
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    タイの中部, パクチョン市にある試験農場で, 慣行的にアトラジンを散布して栽培されているトウモロコシ畑の土壌を採取し, アトラジンの残留状況をガスクロマトグラフ法によつて分析調査した。
    アトラジン水和剤の希釈液を, トウモロコシの発芽前に, 3.75kg/ha散布し, その数時間後に採取した土壌では, 深さ0-5cm層で2.154ppm, 5-10cm層で1.403ppm, 10~15cm層で0.923ppmであった。熱帯地方の高温とよく潅漑されたこの栽培条件下で, アトラジン含量はかなり速く減少し, 0~10cm層土壌中におけるアトラジンの半減期は19日と算出された (第2図)。下層への溶脱の徴候は明らかでなかった。
    トウモロコシ栽培の後, 最近6年間はアトラジンを使用しないでコムギを栽培してきたF-12圃場で, 発芽後コムギの生育が悪くなるという現象が観察されてきたが, 深さ0~50cmのどの土壌層からも検出限界0.001ppmを超えるアトラジンは検出されなかつた (第4表)。
    この分析において, アトラジンとともに, アラクロールとブタクロールを同時に測定してきたが, とくに問題となる検出量は認められなかった。
  • 第7報 長野県中南部地域における牧草地雑草の群落区分
    酒井 博, 佐藤 徳雄, 奥田 重俊, 秋山 侃
    1987 年 32 巻 3 号 p. 223-231
    発行日: 1987/10/30
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    長野県中南部地域における牧草地について雑草調査を行い, 次のような結果がえられた。
    1. 調査草地10牧場, 170地点に出現した雑草の種類数は152種であった。常在度の高い種類は, 多年草でオオバコ, セイヨウタンポポ, エゾノギシギシ, 越年草でヒメジョオン, 1年草でイヌタデであった。
    2. 調査草地における雑草群落は15の群落に区分され, 以下のような6つの主要な群落にまとめられた。
    1 a・b ホソアオゲイトウーオオイヌタデ群落 (区分種-イヌビエ・オオイヌタデ・ホソアオゲイトウ・シロザ)
    2 c・d エゾノギシギシ群落 (区分種-エゾノギシギシ)
    3 e・f・g セイヨウタンポポーオオバコ群落 (区分種-セイヨウタンポポ)
    4 h・i・j・k・l ヒメスイバ群落 (区分種-ヒメスイバ)
    5 m ゲンノショウコーシバ群集 (区分種-ゲンノショウコ・シバ・ウマノアシガタ)
    6 n・o ツボスミレ群落 (区分種-ツボスミレ)
    3. 区分された6つの雑草群落について, 土壌の栄養状態を横軸に, 水分状態を縦軸にとって各種群落の配列を行い, 群落の動態を示した。
  • 松尾 和之, 森田 弘彦, 高柳 繁
    1987 年 32 巻 3 号 p. 233-237
    発行日: 1987/10/30
    公開日: 2009/12/17
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