雑草研究
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36 巻, 1 号
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  • 山口 裕文, 梅本 信也
    1991 年 36 巻 1 号 p. 1-7
    発行日: 1991/04/08
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
  • 山河 重弥
    1991 年 36 巻 1 号 p. 8-16
    発行日: 1991/04/08
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
  • 米山 弘一
    1991 年 36 巻 1 号 p. 17-26
    発行日: 1991/04/08
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
  • 大野 哲, 卞 鍾英, 石塚 皓造, 松本 宏
    1991 年 36 巻 1 号 p. 27-35
    発行日: 1991/04/08
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    スルフォニルウレア系の水稲用除草剤ベンスルフロンメチルは, イネ品種間に感受性差異のあることが知られており, その原因がイネに内在する性質によると示唆されている。本報は, 韓国で行なわれた広範なイネ品種の選抜試験で特徴的な反応を示した, Milyang 30, Shingwang, Sangpung, Shinseonchalbyeo の4品種と, 日本晴品種を用いてベンスルフロンメチルに対する感受性, 吸収, 移行および分解代謝について, 水耕法による根部処理により, 比較検討を行なった。
    生育試験は, まずイネ根部を10-6, 5×10-6および10-5Mの薬液を含む水耕液に4日間浸漬した。その後薬液を含まない水耕液に移し, さらに6日間生育させた。処理開始から10日目に茎葉, 根部の乾燥重と, 4葉, 5葉および6葉の長さを測定した。薬剤処理後に大きく成長して行く部分に着目してベンスルフロンメチルに対する品種間の感受性差異をみると, 日本晴>Sangpung>=Shinseonchalbyeo>Shingwang>>Milyang 30の順に感受性が高かった (第1表)。次に14C-ベンスルフロンメチルを用いて吸収力と根部から茎葉部への移行率を, 10-6Mおよび10-5Mの2濃度で検討した。最も感受性の高かった日本晴は, 2濃度とも吸収6時間では他品種に比べ低い値を示し, 48時間では高い値を示した。一方, 感受性の低かった Shingwang, Milyang 30は, 10-6Mでは供試品種中で高い値を示した。しかし10-5Mでは, Shingwang は10-6M同様高い値を示したのに対し, Milyang 30は低い値を示した (第1図)。移行率では, Milyang 30は10-6M, 10-5Mとも他品種に比べ低い値を示したが, Milyang 30に次いで感受性の低かった Shingwang は10-6Mではあまり高い値を示さず, 10-5Mでは5品種のなかで高い値を示した。また日本晴は Shingwang とは逆の関係を示した (第2図)。以上のことにより, 吸収力, 移行率ともに感受性の品種間差異を説明する大きな要素ではないと考えられた。14C-ベンスルフロンメチルの代謝実験は, Shinseonchalbyeo を除いた4品種について行なった。根部を10-6Mの水溶液に6時間および24時間浸漬し, 植物体中の14C-化合物を抽出, 分離, 同定した。その結果, 感受性の低かった品種では, 根部においてO-脱メチルベンスルフロンメチルおよび水溶性物質の生成の大きいことが明らかとなった (第3, 4図)。
    以上, 生育試験におけるベンスルフロンメチルに対するイネ品種の感受性差異を, 薬剤の吸収, 移行および分解代謝から考察すると, 最も感受性の低かった Milyang 30では, その感受性の低い原因として根部から茎葉部への移行率が小さかったこと, および根部での分解能が他品種に比べ大きかったことが考えられた。また, Milyang 30に次いで感受性の低かった Shingwang では, その原因として根部での分解能の大きいことが考えられた。
  • 藤井 義晴, 古河 衛, 早川 嘉彦, 菅原 和夫, 渋谷 知子
    1991 年 36 巻 1 号 p. 36-42
    発行日: 1991/04/08
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    薬用植物, および香料植物の一部から, 他感作用候補植物を, レタスに対する発芽・生育試験とフザリウムに対する抗菌性試験 (胞子発芽と菌糸伸長試験) から検索した。その結果, 作物や一般雑草よりも高い頻度で, 活性の強い他感作用候補植物が得られた。
    植物発芽・生育阻害活性も抗菌性もともに最も強かったのは, キンポウゲ科のオキナグサとセンニンソウであった。これらは著名な毒草としてすでに知られており, とくにセンニンソウは牧草地に侵入する有害雑草として良く知られている。
    これに次ぐものとして, オオグルマ, フレンチタイム, アンミビスナーガ, ゲッケイジュがあった。ユリ科のニラとニンニクは, 水抽出液の抗菌性が, カンゾウとクスリウコンはメタノール抽出液の抗菌性が強かったが, 植物生育阻害作用は小さかった。逆にヨウシュヤマゴボウ, ニッケイ, ペパーミントは, 抗菌性は小さかったが, 植物の発芽・生育阻害が強かった。
  • 藤井 義晴, 渋谷 知子, 宇佐美 洋三
    1991 年 36 巻 1 号 p. 43-49
    発行日: 1991/04/08
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    熱帯性マメ科植物ムクナのアレロパシーを調べるため, 畑作物を連作した跡地における雑草の発生状態を調べた。次に, ムクナ葉の粗抽出液を用いて, 数種の雑草と植物の発芽と生育に及ぼす影響を調べた。その結果は以下のとおりである。
    1. ムクナ, リクトウ, ナス, トマトを, 4~5年間連作した跡地の春先における雑草発生状況を調べた結果, ムクナの跡地における雑草発生が著しく減少していた。他の植物の栽培区ではこの時期, オランダミミナグサが優占していた。
    2. この跡地土壌をポットに詰めて, 発生してくる雑草を調査した結果, ムクナ栽培跡地でやや雑草発生本数は少なく, 無栽培区の約1/2, 他の作物栽培区の約1/4であった。
    3. ムクナ, リクトウ, ナス, トマトの連作区, および無栽培区の土壌を用いて, レタスの栽培試験を行った結果, 出芽率, 胚軸長には有意差はなかったが, 根長が, ムクナ連作区で有意に阻害された。ムクナを一年間栽培した跡地では, 阻害程度は小さかった。
    4. ムクナ葉の抽出液を用いた, 各種雑草の発芽・生育試験を行った結果, とくにオランダミミナグサとレタスの生育が顕著に阻害された。ムクナ栽培跡地における雑草の発生が抑制された原因のひとつとして, ムクナ植物体内に含まれるアレロパシー物質の関与が示唆された。
  • 田中 俊実, 小山田 正美, 五十嵐 桂一, 高沢 良夫
    1991 年 36 巻 1 号 p. 50-57
    発行日: 1991/04/08
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    ナプロアニリド光学異性体の植物生理活性におよぼす光学特異性と, 環境中における分解の主要因である光および土壌微生物の影響について検討した結果, 次のようなことが明らかになった。
    1) オーキシン活性の検定のため, Raphanus テスト, トマト葉の上偏生長試験および根の伸長に対する作用試験を行ったところ, いずれの結果においてもナプロアニリドの (+)-体およびラセミ体は高い活性を示したが, (-)-体は活性がみられなかった。(+)-体はラセミ体に比べ約2.1倍のオーキシン活性があった。またナプロアニリドの主要な分解生成物であるNOPのオーキシン活性は, ナプロアニリドと全く同様の傾向で (-)-体は活性がなく, (+)-体およびラセミ体の活性は高く, その程度はナプロアニリドより強かった (Fig. 1, 2および3)。
    2) 各種水田雑草の生長に対する作用試験では, 薬量20 (g a.i./a) においてもナプロアニリドの (-)-体はほとんど活性を示さなかった。(+)-体は高い活性を示し, ラセミ体は中間の活性を示した (Table 1)。
    3) ナプロアニリド光学異性体およびラセミ体は, いずれも太陽光によって速やかに分解され, 半減期は (+)-体で11.2分, (-)-体で11.2分およびラセミ体で10.8分であり, 光学異性体間における光分解の違いはなかった (Table 2)。
    4) 殺菌処理した土壌懸濁液中では, ラセミ体のナプロアニリドは分解されなかった。一方非殺菌の土壌懸濁液中では, ナプロアニリドの (+)-体およびラセミ体はほぼ48時間の休止期後に急速に分解され, (-)-体は約72時間の休止期後に急速に分解され, 明らかに光学異性体に対する土壌微生物による分解が異なった (Fig. 4)。
  • 中田 昌伸
    1991 年 36 巻 1 号 p. 58-67
    発行日: 1991/04/08
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    植物から抽出した粗酵素液におけるアセトラクテート合成酵素活性は植物の種類によって, また生育段階によっても変動し, アセトインの生成も認められている。本実験では, 数種植物の発芽後のアセトラクテート合成酵素およびアセトイン合成酵素活性の変動と, これらの酵素に対する除草剤クロルスルフロンによる阻害について検討し, さらにアセトラクテートの定量法についても検討した。
    1) 発芽後4日目までの緑豆, ダイズおよびアズキはクロルスルフロンによって生育阻害を受けなかった。
    2) ダイズ種子および発芽後4日目までの胚芽にはアセトラクテート合成酵素が存在しなかったが, アセトイン合成酵素が存在していた。
    3) 至適pHを6に持つアセトイン合成酵素はクロルスルフロン阻害をうけないが, 至適pHを7~8に持つアセトラクテート合成酵素は阻害され, これを持つ植物ほどクロルスルフロンによって強く生育が阻害された。
    4) ガスクロマトグラフィー分析によって酵素反応で生成したアセトラクテートおよびアセトハイドロキシルブチレートの定量が可能であった。またダイズ種子および胚芽から抽出した酵素にはアセトラクテートが生成されていないことが確認できた。
    5) 高速液体クロマトグラフィー分析によって標品のアセトラクテート, アセトインおよびピルビン酸を用いると分離定量が可能であったが, 酵素反応で生成したアセトラクテートの検出は検出限界以下の濃度のため不可能であった。
  • 水谷 純也, 山根 昭彦
    1991 年 36 巻 1 号 p. 68-73
    発行日: 1991/04/08
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    キレハイヌガラシは欧州原産のアブラナ科帰化雑草である。道央, 道東に分布し, 1950年代にはすでに有害雑草と認められていた。この雑草は繁殖力が強く, まおりの他の植物領域 (テリトリー) にも侵入し, アレロパシーを示すものと考えられている。キレハイヌガラシ中で, 植物成長阻害活性が高く, 量的にも多い hirsutin (8-methylsulfinyloctyl isothiocyanate) の動態を追う目的で, 前駆体であるグルコシノレート画分を検索した。キレハイヌガラシ新鮮根の80%エタノール抽出物から3種のグルコシノレート, glucohirsutin, 4-methoxyglucobrassicin および deoxyglucohirsutin を主成分として単離した (Fig. 1)。
    まず, glucohirsutin および deoxyglucohirsutin に注目し, その含量の季節的変動を調べた。横走根, 垂直根は共に栄養成長期, 開花期にそれぞれ大きなピークが観察されたが (Fig. 2, 3), 地上部は開花期後半のみに鋭いピークが観察された (Fig. 4)。deoxyglucohirsutin は酸化して glucohirsutin を生成すると考えられることより, 両者を加えたものを hirsutin capacity とし, 比較検討した (Fig. 5)。その結果, 相対的に横走根は高く, 5月中旬には4500μg/fresh wt. gに達した。
    また, キレハイヌガラシの部位別によるグルコシノレート含量を測定した結果, 花および実では高含量を示すことが明らかになった (Table 1)。地上部の開花期後半の鋭いピークは (Fig. 4, 5), 花や実の高含量のグルコシノレートに依存しているものと考えられた。さらに, 横走根および垂直根において6月中旬から7月後半にかけて, deoxyglucohirsutin 含量が相対的に glucohirsutin 含量よりも高いことが観察された (Fig. 2, 3)。このことより, deoxyglucohirsutin の酸化よりもグルコシノレートの排出あるいは加水分解が優先的に行なわれている可能性が考えられた。
    一方, 4-methoxyglucobrassicin 含量の季節的変動を検討した結果, 横走根および垂直根では栄養成長期のみにピークが観察され, glucohirsutin の様な開花期のピークは観察されなかった (Fig. 6)。特に栄養成長期の横走根で著しかった。さらにミロシナーゼにより 4-methoxyglucobrassicin から生成する 4-methoxyindole-3-acetonitrile の発根促進活性を測定するためRaphanus root formation test を行なった。その結果, IAAの約50%の発根促進活性を有していることが明らかになった (Fig. 7)。
    以上の結果より, 栄養成長期の発根は4-methoxyglucobrassicin から生成する4-methoxyindole-3-acetonitrile の発根促進活性に依存していると考えられ, また glucohirsutin および deoxyglucohirsutin の相対的な量比から6月中旬から7月後半にかけては, グルコシノレートの排出あるいは加水分解 (hirsutin 等の生成) が優先的に行なわれ, アレロパシーを示す可能性が示唆された。
  • 中谷 敬子, 草薙 得一
    1991 年 36 巻 1 号 p. 74-81
    発行日: 1991/04/08
    公開日: 2009/12/17
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    関東地方平坦部における主要畑夏雑草13草種についてファイトトロンを用いて, 日長反応性ならびに生育, 種子生産特性に及ぼす日長および温度の影響について検討した。
    1) 8~22時間日長まで6段階に分けて日長処理を行い, 播種後出穂・着蕾までの日数から供試13草種について, シロザ, アカザを質的短日性, エノコログサ, メヒシバ, ヒメイヌビエ, カヤツリグサ, ホソアオゲイトウ, タカサブロウを量的短日性, スベリヒユ, ハルタデ, オヒシバ, イヌビユ, ツユクサを中日性の3群に分類した。この中で中日性のハルタデおよびスベリヒユは短日条件により開花が促進される傾向が認められた。
    2) 質的短日性, 量的短日性草種は日長条件による形態変化が著しく, 短日条件では分枝数, 穂数が増加し, 草丈が抑制され, 長日条件では分枝数, 穂数は著しく減少するが, 草丈の伸長が顕著であった。これに対して, 中日性草種は日長条件による形態変化が比較的小さかった。
    3) 播種後短日条件で処理し, その後長日条件へ移行した場合とその逆の組合せとでは, 出穂・着蕾までの日数は前者で短かったが, 栄養成長量は著しく増大した。
    4) 供試草種の出穂・着蕾は低温条件では12, 16時間日長ともに遅延傾向が認められ, 特に15℃ではいずれの草種も著しく遅延した。地上部生育量は両日長条件とも温度の上昇に伴い増加したが, ハルタデは逆の傾向を示した。
  • 片岡 政之, 片岡 健治
    1991 年 36 巻 1 号 p. 82-84
    発行日: 1991/04/08
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
  • 住吉 正, 鈴木 敬一郎, 佐藤 陽一, 原田 二郎
    1991 年 36 巻 1 号 p. 85-86
    発行日: 1991/04/08
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
  • 森田 弘彦, 重川 弘宜, 渡辺 寛明, 中谷 敬子
    1991 年 36 巻 1 号 p. 87-91
    発行日: 1991/04/08
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
  • 露崎 浩, 重川 弘宜, 松尾 和之, 高柳 繁
    1991 年 36 巻 1 号 p. 92-96
    発行日: 1991/04/08
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
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