雑草研究
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48 巻, 4 号
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  • 佐藤 節郎, 森田 弘彦, 千田 雅之
    2003 年 48 巻 4 号 p. 211-221
    発行日: 2003/12/25
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    自然散布種子で維持したイヌビエを夏作として利用し, 冬作イタリアンライグラスを組み合わせた周年的な粗飼料生産体系を導入するために, 耕作放棄後4年を経過した水田跡圃場で試験を行った。1999年10月, イタリアンライグラス2品種 (早生品種: タチワセおよび中晩生品種: マンモスB) それぞれを300g/a播種し, 同時にイヌビエ種子を100, 200および300g/a播種し, 2001年の春にイタリアンライグラス早生品種を2回, 中晩生品種は1回収穫し, イヌビエは出穂直後の夏および結実後の秋に2回収穫した。2000年10月, イヌビエ種子が落下した圃場にイタリアンライグラスのみを播種し, 2001年と同様に収穫・調査した。イヌビエー番草収量は前作であるイタリアンライグラス品種に影響され, 早生品種跡で中晩生品種跡にくらべ有意に多かった。しかし, イヌビエ収量はイヌビエ播種量には影響されず, また, 前作イタリアンライグラス品種×イヌビエ播種量の交互作用も認められなかった。両年とも, イヌビエ種子生産量はイタリアンライグラス早生品種跡で多くなったが, 種子生産量の少なかった中晩生品種跡でも本生産体系を持続させるのに十分と思われる量が生産された。本生産体系を導入した初年目は埋土種子由来のイネ科雑草がイヌビエ中に多量に発生したが, それらのほとんどは飼料として有用なイネ科草種であった。これらイネ科草種は2年目には大幅に減少したが, 多年生の難防除雑草であるミズガヤツリ等のカヤツリグサ科雑草が発生し, 本生産体系におけるイヌビエ収量を損なう危険性があることが示唆された。
  • 小荒井 晃, 住吉 正, 児嶋 清, 大段 秀記
    2003 年 48 巻 4 号 p. 222-234
    発行日: 2003/12/25
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    粗飼料用イネの1回刈りおよび2回刈り移植栽培におけるイネ (Oryza sativa L.) とヒメタイヌビエ (Echinochloa crua-galli (L.) Beauv. var. formosensis Ohwi) の混植による群落内のヒメタイヌビエの生育を解析した。イネ群落内のヒメタイヌビエの草丈は, イネ品種間で大きく異なり, 草丈の大きい Tetep および Taporuri ではヒメタイヌビェは常にイネの草冠内にあり, 草丈の小さいヒノヒカリではイネの草冠より高くなった。また, イネ単植区の群落内の相対光量子密度は, 5月および6月移植でともにイネ品種間で大きく異なり, Tetep および Taporuri で他の品種に比べて移植後および刈取り後ともに速やかに小さくなった。
    1回刈り移植栽培における混植区の群落内のヒメタイヌビエの生育 (乾物重) は, 移植40日後の相対光量子密度や相対光量子密度が20%以下に達する日数と正の有意な相関関係が認められ, Tetep および Taporuri 区で大きく抑制された。一方, イネの生育 (乾物重) は, Tetep および Taporuri ではヒメタイヌビエによる抑制程度が小さかった。2回刈り移植栽培におけるヒメタイヌビエおよびイネの生育に及ぼすイネ品種の影響は, 1回刈り移植栽培と同様の傾向を示した。また, ヒメタイヌビエの乾物重は, 1回刈りに比べて2回刈りで減少した。
    粗飼料用イネとして収穫した場合, ヒノヒカリではイネホールクロップサイレージにヒメタイヌビエが40%以上混入するのに対し, Tetep および Taporuri では混入率は10%程度となった。
  • 黒川 俊二
    2003 年 48 巻 4 号 p. 235-237
    発行日: 2003/12/25
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
  • 小林 浩幸, 渡辺 修, 白倉 伸一, 小荒井 晃
    2003 年 48 巻 4 号 p. 243-247
    発行日: 2003/12/25
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
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