雑草研究
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50 巻, 2 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 浅井 元朗, 與語 靖洋
    2005 年 50 巻 2 号 p. 73-81
    発行日: 2005/06/24
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    関東・東海地域の麦作圃場におけるイネ科雑草カラスムギ, ネズミムギ (イタリアンライグラス) の発生実態を把握するため, 農業改良普及センターを対象にアンケート調査を行った。また, 発生の著しい茨城県西部を中心に現地圃場の定点調査もあわせて行い, 作付体系と発生実態との関係を解明した。アンケート調査の対象とした全県でカラスムギ, ネズミムギの存在は認識されており, 麦作圃場内への侵入は半数の管区で認識されていた。カラスムギでは埼玉県, 茨城県で, ネズミムギでは埼玉県, 静岡県で被害の著しい地域が存在した。カラスムギの被害は畑麦, 転作圃場で高い傾向があり, 水稲作の入る圃場では被害の拡大は認められなかった。カラスムギの多発圃場では蔓延後に麦類の作付を休止する事例が複数確認された。両草種の侵入には飼料作, 堆肥, 緑化資材からの逸出が考えられたが, 飼料用えん麦の拡散は認められなかった。圃場での拡散には畑条件での麦類の連作と効果的な防除手段の欠如が関与すると考えられた。以上のことから, 上述した侵入, 定着要因の存在する立地では今後カラスムギ等の被害の拡大が懸念される。
  • 石居 天平, 中山 祐一郎, 山口 裕文
    2005 年 50 巻 2 号 p. 82-90
    発行日: 2005/06/24
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    滋賀県今津町の河川に自生するミクリ (Sparganium erectum L. var. erectum) と和歌山県貴志川町のため池に自生するオオミクリ (S. erectum L. var. macrocarpum (Makino) Hara) のフェノロジーを調査し, 自生地から得た種子を用いて発芽試験を行った。両変種は早春に地上部のシュートを発生し, 6月頃開花し, 夏に種子を散布し, 冬には地上部が枯れる夏緑性多年生草本の生活史を示した。ミクリでは, 一年に生じるシュートのうち開花結実するシュートの割合が高く, 攪乱にともなって果実やラメットが散布され, 自生地では春と秋に実生の生育がみられた。オオミクリでは, 開花結実するシュートの割合が低く, 種子は散布されたものの, 実生の生育は認められなかった。果皮の切除処理と段階温度法によって種子の休眠特性を分析したところ, 両種とも結実直後の種子は休眠状態にあり, 一定期間は果皮を切除しても発芽しないが, 約1年間の後熟の後に休眠覚醒し, 果皮を切除すると発芽した。ミクリの種子は発芽に変温要求性を示し, オオミクリの種子は変温をあまり要求しなかった。野外での観察結果とあわせると, ミクリは特定の季節に発芽する性質をもつと推定された。河川に自生するミクリの生活史特性は攪乱の頻繁な生育地に適し, ため池に自生するオオミクリの生活史特性は攪乱頻度の低い環境に対応していると考えられた。
  • 小笠原 勝, 大塚 知子, 須藤 裕子
    2005 年 50 巻 2 号 p. 91-95
    発行日: 2005/06/24
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
    カタバミ (Oxalis corniculata L.) は種子と匍匐茎で繁殖するカタバミ科の多年生草本で, 日当たりの良好な開けた場所を好み, 刈り込みにも良く耐えることから, 芝地の強害雑草となっている。これまでの芝地におけるカタバミ防除は主として MCP (4-chloro-2-methylphenoxyacetic acid) やトリクロピル (3,5,6-trichloro-2-pyridyloxyacetic acid) などの茎葉処理剤によるものであったが, 地上部が枯死した後に葡匐茎から再生する場合もあり, より効果の高い除草剤が求められている。一方, 最近になって, 数多くのアセト乳酸合成酵素阻害剤が芝用除草剤として開発され, ヒメクグ (Cyperus brevifolius (Rottb.) Hassk. var. leiolepis (Franch. et Savat.) T. Koyama)やチドメグサ類 (Hydrocotyle spp.)などの多年生の芝地雑草が容易に防除されるようになった。そこで, 本研究では, 芝地におけるカタバミ防除剤としてのアセト乳酸合成酵素阻害剤 (ALS阻害剤) の有用性を明らかにすることを目的に, わが国の芝地で登録されている10種類のアセト乳酸合成酵素阻害剤を取り上げて, 代表的な芝草のノシバ (Zoysia japonica Steud.) とカタバミとの間の選択殺草性をガラス室内のポット試験で調べた。
  • Md. Amzad Hossain
    2005 年 50 巻 2 号 p. 96-105
    発行日: 2005/06/24
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
  • 3. 芝関係, 水田畦畔・休耕田関係, 林地・緑地管理関係除草剤について
    竹下 孝史
    2005 年 50 巻 2 号 p. 106-118
    発行日: 2005/06/24
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
  • 小坂 康之
    2005 年 50 巻 2 号 p. 119-120
    発行日: 2005/06/24
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
  • 2005 年 50 巻 2 号 p. 121-124
    発行日: 2005/06/24
    公開日: 2009/12/17
    ジャーナル フリー
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