雑草研究
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57 巻, 4 号
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原著論文
  • 石田 義樹, 木田 揚一, 浅井 元朗
    2012 年 57 巻 4 号 p. 151-158
    発行日: 2012年
    公開日: 2014/01/08
    ジャーナル フリー
    コムギ播種時期遅延によるネズミムギ防除効果を検証するため,静岡県中遠地域のネズミムギ多発圃場において2007∼2010年の4年3作にわたって圃場試験を実施した。ダイズ耕起播種−コムギ不耕起播種体系の圃場で,コムギ播種時期は11月下旬,12月中旬,1月上旬の3時期で行った。コムギ播種時期遅延によりネズミムギ出芽可能期間が短縮し,1月下旬までの出芽数は抑制された。しかし,年次間の気象条件に伴う2月以降のネズミムギ出芽パターンの変動が大きく,出芽抑制効果は不安定であった。ネズミムギの埋土種子量および出芽密度がきわめて高い条件では,出芽抑制効果のある耕起体系と土壌処理型除草剤を処理した条件にコムギ播種時期遅延のネズミムギ出芽数抑制効果を加えても,コムギ収穫時におけるネズミムギの個体数の減少には至らなかった。コムギ播種時期遅延で普通播種と同等の収量を確保するには,静岡県中遠地域では12月下旬が晩限と考えられ,標準の1.5倍量以上に播種量を増加させることにより補償効果が得られた。
技術レポート
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