雑草研究
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58 巻, 1 号
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原著論文
  • 中谷 敬子, 澁谷 知子, 鄭 凡喜, 三浦 重典
    2012 年 58 巻 1 号 p. 1-9
    発行日: 2012年
    公開日: 2014/01/08
    ジャーナル フリー
    ダイズ不作付け期間の短期湛水処理による雑草種子の発芽促進・斉一化の効果を明らかにするために,シロザ,オオイヌタデ,アメリカセンダングサ種子の発芽率,平均発芽日数,発芽斉一性に及ぼす湛水期間と湛水温度の影響を検討した。湛水期間は0,3,7,14,21日間の5水準とし,処理温度は15/20°Cおよび20/25°Cの2水準とした。種子は休眠状態の異なる種子,すなわち前処理として5°C湿潤・暗条件で28日間低温湿潤処理した種子と無前処理種子の2種類を供試した。湛水処理はろ紙で包んだ種子を腰高シャーレ内の蒸留水に浸漬することにより暗条件下で行った。3草種ともに無前処理種子では15/20°Cの湛水処理により,平均発芽日数の減少すなわち発芽速度の上昇が認められるとともに,発芽不斉一性の低下すなわち発芽の斉一化が認められた。また,同湛水処理によりシロザの休眠種子が減少し,発芽種子が増加することも認められた。以上の結果から,供試3草種については,ダイズ作付け前の短期湛水処理によって出芽を促進させて栽培期間前に防除することによりダイズ栽培期間の雑草発生量を低減させることが可能であることが示唆された。
短報
総説
論説
  • — 研究成果を現場に届けるために必要なことを考える —
    大澤 剛士, 赤坂 宗光
    2012 年 58 巻 1 号 p. 22-27
    発行日: 2012年
    公開日: 2014/01/08
    ジャーナル フリー
    研究成果を現場に活かすことは,応用分野に興味を持つ研究者にとって共通の願いである。しかし,研究成果の全てが現場で活用されているわけではない。現状では,現場の要望と研究者が提供する知見・技術の間に少なからずギャップが存在している。研究成果を実際に現場で活用するためには,まず現場における要望を正確に把握し,研究成果がその要望と結びつくような,的確な全体計画を設定する必要がある。本稿は,筆者らがこれまで特定外来生物オオハンゴンソウの駆除に向けて取り組んできた研究を軸に,現場で使える研究とはどのようなものかについて筆者らの考え方を述べ,研究成果を現場で活かすために必要なことと,その実現方法について考える。
技術レポート
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