雑草研究
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61 巻, 4 号
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原著論文
  • 青木 政晴, 浅井 元朗
    2016 年 61 巻 4 号 p. 139-148
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/01/31
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    長野県のコムギ連作圃場で問題となっているアブラナ科の帰化雑草であるヒメアマナズナ,クジラグサ,グンバイナズナの防除技術を確立するため,多発圃場におけるコムギ収量への影響および出芽パターンを調査し,コムギの播種期移動および除草剤による防除効果について検討した。3草種の多発によりコムギ収量は,ヒメアナマズナで約25%,クジラグサおよびグンバイナズナで約45%減少した。生存個体数の最大期は,積雪期間が2ヶ月間の地域では3草種とも播種後1ヶ月であった。積雪期間が数日間の地域では,ヒメアマナズナは播種後1ヶ月,クジラグサは越冬中,グンバイナズナは播種後1ヶ月の最大期を経て越冬後にも増加した。3草種に対してコムギの晩播により出芽数が大幅に減少したが,クジラグサおよびグンバイナズナに対しては,積雪期間が短い地域では防除効果が完全ではないことが示された。ジフルフェニカン含有剤の播種後土壌処理により高い防除効果が認められた。クジラグサおよびグンバイナズナに対しては,2月以降の残草状況によりチフェンスルフロンメチル水和剤の茎葉処理との体系処理が有効であった。

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