雑草研究
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67 巻, 1 号
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原著論文
  • 井原 希, 嶺田 拓也, 吉村 泰幸, 芝池 博幸, 小荒井 晃
    2022 年 67 巻 1 号 p. 1-12
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/04/28
    ジャーナル フリー

    水田や畦畔に侵入した特定外来生物ナガエツルノゲイトウに対する有効な防除法を検討するため,水稲用および水田畦畔用除草剤(計23剤)の防除効果をポット試験で評価した。4月,6月,8月の3回本種の切断茎を植え付け,萌芽前,萌芽始期,生育期の個体に除草剤を処理した。湛水処理が必要な水稲用除草剤ではピラクロニル水和剤の萌芽前および萌芽始期処理,落水処理が必要な水稲用除草剤ではフロルピラウキシフェンベンジル乳剤(以下Flo乳剤)の生育期までの処理により地上部乾物重が抑制されるなど,処理時期ごとに有効な除草剤を明らかにした。水稲用除草剤の種類ごとに切断茎と萌芽茎の乾物重について単回帰分析を行ったところ,湛水処理が必要な除草剤の防除効果の主たる変動要因は除草剤処理時の切断茎の乾物重であった。一方,Flo乳剤は切断茎の乾物重によらず高い防除効果を示した。水田畦畔用除草剤では全除草剤が生育期までの個体の地上部と地下部に高い防除効果を示した。DCMU水和剤,グリホサートカリウム塩液剤,ビスピリバックナトリウム塩3%液剤,Flo乳剤(水田畦畔の農薬登録はない)は生育期の個体の地上部と地下部を完全枯殺した。

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