セマンティックウェブ技術に基づいて多様な情報源のデータ連携を実現するLinked Open Data(LOD)は,標準化やRDFストアの開発が進んだことで実用段階に入った.すでに学術情報や政府・地方自治体などの公共情報の提供手段として用いられており,さらなる普及が期待できる.LODでは情報に対するグローバルな識別子としてHTTP URIが必須となるが,維持管理や異なる情報源における同一性の判別が大きな課題である.本講演ではLODの概要や実サービスでの利用・提供経験から得られた知見について述べるとともに,識別子をワークフロー,機械処理ならびにユーザ参加の3種のアプローチによって管理する手法の提案を行う.