複数の異なる次元の時系列データの対応を考える際,それらのデータを共有する空間上で同じ次元に揃えて比較可能にする必要がある.課題を達成するために,本研究では,ガウス過程に基づく高次元の時系列データの圧縮手法であるGaussian Process Latent Variable Models (GPLVM) を次元圧縮に用い,潜在空間を推定する.GPLVMにはEMアルゴリズムが用いられており,計算量が膨大で実用化は難しい.そのため,EMアルゴリズムの代わりに多層パーセプトロン (MLP: Multilayer Perceptron) を組み込み,非線形識別を可能にし,且つ計算量の削減を実現する.実用を目指したより効率的な潜在空間識別モデルの構築を行う.本提案手法をGPLVM,Shared Gaussian Process Latent Variable Models (sharedGPLVM),Gaussian Process Dynamical Models (GPDM),Shared Gaussian Process Dynamical Models (sharedGPDM) に導入し,効果を実証する.また,本提案手法を用いて2つの時系列データを共有する潜在空間へ圧縮を行い,対応関係の学習を行う.取得した潜在空間から観測空間である時系列データの復元についても取り組む.
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