Webインテリジェンスとインタラクション研究会 予稿集
Online ISSN : 2758-2922
第5回研究会
選択された号の論文の26件中1~26を表示しています
セッション1:Webと機械学習
招待講演
  • 中山 浩太郎
    p. 19
    発行日: 2014年
    公開日: 2022/11/07
    会議録・要旨集 フリー

    最近様々な分野でディープラーニングが利用され,その有効性が証明されている.本講演では,ディープラーニングの実装として代表的なツールの一つ「Pylearn2」とその利用方法を紹介する.Pylearn2はPythonで実装されたオープンソースのディープラーニングツールであり,MaxoutやSdAなど各種のアルゴリズムが実装されているのが特徴である.また,講演者らが開発しているディープラーニングライブラリ「GeSdA」とそのアプリケーションについても紹介する.

セッション2:推薦システム1
  • 石田 陽一, 清水 敏之, 吉川 正俊
    p. 20-25
    発行日: 2014年
    公開日: 2022/11/07
    会議録・要旨集 フリー

    近年,農業や海洋等の様々な分野に関する地球科学データが爆発的に増加しているが,各分野は専門化かつ細分化する方向で発達してきており,分野間でのデータの統合的利用は困難である.そのため,地球環境情報統融合プログラム(DIAS-P)では,分野間でデータを相互利用するためのデータ基盤を構築している.しかし,データの意味や説明の記述を行うメタデータの記述が不十分なデータセットも数多く存在し,互いに関連するデータセットの発見は困難である.そこで本研究では,科学キーワード集の一つであるGCMD Science Keywordに着目し,各データセットに対し,適切なキーワードを推薦することで,データの統合的利用の支援を行う.各語の,他分野と地球科学分野における出現傾向を解析することで,地球科学分野特徴語を抽出する.そして,その抽出情報をキーワード定義文やデータセット概要文に適用することで、キーワードを推薦する手法を検討した。

  • 橘 一聖, 市村 匠
    p. 26-31
    発行日: 2014年
    公開日: 2022/11/07
    会議録・要旨集 フリー

    発話文から感情を推定する手法として情緒計算手法 (EGC) と心的状態遷移ネットワーク (MSTN) による感情指向型インターフェイスが開発されている.感情指向型インターフェイスで推定される感情は情緒と気分の2種類に分けられ,EGCでは情緒,MSTNでは気分を推定することが可能である.市村らは感情指向型インターフェイスをスマートフォンアプリとして開発しており,我々はこれを用いて,感情指向型インターフェイスによる観光情報リコメンデーションシステムを開発し,広島県の観光に適用した.観光情報リコメンデーションシステムでは,観光情報を推薦する際の優先度を,Google検索における検索結果数,観光Webサイトにおける単語の重要度,EGCによって推定される情緒値に基づいた評価式により決定している.しかしながら,あまり観光情報が発信されていない地域もあり,Google検索,観光Webサイトにおける重要度が今までの評価式では求められない.このような場合,新たな観光地を発見するのに有効である「ひろしま観光マップ」と呼ばれるユーザ参加型主観的情報分析システムがある.このアプリケーションを通じて収集された情報をもとに,観光情報リコメンデーションシステムの評価式を構築した.広島県江田島市に適用した結果をここに報告する.

  • 早川 卓弥, 土方 嘉徳, 西田 正吾
    p. 32-37
    発行日: 2014年
    公開日: 2022/11/07
    会議録・要旨集 フリー

    ニコニコ動画を始めとして,動画の再生に同期した動画コメントの投稿・再生が可能な動画共有サービスが広まっている.本研究では,動画コメントから有益なコメントを抽出する手法についての提案を行う.本稿では有益なコメントを”ユーザが面白い,笑えると感じるコメント”と定義し,これを抽出するためにコメントを動画時間と実時間という2つの時間軸から分析する.分析の結果,有益なコメントが存在する場合に特徴的な,コメントの時間的分布の傾向がわかった.そこで本研究では,有益なコメント周辺における時間的なコメント量の変化についての特徴に基づく手法を提案する.提案手法を適用した結果を,コメントの評価機能と評価者を用いて評価を行った.結果として,時間情報及び簡単なテキスト情報から有益なコメントを抽出する可能性を示唆する結果が得られた.

セッション3:推薦システム2
セッション4: 自然言語処理
  • 片岡 泰之, 中辻 真, 戸田 浩之, 小池 義昌, 松尾 豊
    p. 44-49
    発行日: 2014年
    公開日: 2022/11/07
    会議録・要旨集 フリー

    多様な端末の進化により,センサからユーザ行動を推定する技術が注目されている.しかし,従来手法で推定可能な行動は「睡眠する」や「自転車に乗る」など限定的である.そこで本研究は,センサでは直接観測できない行動推定を可能とする知識ベース (行動ネットと呼ぶ) の自動構築を目標とする.行動ネットは,名詞と動詞で構成されるノードと,行動と行動の関連性を表すエッジで構成される.行動ネットは,センサで観測された行動に該当するノードの隣接ノードを抽出することで不可観測な前後の行動予測に利用できる.本稿の目的は,大規模テキスト群とある状況を表す単語を入力として,ある状況特有の行動ネットを自動構築し,手動構築したものと比較して自動構築の有効性を検証することである.自動構築手法は,ある状況で出現確率が高いノードとエッジを優先的に抽出する.評価では「睡眠」という状況に着目し,手動及び自動で得られたノードに対して妥当性を5段階評価し,正解を設定する.手動構築データの比較対象として,オープンデータであるConceptNet5と,本稿独自に実施した手動構築の実験で得られた行動ネットを比較し,自動構築の有効性を論ずる.

  • 福島 弘識, 内田 ゆず, 荒木 健治
    p. 50-55
    発行日: 2014年
    公開日: 2022/11/07
    会議録・要旨集 フリー

    ブログやSNSには話し言葉による投稿が多く,オノマトペが多数存在する.それらオノマトペは,日本語に多く存在し,自然言語処理のタスクにおいても無視できない.特に複数の意味を持つオノマトペは,文中で使われている意味を判別する必要があり,機械翻訳などのタスクで問題となる.オノマトペの多義性解消にはオノマトペの係り先動詞が有効であることが確認されているが,ブログやSNSには係り先動詞がない文が存在したり,係り先動詞だけでは判別できない文も存在する.そこで本稿では,一語で擬音語と擬態語の2つの意味を持つオノマトペが文中においてどちらの意味で使われているか自動的に判別する手がかりとして,名詞の有効性を検証した.オノマトペの意味を決定している名詞を自動で文から抽出する手法を構築し,抽出した名詞を使用して,9種類のオノマトペの多義性の解消を行った.オノマトペの意味を決定する名詞の自動抽出手法の精度および,文中でのオノマトペが擬音語か擬態語かの判別精度ともに,8割を大きく超える精度を達成し,オノマトペの多義性解消における名詞の有効性が確認された.

  • -場所の特徴的イメージを表す単語や文章の自動抽出-
    大森 宏, 羽生 和紀, 山下 雅子
    p. 56-61
    発行日: 2014年
    公開日: 2022/11/07
    会議録・要旨集 フリー

    SALoTマップとは,ある地域において,スナップショット(写真)(S)と撮影した人の属性(A),位置(Lo),その時感じたことや印象などのコメントのテキスト文(T)からなる4つ組のSALoTデータを統合して作成される印象の集合知マップである.SALoTデータは,視覚的類似度から分類された見た目グループと撮影地点分布から分類された場所グループ,属性による属性グループに分けられる.形態素解析で単語を抽出し,コメントとグループ文集合の対応分析の結果がSALoTマップである.SALoTマップからグループを特徴づける単語やコメントの得点が算出される.TF-IDFによる単語やコメント得点と総合して重要単語や重要文を抽出する.地元大学生による埼玉県川越市内の気に入った景観を撮影する調査を行い,177名の学生から242件のSALoTデータが集まった.8つの見た目グループと7つの場所グループが得られた.場所グループのイメージを特徴づける重要語や重要文を抽出し,それらに基づき代表景観が抽出された.

  • 外山 敏彦, 原田 実, 松村 冬子
    p. 62-63
    発行日: 2014年
    公開日: 2022/11/07
    会議録・要旨集 フリー

    意味解析システムSAGEを用いたテキストマイニングシステムSTMには評判分析機能が搭載されている.従来のSTMでは同じ述部(評価語)を持つ評価文でも,文脈によってGood評価とBad評価の極性を適切に判別することが難しかった.そこで,同一の評価語でも評価が正しく分かれるように,評価語だけでなくその対象,属性など文脈も追加した評価文を評価表現辞書に登録し,新たな極性決定法として辞書に登録された評価文と意見文との意味的類似度をもとに評価極性を決定するようにシステムを改良した.

セッション5: Webデータ分析
  • 太田 奨, 石井 晃
    p. 64-67
    発行日: 2014年
    公開日: 2022/11/07
    会議録・要旨集 フリー

    著者らは社会における人々の関心の動きを定量的に表現する方程式を仮定し,それから様々な社会現象に対する社会の評価を数理的に把握するヒット現象の数理モデルを導出した.本稿ではヒット現象の数理モデルを用いてAKB選抜総選挙を対象に人々の評判の定量的把握を試みることで評価指標としての利用の可能性を示す.

  • 川畑 泰子, 源田 悦夫, 石井 晃
    p. 68-73
    発行日: 2014年
    公開日: 2022/11/07
    会議録・要旨集 フリー

    これまでの"ヒット現象の数理モデル"の研究の手法では今までブログ上における口コミの数の時系列の変化を用いて, 今まで曖昧となっていた映画や地域のイベントの評判に関する研究が行ってきた.しかし, ネット上では他にも人々の動きを分析することが可能なツールは多く存在する.私たちはネット上での人間の振る舞い(文字を入力する, 閲覧する, クリックする)が社会でのネットワーク上の動きが現実の社会の動きに非常に類似していると仮定することで現実社会の観測データとして人間同士のコミュニケーションのデジタルデータを使用することができると考えた. ヒット現象の数理モデルを用いて, 広告や雑誌, イベントなど口コミが増える様々な外的要因の影響を捉え,理論を現実社会のマネジメントにどのように応用していけるかを考え, 国内外の日本独自のコンテンツの周辺に関するコミュニケーションの理解と日本の文化の発展になる見解を導き出したい.

  • 齋藤 ひとみ, 江草 由佳, 高久 雅生
    p. 74-79
    発行日: 2014年
    公開日: 2022/11/07
    会議録・要旨集 フリー

    本研究では,Web情報探索における利用者の検索前後のトピックに関する知識構造の変化を捉えるために,コンセプトマップの利用について検討する.先行研究では,検索前後に書かれた実験参加者のトピックに関するコンセプトマップを比較し,検索の前後でマップに大きな変化が見られる事を明らかにした.また,マップの変化は収集する情報の制約条件によっても異なることが明らかになっている.本研究では,先行研究の結果をさらに確認するため,検索を行う場合と,検索を行わない場合 (タイピングゲーム) でのトピックに対するコンセプトマップの変化を比較する実験を実施した.実験の結果,検索前後でのマップの変化と検索を行わない場合のマップの変化では変化の傾向が大きく異なった.したがって,マップの変化は検索によって参加者が閲覧した情報が影響していることが確認された.

  • 葦原 史敏, 木村 泰知, 荒木 健治
    p. 80-81
    発行日: 2014年
    公開日: 2022/11/07
    会議録・要旨集 フリー

    本研究では,他の自治体と比較して重要な自治体を発見するために,政策課題ごとに全国の地方議会で多く引用される自治体を抽出する.また,抽出されたデータから,当該自治体が他の自治体から参考にされている傾向を示す「被引用数」と,当該自治体が他の自治体を参考にしている傾向を示す「引用数」を抽出する.そして,他の自治体から参考とされる自治体が他の自治体を参考にする傾向を示すか明らかにするために,これらの二つの値の相関係数について分析する.

  • 高野 敦子
    p. 82-83
    発行日: 2014年
    公開日: 2022/11/07
    会議録・要旨集 フリー

    地方自治体のオープンデータ推進において,一般市民の協力を支援する仕組みが求められている.その先駆けとなるLinkData.orgは,オープンデータ共創支援を目的としたプラットフォームである.一方大学教育においては,学生が自ら問題を発見しグループで協働して解決する学びを与えるPBLの実践推進が求められている.兵庫大学では,学生がオープンデータを題材としたPBLに取り組むことにより,実践的に学ぶと同時に,一般市民として地域のオープンデータ推進の一翼を担うことを目指した取り組みを行っている.本稿では,実施内容を紹介し,LinkData.orgをプラットフォームとしたオープンデータの取り組みがPBLの題材として有効であることを検証する.さらに,LinkData.orgをPBLのプラットフォームとして活用する場合に付加が望まれる機能について考察する.

セッション6: Webシステム・可視化
  • 吉國 綺乃, 渡辺 知恵美, 小林 一郎
    p. 84-87
    発行日: 2014年
    公開日: 2022/11/07
    会議録・要旨集 フリー

    近年,ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)が普及し利用者も増加し続けている.それにともない,SNSの利用において自身が投稿した内容やプロファイルがどの程度のプライバシリスクになっているかを把握する必要性が増している.我々はSNSにおけるプライバシリスクの提示指標として,アカウント到達可能性を定義している.アカウント到達可能性とは,攻撃者が利用者の既知のアカウントから別のアカウントを見つけ出す可能性を表す指標であり,アカウント到達可能性を求める手法はさまざま考えられる.本論文ではアカウント到達可能性を求める手法のひとつとして,利用者の”興味”に着目した算出モデルを考える.具体的には,SNSの友人の投稿内容を元に利用者の興味を推定し,アカウント到達可能性を算出する手法を考える.

  • 西村 章宏, 土方 嘉徳, 三輪 祥太郎, 西田 正吾
    p. 88-93
    発行日: 2014年
    公開日: 2022/11/07
    会議録・要旨集 フリー

    マイクロブログサービスの1つであるTwitterでは,その時々で話題になる政治家や芸能人など有名人に関する一般ユーザの発言を豊富に得ることができる.さらに近年では,SNSから得られる評判情報をマーケティングやその他サービスに応用しようという試みが活発に行われている.そこで本研究では,Twitterから得られる評判情報のうち,一般ユーザの有名人に関する発言とその発言を行ったユーザのプロフィール等に着目する.これらの各情報源から得られるデータに対し,抽出の妨げとなるノイズへの前処理を経て,一般ユーザの観点が反映された特徴量であるトピックの抽出を行う.そして得られたトピックの分布を元に人物の類似関係を獲得し,それを基に各人物を平面上に配置することで,人物関係の可視化を行う.この可視化結果に対して,使用した情報源毎,および可視化手法毎に,妥当性と発見性に着目した特徴の分析を行う.

  • 阿部 真也
    p. 94-99
    発行日: 2014年
    公開日: 2022/11/07
    会議録・要旨集 フリー

    本稿では,ポータルサイト向けの情報検索エンジンを提案する.本検索エンジンは,公設試験研究機関のポータルサイト上に設置され,各公設試のWebサイトに分散する実験設備の情報を一括検索するものである.設備情報は,Webクローラによって各Webサイトから自動収集される.クローラが訪問するURLを限定することで,設備情報以外の情報をできる限り排除する.既存のポータルサイトに見られる横断検索と比較して,本検索エンジンの方が,検索精度の面で優れていることを示す.さらに,本検索エンジンの適用範囲について考察し,約94%の公設試験研究機関に適用可能であることを示す.

  • 朱 成敏, 武田 英明
    p. 100-101
    発行日: 2014年
    公開日: 2022/11/07
    会議録・要旨集 フリー

    本稿では,オンライン議論の参加者を分析し,妥当性のある議論を行うように支援をするするためツールの試作を行った.オンライン議論の妥当性モデルを用いた支援システムによってオンライン議論の質的向上が期待される.

  • 大坪 五郎
    p. 102-103
    発行日: 2014年
    公開日: 2022/11/07
    会議録・要旨集 フリー

    Webで情報サービスを提供することは広く行われているが,そうしたサービスを利用できるのはPC,スマホの使用に抵抗がない人に限られてしまう.こうした制限を解消する一つの方法として,GUIメニューの代わりにタンジブルUIを用いて不動産情報探索が行えるシステムを開発した.ユーザはGUIを使うことなく,検索条件を表すカードをリーダーの上に置くだけで簡単に探索を行うことができる.

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