Webインテリジェンスとインタラクション研究会 予稿集
Online ISSN : 2758-2922
第7回研究会
選択された号の論文の22件中1~22を表示しています
セッション1: 情報推薦とプロファイリング
  • 河村 一輝, 諏訪 博彦, 荒川 豊, 安本 慶一
    p. 1-6
    発行日: 2015年
    公開日: 2022/11/07
    会議録・要旨集 フリー

    本研究では,飲食店向けの不動産営業を支援する手法を提案する.飲食店起業を目指す顧客が,物件の成約に至る流れは以下の通りである.①検索サイトで不動産を探す.②実際に内見を行い気に入った物件を閲覧する.③内見に行った物件の内気に入った物件を申し込みする.④物件の貸主と交渉し,成約に至る.①→②の検索から内見に移ることや,②→③の内見から申し込みに自然に移ることは稀なため,不動産会社の営業マンが電話をかけて次のステップに促す.従来では電話営業を行う際,営業マンは長年の感と経験によって,数ある顧客リストからより成約に至りやすい顧客を選定し,電話をかけていた.この時の営業成功確率は,2割から3割程度であり,この精度向上は重要な課題である.さらに,新人の営業マンでは,どの顧客に電話をかけるべきかのノウハウがたまっておらず,どの顧客にかけたらいいのか分からないといった問題があり,その対応策の創出が課題である.この課題を解決するために,本研究では機械学習を用いて,申込みの可能性の高い顧客を推定し,営業マンに電話をかけるよう推薦するシステムを提案する.内見時のアンケート結果,物件情報の生データ2クラスの他に熱意と地域ポテンシャルという独自の特徴量を加え,RandomForestを用いて機械学習を行ったところ53.8%の精度で申し込み顧客を推薦することが出来た.ベテランの営業マンの営業成功確率が2割から3割程度のため,本システムで推薦された結果は,営業効率をあげることに大いに貢献出来る.

  • 林 亜紀, 亀岡 弘和, 松林 達史, 澤田 宏
    p. 7-12
    発行日: 2015年
    公開日: 2022/11/07
    会議録・要旨集 フリー

    情報配信,都市計画,人流制御など多くの目的において,行動パターンの把握が重要視されている.本論文では,可変基底NMFを位置情報履歴の特性を考慮して拡張することにより,従来よりも解釈が容易な行動パターンの抽出を試みる.行列分解などの従来技術では,行動パターンを階層的に抽出できず,抽出されたパターンの解釈が難解な場合があった.提案法では,行動パターンを,いくつかの類似した行動系列で表現することにより,課題を解決する.この際,可変基底NMFを拡張し,位置情報履歴に多く見られる履歴の欠損を考慮したパターンを抽出する.また,位置情報履歴が持つ周期性も考慮できるように可変基底NMFを拡張し,24時間,1週間などの異なる周期を持つパターンの抽出を促進する.例えば出勤日と休日におけるいくつかの1日の行動パターン推移をそれぞれ独立して抽出した上で,平日は会社,休日はその他といった1週間周期の行動パターンも抽出することが可能になる.

  • 本間 友実子, 酒井 浩之, 坂地 泰紀
    p. 13-14
    発行日: 2015年
    公開日: 2022/11/07
    会議録・要旨集 フリー

    本稿では,企業のWebページを用いて関連企業の抽出を行う手法を提案する.ある企業の株価が上昇したということは,その企業と関連のある企業の株価も上昇する可能性があると考えられる.そのため,関連のある企業を検索する技術の需要がある.しかし,例えば「キヤノン」は多くの事業を行っているため,個人投資家にとって,キヤノンに関連する企業を多く見つけることは困難である.そこで,本研究では,企業Webページからその企業にとって重要な語を抽出し,それを用いて企業の業務内容に基づき,関連企業を抽出する.

  • 高間 康史, 佐々木 渉
    p. 15-16
    発行日: 2015年
    公開日: 2022/11/07
    会議録・要旨集 フリー

    本稿では,長期間に渡る継続的な散歩を支援することを目的とした散歩経路推薦システムを提案する.散歩は手軽な健康増進手段として幅広い年齢層の人々に親しまれているが,単調であり刺激に乏しいため,運動効果を実感することは難しい.散歩の継続を支援するために,提案手法では目標カロリーを消費可能な散歩経路を推薦することで,ユーザ自身が散歩中に運動量を意識することを不要とする.さらに,消費カロリーの累積誤差を長期的に吸収する手法などを導入し,継続してシステムを利用する中で安定したカロリー消費を達成する.エージェントシミュレーションにより提案手法の有効性を示す.

セッション2: 特別セッション
セッション3: SNS分析
  • 花井 俊介, 難波 英嗣, 灘本 明代
    p. 18-23
    発行日: 2015年
    公開日: 2022/11/07
    会議録・要旨集 フリー

    近年,ユーザ投稿型レシピサイトの利用者が増加してきている.これらのレシピサイトでは,ユーザが自由にレシピを投稿できるため,投稿されたレシピ同士が酷似することがある.このような酷似したレシピが多数存在することにより,ユーザのレシピ検索の妨げとなっている.そこで,我々はこれらの酷似レシピを自動で分類する手法があると便利であると考え,酷似レシピのクラスタリング手法を提案する.本論文では,まずユーザ実験を行い,酷似レシピの特徴を抽出する.抽出した特徴,ページ構造,単語の重要度に基づき,酷似レシピのクラスタリングを行い,その結果のクラスタの提示手法を提案する.

  • 武田 悠佑, 山本 修平, 佐藤 哲司
    p. 24-25
    発行日: 2015年
    公開日: 2022/11/07
    会議録・要旨集 フリー

    ユーザは,自身の名前や趣味,属性に応じたキーワードを含んだスクリーンネームでTwitterに登録し,多様な投稿活動をしている.ここで,スクリーンネームの中には,ユーザの投稿活動を特徴付けるような文字列が存在すると考えられる.本研究では,ユーザのスクリーンネームを構成する文字列に基づき,ユーザのTwitterにおける投稿活動率を推定可能か検証する.大量のユーザのスクリーンネームに対して長期間の分析をした結果,ユーザの投稿活動率を推定できるような特徴的な文字列が確認できたので報告する.

  • 武田 直人, 関 洋平
    p. 26-27
    発行日: 2015年
    公開日: 2022/11/07
    会議録・要旨集 フリー

    本研究では,Twitterユーザの職業属性を推定するために,ツイートの投稿場所を考慮した手法を提案する.まず,ユーザの投稿場所を推定するために,ジオタグ付きツイートを利用し,ジオタグ情報をクラスタリングすることでユーザが普段よくツイートを投稿する場所を求める.次に,クラスタに含まれるジオタグの中心を求め,場所情報APIを利用し,学校,駅などの場所のカテゴリを付与し,場所別の投稿割合を素性とする.評価実験では,社会人,学生,主婦の職業属性について,各100人ずつのユーザを収集し,投稿内容や投稿時間帯に着目した手法と提案手法とを比較した.実験の結果,投稿場所を手がかりとすることで,各属性のF値が平均4.2%向上し,特に主婦の属性については,有意な向上が見られた.

  • 伊藤 拓, 深澤 佑介, 太田 順
    p. 28-29
    発行日: 2015年
    公開日: 2022/11/07
    会議録・要旨集 フリー

    天気は,食べ物の嗜好に大きく影響を及ぼすと考えられる.我々は,Twitter上で投稿される食べ物の種類と,天気との関係を調べた.先行研究により,天気の中でも特にTwitterの投稿内容と関係の深い気温と湿度を天気コンテキストとして採用した.また,気温や湿度は時期によって大きく変動する.時期の影響を考慮した天気―食べ物間の関係性抽出のためのモデル化を行い,その評価を行った.

  • 遠藤 岳, 内田 理
    p. 30-31
    発行日: 2015年
    公開日: 2022/11/07
    会議録・要旨集 フリー

    大規模災害が発生した際,被害を最小限に食い止めるには,災害発生後の迅速かつ的確な情報収集・伝達が重要である.例えば,東日本大震災が発生した際には,速報性の高い情報の受発信が行われるという特徴を有するTwitterが多数の被災者に利用されたことが判明しており,平成27年9月関東・東北豪雨の際にも,救援要請や被害状況を伝えるツイートが多数投稿されたことが報告されている.本稿では,関東・東北豪雨の際に投稿されたツイートを分析し,被害状況把握に有用なツイートの特徴やハッシュタグの利用傾向などに関して考察を行った結果を報告する.

セッション4: ツール・Webシステム
セッション5: 評判分析
  • 古橋 慎之介, 内田 理
    p. 36-41
    発行日: 2015年
    公開日: 2022/11/07
    会議録・要旨集 フリー

    ECサイトに投稿されている製品に関する意見を直感的かつ簡潔に提示することは,ユーザが大量のレビューを閲覧する手間を軽減し,評判情報の把握を支援する点から有用であると考える.本研究では,評判情報を二次元空間上に可視化して提示することを目的として,評価極性及び情報の発見性や意外性の度合いを表す非典型度という指標を用いたカスタマーレビューのクラスタリング手法を提案する.また,提案手法によって得られたクラスタのレビュー文に対して,20代男性の被験者5名により非典型度,評価極性の主観評価をしてもらい,それらと提案手法の推定値との相関係数を求めることで,提案手法の有効性について検証する.

  • - 粒子フィルタを用いたユーザ評価からの価値推定手法の開発 -
    高橋 梓, 山田 和明
    p. 42-47
    発行日: 2015年
    公開日: 2022/11/07
    会議録・要旨集 フリー

    本研究は,粒子フィルタと局所回帰平滑化によって,Amazon.comや食べログなどの評判情報サイトにおけるユーザ評価から製品/サービスの適正な価値を推定する新しい手法を提案する.既存の評判情報サイトでは,製品/サービスに対するユーザ評価を統計処理することで,製品/サービスの適正な価値を推定することが試みられている.しかし,例えばレストランが常に料理やサービスの質を一定に保ったり,全てのユーザが常に料理やサービスの価値を正確に評価することは難しく,ユーザ評価と製品/サービスにはゆらぎが含まれていると考えるのが自然である.そこで本研究では,粒子フィルタと局所回帰平滑化によって,ユーザと製品/サービスに含まれるゆらぎを除去することで,製品/サービスの適正な価値を推定することを試みる.そして,提案手法の有効性を計算機実験を通して検証する.

  • 平野 真理子, 榊 剛史, 小早川 健
    p. 48-49
    発行日: 2015年
    公開日: 2022/11/07
    会議録・要旨集 フリー

    意見文クラスタリングでは、意見の観点または評価の種類によって分類・まとめ上げをする方法が模索されてきたが、現実はその両方を取り扱って初めて意見全体の俯瞰を行うことが可能になる。また、文書クラスタリングとして最も王道な手法は、文書-単語行列を作成し、ベクトル空間上の類似度によりクラスタリングを行うものであるが、特徴量に単語を用いると、次元数が肥大するとともに、似た意味を持つ表層の異なる単語が異なる次元を形成する問題があった。本稿では意見文クラスタリングの課題と目標を明確にする一方、単語の分散表現を用いて単語に近似的な意味づけを行い、文書-近似意味行列を作成して文書クラスタリングを行った。その上で、人手で書き出した意味要素をどの程度再現できるかの考察を行った。

セッション6: 情報検索
セッション7: 地方活性化・観光 I
  • 風間 一洋, 谷 直樹, 榊 剛史, 吉田 光男
    p. 54-59
    発行日: 2015年
    公開日: 2022/11/07
    会議録・要旨集 フリー

    日本酒ゴーアラウンドは,日本酒卍固めが中心になって10月1日の「日本酒の日」に開催しているはしご酒イベントである.このイベントには多くの飲食店が参加するために,参加者は事前に公開される飲食店と酒蔵に関する情報を閲覧して巡回プランを作成しておき,当日はその時の状況に合わせてプランを修正しながら飲食店を巡回する必要がある.本稿では,NGA 2015に参加する飲食店と酒蔵に関する事前の情報収集とイベント当日の回遊行動を支援するために作成したシステムであるNGAナビについて紹介すると共に,実際に2015年9月24日からイベント当日の10月1日までの8日間運用して収集した利用履歴を情報閲覧と回遊行動の観点から分析した結果について報告する.さらに,作成したシステムと収集したデータの妥当性や問題点について考察する.

  • 前田 高志ニコラス, 吉田 光男, 鳥海 不二夫, 大橋 弘忠
    p. 60-64
    発行日: 2015年
    公開日: 2022/11/07
    会議録・要旨集 フリー

    本研究では,ジオタグ付きTwitterデータから観光地抽出および各観光地の魅力推定の手法を構築する.人文地理学で用いられる重力モデルを改良し,Twitterデータから得られた地域間の移動数と移動距離から目的地の魅力を推定する.さらに,各目的地について,その地点で投稿されたテキスト情報をもとに,TF-IDF値の分布傾向から,そこが単に「便利な場所」であるか,「他にはない固有の魅力を持つ場所」であるかを峻別する.

セッション8: 地方活性化・観光 II
  • 田中 匠, 関 洋平
    p. 65-70
    発行日: 2015年
    公開日: 2022/11/07
    会議録・要旨集 フリー

    2020年に東京オリンピックを控え,日本は外国人観光客の呼びこみに力を入れている.本研究では言語の壁に着目し,英語を用い日本について相談できる人を,日本についてあまり知らない外国人観光客に推薦することで,観光中に発生したトラブルの解決や観光意欲の増加,観光の充実を図る.英語を用い日本について相談できる人としては,日本において英語を用いるTwitterユーザを対象とし,言語判定,推薦に適さないユーザの除去,有用性判定,地域属性付与を経て推薦を行う.推薦に適さないユーザとしては,在日米軍関係者とbotについて調査を行い,除去を行う.また,有用性判定の基準は,日本を訪問する外国人の観光に役立つユーザについての調査結果を参考に決定する.ユーザの推薦は,有用性判定の基準をもとにした4つの手がかりと地域情報を利用することにより実現し,求める地域に詳しいユーザを推薦する.評価の結果,写真,チェックイン付きツイートの頻度やツイートを行なった場所の数という手がかりが,有用なユーザを判定するのに特に重要であることが分かった.

  • -場所の特徴的イメージを表す写真やコメント要約のランキング-
    大森 宏, 羽生 和紀, 山下 雅子
    p. 71-72
    発行日: 2015年
    公開日: 2022/11/07
    会議録・要旨集 フリー

    地元大学生177名による,埼玉県川越市内での「気に入った」景観の調査で,スナップショット(写真)(S)と撮影した人の属性(A),位置(Lo),撮影理由や印象などのテキスト文(T)からなる242件のSALoTデータを収集した.撮影地点分布から7つの場所グループを抽出し,場所ごとに写真とコメント要約の総合ランキングを行う手法を開発した.

  • 長島 里奈, 関 洋平, 猪 圭
    p. 73-74
    発行日: 2015年
    公開日: 2022/11/07
    会議録・要旨集 フリー

    本研究は,Twitter上で,店舗についての評判やリアルタイムな状況について投稿した,口コミツイートを収集する手法を提案する.応用として,つくば市の地域活性化イベントに協力するかたちで,つくば市のラーメン店舗の口コミツイートを収集した.実験では,地域ユーザを利用して口コミツイートを収集する手法について,つくば市民と推定したアカウントを利用して,評価を行った.地域ユーザの投稿に着目した手法は,従来手法を参考にしたベースラインと比較して,収集件数は平均で225.0%増加し,平均精度は0.81であった.さらに,地域ユーザのツイート群から抽出したキーワードにより拡張した結果,ベースラインと比較して,収集件数は平均で253.3%増加し,平均精度は0.71であった.

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