微弱光(10-7~10-3[lx])検出器は光電子増倍管に代表されるように光電変換部と電子増倍部により構成されている。しかし、その光電変換部に用いられている光電子放出面の量子効率は20~30%程度と低く全ての光を検出できたとは言えない。そこで我々は高い量子効率を持つフォトダイオードと微小電子源であるフィールドエミッタを組み合わせた新たな構造を持つ高量子効率な背面入射型光電子放出面を提案している。SOS(Silicon On Sapphire)基板を用いたデバイスにおいては70%の量子効率を持つ光電子放出面を実現した。更なるデバイス性能向上に向けてBulk Si 基板を用いたデバイスを製作し、イメージセンサへの応用を目標としている。
本論文では、1台のカメラと2枚の平面ミラーで構成される撮影装置を用い、全方位の3次元復元を行う手法を提案する。提案手法では、ミラーを用いることにより、大きなベースラインを利用したステレオ計測が可能となり、1台のカメラを用いた従来手法よりも測定精度を向上させることができる。また、左右ミラー領域に対応する時空間画像に対し、SSSD(Sum of SSD)を利用して軌跡を抽出することにより、ノイズの影響などによる誤対応を低減する。更に、左右ミラー領域の軌跡抽出の結果を別々に評価し、良好な片方を選択することにより、オクルージョンの影響を低減することが可能である。合成画像並びに実画像を用いた実験を行い、提案手法の有効性を示す。