画像電子学会研究会講演予稿
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画像電子学会第222回研究会講演予稿
選択された号の論文の12件中1~12を表示しています
開催日:2005年11月18日 会場:京都工芸繊維大学
10:20-12:00 座長:森本 一成(京都工芸繊維大学)
  • - 印象に影響する画像の構成要素 -
    黒松 豊, 森本 一成, 黒川 隆夫
    原稿種別: 一般
    セッションID: 05-05-01
    発行日: 2005/11/18
    公開日: 2006/11/07
    会議録・要旨集 認証あり
    本研究の目的は風景画像の構成要素と印象との関係を明らかにすることである.画像の印象はSD(Semantic Differential)法を用いた主観評価実験により,風景画像を評価するため感性語対における印象値を得た.実験に用いた画像は680×480pxの原画像から隣合う画像と情報が80%共有する320×240pxの部分画像を24枚作成した.画像解析は線の要素と考えられる直線度,曲線度,水平線度,垂直線度,斜線度に着目し画像特徴量を抽出した.各画像間の画像特徴量の変化と感性語における印象値の変化について調べ,どの画像特徴量が印象と大きく関係するかを検討した.
  • 難波 清一, 篠原 克幸
    原稿種別: 一般
    セッションID: 05-05-02
    発行日: 2005/11/18
    公開日: 2006/11/07
    会議録・要旨集 認証あり
    デジタルコンテンツの普及と流通量の拡大に伴い,個人がアクセス可能な情報量も増加し続けている.目的のコンテンツへアクセスするための検索システムの課題は「情報空間の把握」「有用な知識の獲得」「情報更新への対応」の3つに大別できる.画像検索の研究においては,上記の各課題に対応するために,特徴ベクトル空間の距離判定による類似検索手法の開発が主流となっている.しかし,画像コンテンツの利用方法を重視した検索システムの研究例は少ない.そこで本報告では,把握と獲得を結びつける手法の開発を目指し,画像コンテンツ検索に対するユーザの要求を調査することを目的とする.調査に用いるシステムは,SOMを用いて直感的かつ操作回数の少ないインタフェースで構成した.調査の結果,ユーザが画像検索に何を要求しているのかを具体的にすることができた.
  • 王 靖恵, 久保田 賢, 朝長 弘和, 篠原 克幸
    原稿種別: 一般
    セッションID: 05-05-03
    発行日: 2005/11/18
    公開日: 2006/11/07
    会議録・要旨集 認証あり
    本報告では逐次検索システムにおける画像検索において顔を含む画像に特定した検索の手法を試みた.顔を含む画像をトレーニング画像に選び,ベクトル量子化法により,顔領域に特化したコードブックを作成し,エントロピーの高い特定の領域のみを解析することで高速かつ要求に対し効率的な検索する方法を実験したる.色彩情報は色コリログラムを用い効率的に検索できることを示した.
  • 松代 信人, 大田 登
    原稿種別: 一般
    セッションID: 05-05-04
    発行日: 2005/11/18
    公開日: 2006/11/07
    会議録・要旨集 認証あり
    色順応は、100年以上前にvon Kriesにより研究がなされ、今日においてもこの研究を基盤とした種々のモデルが研究されている。しかしながら、基盤をなすvon Kriesモデルにおいても、いまだに明確にされていない重要な課題は存在している。本稿では、既に我々が減法混色分野において導出している定理群を、色順応分野に適用することで、von Kriesモデルにおける重要検討課題についての基礎的な考察を行う。
13:00-14:40 座長:平松 達夫(三洋電機)
  • 小田 琢也, 伊藤 雄一, 仲井 渉, 北村 喜文, 岸野 文郎
    原稿種別: 一般
    セッションID: 05-05-05
    発行日: 2005/11/18
    公開日: 2006/11/07
    会議録・要旨集 認証あり
    本稿では,Web上などに存在する3Dキャラクタのアニメーションを短時間で生成する手法を提案する.そのはじめの試みとして,それら3Dキャラクタのオブジェクトデータから,短時間で骨格構造(スケルトン)を抽出する手法を実装し,検討する.本手法は,対象となるオブジェクトデータの低ポリゴン化,オブジェクトデータ上の複数の頂点から他の全ての頂点への測地線総和距離の算出,その測地線総和距離を用いたオブジェクトデータの領域分割,分割した各領域の境界面でのスケルトンの関節となる点(スケルトンノード)の生成,そして,各スケルトンノードの階層化と連結の手順からなる.本手法を実装し,複数のオブジェクトデータからスケルトンを抽出した結果,比較的ポリゴン数の多いオブジェクトデータに対しても,短時間でスケルトンを抽出できた.
  • 山元 正裕, 篠原 克幸
    原稿種別: 一般
    セッションID: 05-05-06
    発行日: 2005/11/18
    公開日: 2006/11/07
    会議録・要旨集 認証あり
    本論文では,耳介輪郭線の類似性測度を提案した.耳介の類似性は耳介の軟骨形状に記録されている成長過程と考えられる.その成長過程の特徴は輪郭線の凹凸で示すと数画素である.(1)この特徴を抽出するには,輪郭線を放物線弧で近似する方法が有効である.(2)輪郭線の類似性は放物線弧の支持三角形の面積に関する(det(p’p”))で測る方法が有効であることを示した.(3)最後に,濃度変化が緩やかである耳介内側の輪郭線抽出について,放射線状に取得した濃度値にCannyによるエッジ検出法を適用する方法が有効であることを示した.
  • 木綿 麻実路, 岩切 宗利
    原稿種別: 一般
    セッションID: 05-05-07
    発行日: 2005/11/18
    公開日: 2006/11/07
    会議録・要旨集 認証あり
    本報告では,情報の埋め込みを伴うアスキーアートの自動生成手法として,濃淡法と線画法を統合した手法を提案する.提案手法は,入力画像の輪郭部を線画法により,その他の部分を濃淡法により表現するものである.提案手法を用いた実験の結果,パターンマッチングのパラメータにより画質と埋め込み情報量を制御できることがわかった.また,画質を濃淡法と比較評価した結果,滑らかな輪郭を持つ,濃淡変化が緩やか,境界間のコントラストが大きいなどの特徴を持つ画像については提案手法が従来手法よりも優れていることを確認した.
  • 菊池 美帆, 田貝 和俊, 金子 博
    原稿種別: 一般
    セッションID: 05-05-08
    発行日: 2005/11/18
    公開日: 2006/11/07
    会議録・要旨集 認証あり
    変形に富む線図形の認識について多くの実験がなされてきているが,マッチングの尺度の妥当性については十分な検討はなされていない.例えば,オンライン文字認識において,文字パタンは方向係数の系列としてしばしば表される.しかし,方向係数をユークリッド空間のときと同様に演算した場合,さまざまな矛盾が生じる.これに対して,本報告では,矛盾の生じないマッチング尺度としてベクトル相関を採用する.ベクトル相関にはいくつかの種類があるが,ここではWatson-Beranの相関,Stephensの相関,尺長の相関など,ベクトル相関を利用して文字識別系を構成した.識別実験を行った結果について報告する.
14:50-16:05 座長:保坂 憲一(ATR)
  • 松尾 直志, 吉田 靖夫, 中森 伸行
    原稿種別: 一般
    セッションID: 05-05-09
    発行日: 2005/11/18
    公開日: 2006/11/07
    会議録・要旨集 認証あり
    通常の直交ウェーブレットと同様、効率的に計算でき、しかも2 次元では方向性を持つ複素ウェーブレットが既にいくつか提案されている。本発表では筆者らの提案した複素ウェーブレットを用いてテクスチャの教師あり領域分割を行う。提案方法は各周波数や方向に含まれるパワーの比を特徴量とし、識別方法には単純なマハラノビス距離を用いた。識別方法は単純であるが、シフト依存性の弱い複素ウェーブレットを用いることで実ウェーブレットよりも安定した識別が可能となる。提案法を用いた実験では、Brodatz のテクスチャを組み合わせて作ったテスト画像に対して通常の実数ウェーブレットに比べて良好な分割結果が得られた。
  • 小野 佳織, 岩崎 慶, 土橋 宜典, 西田 友是
    原稿種別: 一般
    セッションID: 05-05-10
    発行日: 2005/11/18
    公開日: 2006/11/07
    会議録・要旨集 認証あり
    近年,粒子法による流体シミュレーションに注目が集まっており,そのシミュレーション結果のCGによる可視化の研究が多く行われている.本研究では,しぶきを伴う水面のシミュレーション結果を効果的に可視化する手法を提案する.各粒子に濃度を与え,等値面を抽出することで水面およびしぶきの表面を求める.水面およびしぶきの表面を点でサンプルすることによって,ポイントベースレンダリングを用いて水面からしぶきに変化していく過程の形状を効率的に表現する.
  • - IrSimple方式によるIrDAプロトコルの最適化 -
    北角 権太郎, 松本 充司, 鈴木 敏司
    原稿種別: 一般
    セッションID: 05-05-11
    発行日: 2005/11/18
    公開日: 2006/11/07
    会議録・要旨集 認証あり
    IrDA方式による赤外線データ通信方式は,豊富なアプリケーションプロトコルの出現(IrTranP, IrWW, IrOBEX, IrBurst, IrFMなど)により, PDA,パソコン, 携帯電話,ポータブルプリンタなど携帯情報端末や情報周辺機器に多く採用され身近な近距離無線通信方式として市民権を得ている. 一方,赤外線通信トランスポートレイヤ以下(IrLAP, IrLMP, TinyTP)の基本プロトコルの改良改善については,基本プロトコルが1994年に制定されて以降小規模な改定が施されたほか根本的な改良はなされていない.筆者らは,IrDA技術委員会において, IrDA物理層(IrPHY)の通信特性に基づいて, IrDA基本プロトコルを最適化することにより,大型コンテンツデータ転送において,同一IrDA物理層を用いても実質のスループットを大幅に向上することが可能である通信方式について検討を重ね2005年8月にIrDAの新プロトコル方式としてIrSimple[11]が標準規格採用された.本稿では, IrSimpleのIrDAプロトコルの最適化の手法について解説する.
16:15-16:55 座長:森本 一成(京都工芸繊維大学)
  • - HDTV 番組制作システムの開発とIP ネットワークによるスケーラブルな低遅延伝送技術 -
    久下 哲郎
    原稿種別: 招待
    セッションID: 05-05-12
    発行日: 2005/11/18
    公開日: 2006/11/07
    会議録・要旨集 認証あり
    Wavelet 変換による符号化方式JPEG2000 は、従来のJPEG などDCT 符号化に比べ、約2 倍の符号化効率を有すると同時に、スケーラビリティ(異なる解像度・画質の映像が取り出せる映像の階層性)が大きな特徴である。一方、放送メディアは、HDTV によるBS-デジタル放送、地上デジタル放送を中心として、ネットワークへの番組配信や、携帯端末向けサービスの簡易動画など、多様な分野への展開が加速しつつある。JPEG2000 の映像階層性を活用することで、単一のHDTV 素材による「シングルソース・マルチユース」が実現でき、多様なメディア状況における番組コンテンツ制作(映像素材の収録・検索・編集など)の効率化が実現できる。このためコンパクトなPC ベースのJPEG2000-HDTV コーデック、Motion-JPEG2000 規格のPC 用ソフトプレーヤ、HDTV マルチキャスト伝送プロトコルなどの要素技術が開発され、これらを統合してJPEG2000 HDTV 番組制作システムのプロトタイプが試作された。さらに、JPEG2000 はfield 単位の符号化により、HDTV の現場取材映像をIP ネットワーク経由で低遅延に伝送する緊急報道用システムも試作された。このシステムでは24bit/16channel のデジタル音声の伝送も可能である。こうして、JPEG2000 のHDTV 応用への有効性が確認された。
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