画像電子学会研究会講演予稿
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画像電子学会第232回研究会講演予稿
選択された号の論文の16件中1~16を表示しています
開催日:2007年3月16日 会場:東京工芸大学
10:05-11:35 座長:新谷 幹夫(東邦大学)
  • 戸室 陽子, 向井 信彦, 小杉 信
    原稿種別: 一般
    セッションID: 06-07-01
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/12/18
    会議録・要旨集 認証あり
    コンピュータグラフィックス(CG)利用分野の一つとして,仮想空間上に現実空間の街と同等な景観を再現する景観シミュレーションがある.また,仮想の街並みを自由に歩いている感覚を与える景観ウォークスルーは,町案内等に有効である.しかしながら,CGを利用して景観ウォークスルーを実現するためには多大な時間と労力を要するため,容易に現実感のある景観ウォークスルーを作成する手法が求められている.その一つとして実写真を用いたモーフィングによる手法がある.実写真を使用することで現実感は得られるが,モーフィングに必要な特徴点を求めるためには多大な時間と労力を要する.そこで本稿では,カメラと道路との関係式を用いて,景観ウォークスルーに用いる2枚の画像の特徴点を自動的に予測する手法について検討する.
  • 内田 祐輔, 小杉 信, 向井 信彦
    原稿種別: 一般
    セッションID: 06-07-02
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/12/18
    会議録・要旨集 認証あり
    詳細な地表面や建物の高度データを得るため,航空機レーザスキャナ測量が用いられている.しかし,この測量方法は樹木が密集した場所では正しい地表高を取得できない.そのため,レーザスキャナデータから樹木や建物の高さを除去し,地表面の高度を推定するフィルタリングの手法が求められている.そこで本稿では,二次元地図とレーザスキャナデータの解析により,樹木に覆われた河川領域の高度を推定し,河川の三次元景観を再現する手法を提案する.具体的には,まず二次元地図から河川領域を抽出する.次に河川領域に対応するレーザスキャナデータの中から川床に到達していると思われるデータを峻別し,このデータを基に周辺を補間する.本手法により,樹木に覆われているために得られなかった河川の形状を再現することが可能となった.
  • 田口 博之, 森谷 友昭, 勝村 大, 高橋 時市郎
    原稿種別: 一般
    セッションID: 06-07-03
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/12/18
    会議録・要旨集 認証あり
    3次元コンピュータグラフィックス(3DCG)で復元された町の中で行き交う人々を表示する手段として,ビルボードアニメーション技術と3DCGモデルを用いている.しかし,歩行者は視点の移動による見た目の変化が大きい.本研究では,ビルボードにより視点の移動に対応した歩行者の擬似3Dモデルを表現する手法を検討した.歩行者を周囲のあらゆる角度から撮影して得たテクスチャ画像を用いて,見る角度に応じて切り替えることで表現した.テクスチャ画像枚数と物体の回転速度,カメラと物体の距離によって,ビルボードによる擬似3Dモデルと3DCGモデルとの比較評価を行ったので,報告する.
  • 渡辺 祐一郎, 向井 信彦, 小杉 信
    原稿種別: 一般
    セッションID: 06-07-04
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/12/18
    会議録・要旨集 認証あり
    近年、バーチャルリアリティ技術が様々な分野で利用され、医療分野では繰り返し練習できる手術シミュレータが注目されている。一方、医療の質的向上を目的として、医師同士の地理的制約を越えた協力の必要性が増し、手術シミュレータをネットワーク結合して、遠隔地間で共同作業ができるシステムの開発が望まれている。そこで本稿では、2台のPCをネットワーク結合した手術シミュレータを開発し、PC間での操作権の切り換え手法を提案する。また、ネットワーク結合に関し、TCP/IPとUDPという2つの異なる通信プロトコルを対象としてその処理時間を測定し、システムのリアルタイム性について検討した。本手法により、2台のPC間で操作権を切り換えることができ、どちらのユーザでもほぼリアルタイムな操作が可能となった。
  • 若林 祐次, 奥平 雅士
    原稿種別: 一般
    セッションID: 06-07-05
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/12/18
    会議録・要旨集 認証あり
    データグローブを操作デバイスとしていわゆる"デコピン"の動きを検出し、指を弾く動作により球体を次々と生成してそれらの運動が相互に干渉しあうインタラクティブCG を制作した。体感的な操作から連想される結果に対し、CG ならではの、現実ではありえない動きを加えることで見た目にも面白みのある表現を実現した。
  • 木村 秀敬, 宮田 一乘
    原稿種別: 一般
    セッションID: 06-07-06
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/12/18
    会議録・要旨集 認証あり
    本報告では,レイトレーシングの高速化に用いられるバウンディングボリューム階層(BVH)を4分木として構築する手法について述べる.BVHは,レイとレンダリング対象の物体の交点を効率的に発見するため使われる空間データ構造の1つである.一般的に,その木構造には2分木が用いられてきた.しかし,SIMDによる並列演算が可能なCPUの普及から,4分木の検討も必要であると考えられる.本報告では,従来まで一般に使用されてきた2分木の構築手法を応用し,4分木を構築する手法について述べる.提案した手法を用いて構築されたBVHの使用メモリと階層の深さは,2分木のときよりも削減された.
12:30-13:30 座長:吉川 浩(日本大学)
13:40-14:25 座長:向井 信彦(武蔵工業大学)
  • 村山 登
    原稿種別: 一般
    セッションID: 06-07-08
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/12/18
    会議録・要旨集 認証あり
    映像は音楽 (BGM=Back Ground Music) を伴うことが普通であるが、音楽は必ずしも映像 (BGI=Back Ground Image) を要求しない。歴史的にも、音楽と映像(BGI)を同時生成することは技術的問題が多くあまり盛んではなかった。しかし、電子音楽の進歩と映像生成技術の進歩に伴って、音楽と映像(BGI=Back Ground Image)の同時生成は盛んになってきた。 しかし、音楽は録音、映像は録画して実現したのでは、解像度などの量子化密度が変われば全部作り直しになってしまう。この問題を克服するには、音楽も映像もスケーラブルにして、時代の変化に対応できるようにする必要がある。幸いにも、MIDIは電子音楽の楽譜なので変更は容易である。また、映像もCGのモデルとカメラワークと光源のベクトルデータから直接リアルタイム・レンダリングすればスケーラブルにできる。しかし、音楽と映像を両方ともベクトルデータからリアルタイム・レンダリングするにはかなりのCPUパワーが必要である。もし、PC のみで音楽と映像のスケーラブルな同時生成をするのであれば、音楽の方は、ソフトMIDIを使用するとどうにかなるが、映像のベクトルデータはせいぜい数万ポリゴンぐらいまでしか処理できない。PC は、ゲーム機やカラーコピー機とは異なり、バス・アーキテクチャが貧弱でDMAがパワー不足なのである。このようなPCでBGI生成をするには、ポリゴン数が少ない簡単な3DCGで、Fade-In-Out機能や、スポットライト機能やカメラワーク機能を使用すれば処理が簡単になる。Fade-in-out機能やスポットライト機能は静止画にも有効である。将来CPUやDMAのパワーが100倍ぐらいになれば、音楽と映像のスケーラブル同時生成が高品質で可能となる。
  • 垣内 祥史, 武井 悟, 杜 暁冬, 宮田 一乘
    原稿種別: 一般
    セッションID: 06-07-09
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/12/18
    会議録・要旨集 認証あり
    本研究では,車両の実走行データを用いて車両を取り巻く環境の‘楽しみ’を提案,実装することを目指す.まず,車両の走行データに基づき3D仮想空間内に車両の走行を可視化する.つづいて,音楽と映像の調和関係に従って,可視化したシミュレーション映像と,その映像に動的に合わせる音楽とを調和させたプロモーション映像の自動生成をする.これにより,ドライバの操作感と車両の挙動との関連性を知る楽しさ,映像の視覚的な楽しさを実現できると考える.本研究で提案するシステムは,カーレースの会場で,車両の挙動をトラッキングし,車両の走行を印象的にした映像を実時間でプロジェクションするショーアップ支援の可能性を有すると考える.
  • 増田 隆, 高橋 時市郎
    原稿種別: 一般
    セッションID: 06-07-10
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/12/18
    会議録・要旨集 認証あり
    3DモデラーのMetasequoiaと3DCGソフトウェアのMayaを使用して、フォトリアルな表情アニメーションを制作した。代表的な表情の間の変化をモーフィングで表現したアニメーションでは、顔の各部分が同じタイミングで動くため、生き生きとした人間の表情を表現することができない。そこで、Facial Action Coding System に注目した。このシステムは顔の表情動作の最小単位(アクションユニット)を組み合わせることで表情の細部を表現することができる。このシステムの考えを基に表情アニメーションを制作したので、報告する。
14:25-15:30 座長:永江 孝規(東京工芸大学)
  • 本木 裕介, 藤井 知彦, 山口 健, 吉川 浩
    原稿種別: 一般
    セッションID: 06-07-11
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/12/18
    会議録・要旨集 認証あり
    一般的なフレネルホログラムは観察範囲が限られており,ホログラフィの持つ回り込み特性を充分に活かすことはできない.その解決法として,被写体を円盤状に記録するディスクホログラムと呼ばれるものがある.このホログラムは被写体を360度観察することができるホログラムとして知られている.しかし,出力装置の空間分解能の不足から,十分な像の大きさと視域を確保するには非常に大きなマスターホログラムを作製しなければならなかった.そこで,ホログラム用プリンタであるフリンジプリンタを用いることで,高い空間分解能を有するディスクホログラムの製作を行った.また,本研究では赤と緑レーザを用いて転写を行うことで,マルチカラー化も行った.これにより,計算機合成ディスクホログラムにおいて良好な再生像が得られたので報告する.
  • 松崎 広樹, 榎田 零士, 佐藤 甲癸
    原稿種別: 一般
    セッションID: 06-07-12
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/12/18
    会議録・要旨集 認証あり
    本研究では、実際に撮影した画像(被写体から30cm から1.5mまでの距離)に視差を付け、パララクスバリアに使用する画像を作成し、その画像を使用して動画を作成する。そして、その動画をディスプレイに表示したときに、個人によっての見え方の違いや立体感、動いたことによる立体感の変化などについての主観評価を行い、動画の表示方法の違いを比較し、より良い3D動画の最適な表現方法について検討する。
  • 猪野 兼司, 飯田 智大, 石渡 智幸, 西川 智子, 佐藤 甲癸
    原稿種別: 一般
    セッションID: 06-07-13
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/12/18
    会議録・要旨集 認証あり
    ホログラムは物体光と参照光により、もとの物体の立体像を空間に結像する方式である。そのために他の方式による三次元画像に比べてホログラムの立体像は大変リアルであり、虚像の3 次元空間に様々なイメージを表現することができる。本論文の主題はホログラフィによる映像表現に必要な技術的な方法として再生像の色の変化による映像表現における効果について検討すると共にホログラムの合成による疑似カラーのホログラムついてその映像表現手法としての有効性を明らかにする。
15:40-16:10 座長:竹内 幸一(電気通信大学)
  • - 3DCGアニメーション -
    佐藤 圭, 名手 久貴
    原稿種別: 一般
    セッションID: 06-07-14
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/12/18
    会議録・要旨集 認証あり
    3DCGアニメーション映像です。男が雨の中歩いていると水溜りの中から何かが現れ、男を別の世界に引きずり込みます。
  • - ある事物の侵入 -
    小山 宏志
    原稿種別: 一般
    セッションID: 06-07-15
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/12/18
    会議録・要旨集 認証あり
    ある男が部屋にいる。その部屋の中は薄暗い。部屋の中には椅子があり、心臓があり、切り離された身体がある。牧場には牛がいる。そして牧場の主たちがいる。鍬を振りかざし、牛は顔を変形させながら走る。巨大な大仏がある。そして歩行者信号機がある。その大仏の前でブランコを漕ぐ少女がいる。それらの一見隔離された事物が男の部屋に侵入してきて部屋を犯す。その過程を反ドラマティックな構成を心掛けカットを重ねた。この作品はタイトルにある通り何かが「侵入」する物語である。侵入する事態や顛末を唯物論的に眼に見える形で画面に定着させることが主題に対して私が果たしうる唯一の誠実さではないかとゆう選択の元に綴った映像詩である。
  • - 交差する時間軸の表現 -
    八巻 篤, 岩井 友樹, 檜山 茂雄
    原稿種別: 一般
    セッションID: 06-07-16
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/12/18
    会議録・要旨集 認証あり
    「1組の男女」と「1つの部屋」を基本コンセプトとし、その中で起こりうる複数の時間軸が交差するショートムービー。メビウスの輪のような構造の中で、残留思念の発想からの恋人2人が見つめる現在の“事件”。異なった時間軸を一つの画面で観せる事において、同ポジション撮影からのマスク合成、透明度の差を用いて行った作品。
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