画像電子学会研究会講演予稿
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画像電子学会第257回研究会講演予稿
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開催日:2011年8月2日 会場:公立はこだて未来大学
画像電子学会第257回研究会講演予稿
  • ‐非可展面の近似方法と曲線折りを用いた立体折り紙の設計‐
    堀田 浩祥, 齊藤 剛
    原稿種別: 一般
    セッションID: 11-01-01
    発行日: 2011年
    公開日: 2016/12/20
    会議録・要旨集 認証あり
    本研究の目的は,立体形状をペーパークラフトや折り紙として実際に作成する手法と,それを支援するシステムを開発することにある.近年,多面体曲面の研究が進み,非可展面を多面体近似できるようになった.また,そのような近似多面体を展開図として生成する手法も開発された.本稿では,以下の2点を述べる.初めに,非可展面として自由曲面を取り上げ,その多面体化に曲面固有の特徴線-曲率極値線とガウス曲率ゼロ曲線-が有用であること,そして,接平面に基づく多面体化が有用であることを示す.これまで一般的とされてきた折り紙では,折り線は全て直線であり,制作される形状に曲面は存在しなかった.近年,折り線に曲線を取り入れることで,可展面と呼ばれる柱面,錐面,接線曲面の一部分を作りだすことができることがわかり,なめらかな曲面を含む立体折り紙の研究が多くなされている.これらについて,任意の可展面を横切る平面で可展面の一部を鏡映変換すると,新たに曲線の折り目を持つ1枚の紙から制作できる立体が得られる例を示す.
  • 横関 秀樹, 戸田 真志, 赤羽 正章
    原稿種別: 一般
    セッションID: 11-01-02
    発行日: 2011/08/02
    公開日: 2016/12/20
    会議録・要旨集 認証あり
    カテーテル手技に特化した,学習支援システムの提案と開発をする.具体的には,X線透視映像,手技者の手元映像,手技室内の3つの映像を教材として利用できるように編集するための支援システムの開発を行う.編集内容は,映像に対してカテゴリや,手技内容に関する説明情報をクエリとして手技映像に与え,映像を整理する作業である.映像編集は指導医自らが容易に編集できるよう,本システムがサポートする.本システムのメリットは,現在普及が進められている手技シミュレーションに比べ,安価で導入が容易である点が挙げられる.また,本稿ではマーカーと2台のカメラを用いて手技者の手の動きを撮影し,得られた画像から指先位置情報を3次元データとして取得し,学習に役立つ情報として利用できないか検討を進める.
  • 伊藤 史人
    原稿種別: 一般
    セッションID: 11-01-03
    発行日: 2011/08/02
    公開日: 2016/12/20
    会議録・要旨集 認証あり
    下肢の骨軸については大腿骨および脛骨ともに2次元による抽出が一般的である.なぜなら骨軸の抽出にはX線写真が使われてきたためである.そのため,人工膝関節置換術(TKA)や人工股関節置換術(THA)の術前計画では,2次元での術前計画が一般化している.しかしながら,骨軸は本来3次元で定義できるものであり,TKA・THAの術前計画においても,インプラントの3次元テンプレートを利用することで有効に活用できると考えられる.本論文では,CTから3次元骨軸を抽出した結果と,これまでの2次元骨軸との比較評価を示す.さらに,術前計画における3次元骨軸利用について考察する.
  • 蚊爪 伸朗, 中川 真志, 向井 信彦
    原稿種別: 一般
    セッションID: 11-01-04
    発行日: 2011/08/02
    公開日: 2016/12/20
    会議録・要旨集 認証あり
    近年,粒子法を用いた流体の表現に関する研究が行われており,その一例として泡の研究がある.水中を浮遊しながら上昇する泡の研究例はあるが,水面上に出た泡の消滅はランダムに行われており,物理的な根拠に基づいたシミュレーションは行われていない.そこで,我々は泡を構成する空気粒子と水粒子を考え,水面上において泡の内部を構成する空気粒子に接する水粒子を泡の膜粒子とし,この膜粒子に働く表面張力と重力を考えることで,泡が水面に出た後に消滅する物理的な根拠に基づいたモデルを考え,粒子法を用いて泡の消滅シミュレーションを行った.
  • 田邉 翼, 小林 由佳, 数藤 恭子, 金子 博, 佐野 睦夫
    原稿種別: 一般
    セッションID: 11-01-05
    発行日: 2011/08/02
    公開日: 2016/12/20
    会議録・要旨集 認証あり
    実空間上の軌跡を対象とする認識問題は、2次元においては、オンライン文字認識に見られるように多くのアプローチと実用例が示されているが、3次元では解法・応用例ともに少ない。これは画像認識と異なる3次元処理の技術的困難さを示している。これに対して我々は先に、一般化された線形回帰モデルであるProcrustes解析を応用した手話動作の認識を検討した。Procrustes解析とは2つの時系列データをさまざまな線形変換のもとで比較する問題であるが、統計学的応用は多いもののパタン認識への適用は少なかった。本稿では前報告以後の研究の進展について述べる。パタン認識へProcrustes解析を応用する場合、識別関数の対称化、標準パタンの作成など問題があった。本稿ではこれらの問題についていくつかの方法を提案し、本手本の理論的整合性を図るとともに改めて識別実験を行い、その有効性を検証する。
  • 川嶋 稔夫
    原稿種別: 招待
    セッションID: 11-01-06
    発行日: 2011/08/02
    公開日: 2016/12/20
    会議録・要旨集 認証あり
    資料をディジタル記録に変換して保存活用する取り組みであるディジタルアーカイブは,資料活用が容易でかつ原資料にダメージを与えないという利点を持っている.筆者らの住む函館は,江戸末期に開港した都市の一つであり,文書に加えて印刷図像や写真で記録された資料が豊富である.われわれは2007年よりこれらの地域資料のディジタル化に取り組み,インターネットを介して公開するプロジェクトを進めてきた.この講演では,われわれの取り組みを紹介するとともに,われわれのプロジェクトの特徴である,文化財の高精細画像の撮影と公開の現状と,記憶を将来に残す試みとしての共同観賞について紹介したい.
  • 五十嵐 央, 田中 雄一, 長谷川 まどか, 加藤 茂夫
    原稿種別: 一般
    セッションID: 11-01-07
    発行日: 2011/08/02
    公開日: 2016/12/20
    会議録・要旨集 認証あり
    本稿ではベクトル量子化(VQ)を用いた静止画像に対するデータハイディング手法を提案する. VQを利用したデータハイディングでは,何らかの基準で出力ベクトルのグループを作成し,埋め込み対象のビット列に応じて出力ベクトルのインデックスを変更する方式が一般的に用いられる.しかし従来法では,必ずしも距離の近いベクトルをグループ化しておらず,出力画像の画質低下の原因となっていた.そこで本稿では,出力ベクトルの中でユークリッドノルムが最小のベクトル同士を順次2個ずつリンク化して木構造を構成し,埋め込みビットの情報に応じて,もとの出力ベクトルまたはそれとリンクする出力ベクトルのうちユークリッドノルムが最小の出力ベクトルのいずれかを選択することで情報を埋め込む手法を提案する.シミュレーションの結果,同一埋め込みビット量において,従来法に比べSN比およびSSIM値が向上することを確認したので報告する.
  • 上野 幾朗, 小野 文孝
    原稿種別: 一般
    セッションID: 11-01-08
    発行日: 2011年
    公開日: 2016/12/20
    会議録・要旨集 認証あり
    算術符号化では再正規化の時点で常にフラッシュを行うことができれば,領域の下位アドレスや再正規化後の領域幅を保持する必要がなくなり,算術符号の高速化,簡易化に有効であるがフラッシュ(符号確定)のたびに最大2ビットの冗長ビットが発生してしまう.そこでそれが全く生じないよう,後続のシンボルを組み合わせた情報源拡大に相当する有効領域の再分割を行う2値算術符号化を提案する.ただし,領域分割の制約に伴い出現確率と対応領域とのミスマッチが生じるため符号化効率の低下が生じ得る.本稿では,極めて短い符号レジスタ長での場合を例にとって提案方式の基本的な性能評価について報告する.
  • 児玉 明
    原稿種別: 一般
    セッションID: 11-01-09
    発行日: 2011/08/02
    公開日: 2016/12/20
    会議録・要旨集 認証あり
    ネットワークの高速化により,ネットワークを利用した映像コンテンツサービスが普及し始めている.一方,サービス利用に際し,利用者は利用コンテンツ数の増大により,取得情報における記憶容量不足の課題に直面している.そこで,映像情報に即した情報管理方式が要求されている.我々はこれまで,スケーラブルデータによる情報管理方式,キャッシュ配信方式について提案してきた.本研究では,コンテンツ利用サービスモデルを定義し,複数品質提供において階層品質遷移を利用した情報管理方式を提案した.各品質利用において,本方式の有効性について考察した.
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