画像電子学会研究会講演予稿
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画像電子学会第280回研究会講演予稿
選択された号の論文の25件中1~25を表示しています
  • 児玉 明
    セッションID: 16-03-01
    発行日: 2017年
    公開日: 2020/06/01
    会議録・要旨集 認証あり
    複数品質映像配信システムにおける優先度推定法を利用した映像管理法が検討されている.特に実用 性の課題に対して,アクセス数変動時の効率低下に対する改善手法を提案してきた.本稿では,アクセス数変動時 における優先度推定誤差によるキャッシュ順位降下を考慮し,推定近似関数による効率低下抑制方法を提案する. 特に,近似関数による適応的推定法について,評価実験によりその有効性を示す.また,推定誤差による効率低下 のメカニズムについて明らかにする.
  • 増田 義晴, 長橋 宏
    セッションID: 16-03-02
    発行日: 2017年
    公開日: 2020/06/01
    会議録・要旨集 認証あり
    近年,モバイル端末が普及し,画像の撮影や閲覧に広く使われている.一方で,立体画像に関する数多く の研究が報告されているが,多くが特殊な操作や装置を必要である.そこで,本研究では単眼カメラおよび単眼ディ スプレイであるモバイル端末の,現在の利用法に近い立体画像の撮影,閲覧方法について検討する.まず,連続撮影 した2枚の画像からDepth推定を行う手法を提案する.2枚のうちの1枚の画像をフラッシュを焚いて撮影すること で,ノイズ除去や差分情報取得によりDepth推定の精度向上させる.また,立体表示に関する主観評価実験を通して, モバイル端末による立体画像の適切な表示法を提案する.そして,提案手法のDepth推定法および立体表示法に基づ く,モバイル端末での立体画像の撮影,閲覧システムを提案する.
  • 小野瀬 伸彦, 篠田 一馬, 長谷川 まどか
    セッションID: 16-03-03
    発行日: 2017年
    公開日: 2020/06/01
    会議録・要旨集 認証あり
    タッチパネル型携帯端末向けのグラフィカルパスワードの 1 つとして,重畳画像選択型認証方式が提案されている.重畳画像は,視距離に応じて視認可能な画像が変化するため,近距離ではユーザの鍵となるパス画像,遠距離では別の画像が見える.このため,覗き見によるパス画像の盗難が困難となる.これまで,認証に適した重畳画像の自動生成を目的とし,SURF特徴量を用いた客観指標の検討が行われてきたが,必ずしも主観的な見え方と一致しない場合があった.そこで本研究では,本指標を改良し,ユーザ側と覗き見攻撃者側双方の視距離におけるパス画像の視認性を考慮した客観評価値の検討を行った.実験により,本評価値によって認証に適した重畳画像を選定できる可能性を示せたので報告する.
  • 田中 賢一
    セッションID: 16-03-04
    発行日: 2017年
    公開日: 2020/06/01
    会議録・要旨集 認証あり
    これまで筆者が行ってきたディジタルホログラフィの研究の一部を概説する.ここでは,メタ戦略法により計算機ホログラムからの画質の改善,データハイディングへの応用のふたつに絞って論じる.
  • 新井 大地, 長橋 宏
    セッションID: 16-03-05
    発行日: 2017年
    公開日: 2020/06/01
    会議録・要旨集 認証あり
    本研究では,Visual SLAM による二次元復元結果を地図に位置合わせすることにより,屋内でも地図上での位置推定が可能なナビゲーションシステムを提案する.はじめに,カメラと点群を結ぶ視線情報を用いて,点群から建物の壁を抽出する.Manhattan-World 仮説に基づき,建物における直交する二方向を求め,二次元点群を直交する線分に変換する.それらの線分を辺とするグラフに対して最適経路問題を解くことにより建物のフロアプランを作成 する.同様の処理により地図画像に対してもフロアプランを作成し,形状の異なる場合でも利 用可能な幾何学的ハッシングを用いて,二つのフロアプランの位置合わせを行う.位置合わせの結果から,ユーザーが入力した目的地への進路情報を AR として壁に表示することにより,地図を介すことなく目的にたどり着けるナビゲーションシステムを構築する.
  • 水野 良紀, 小林 剛士, 鵤 心治, 大貝 彰, 辛島 一樹, 多田村 克己
    セッションID: 16-03-06
    発行日: 2017年
    公開日: 2020/06/01
    会議録・要旨集 認証あり
    仮想空間を利用した避難訓練用ウォークスルーシミュレータでは、移動の自由度が大き過ぎるため、経路が複雑になると初心者は意図した通りに移動できない事が多い。この問題は、2地点間の移動経路の選択の余地をなくして、前進や停止などの指示のみで仮想空間中を移動可能にすることで解決できる。また、今後の高齢化の進展を考えると車椅子を押しながらの避難訓練を想定する必要がある。この場合は、移動物体の大きさと姿勢(向き)を考慮する必要がある。本論文では、瓦礫などの障害物が散乱した道路上でも、移動対象の大きさと向きを考慮した経路を自動生成可能な手法を提案する。
  • 藤橋 一輝, 鷲谷 清忠, 長橋 宏
    セッションID: 16-03-07
    発行日: 2017年
    公開日: 2020/06/01
    会議録・要旨集 認証あり
    肺癌に対する従来手法を上回る治療成績を誇る治療薬として,分子標的治療薬の開発,導入が進んでいる.一方で,分子標的治療薬の適切な使用のためには,病理組織学的な確定診断が求められる.しかし,末梢発生の肺癌に対する代表的な診断方法の細胞診においては,末梢発生の肺癌に多い非角化扁平上皮癌と低分化型腺癌の鑑別は困難とされている.そこで本研究では,細胞診標本画像を用いて,これらの二種類の肺癌の識別を可能とすることを目的とする.対象画像は,焦点面を移動し連続撮影された顕微鏡画像である.本研究では,細胞診標本画像から細胞核を検出し,細胞核領域の特徴量算出やディープラーニング等を用いて,目的の癌の種類の識別を行う手法を提案し,実験を行った.
  • 石川 陽太, 鷲谷 清忠, 青木 工太, 長橋 宏
    セッションID: 16-03-08
    発行日: 2017年
    公開日: 2020/06/01
    会議録・要旨集 認証あり
    日本における脳腫瘍の発症頻度は約 1 万に 1~1.4 人である.一般的に細胞診断は専門の知識を持った細胞検査士が行う.しかし,脳腫瘍の診断には高度な専門性が必要なため,携わる人の数が限られている.本研究では,細胞診断を画像解析によって支援することで,専門家不足の解消を図るとともに客観的な診断を可能にすることを目的とする.本研究で対象とするのは,脳のグリア細胞の一つである星細胞が腫瘍化した星細胞腫(特にLow grade)である.本研究では,BING を利用した細胞検出手法を提案し,畳み込みニューラルネットワークによって脳腫瘍の識別を行う.実験の結果として脳腫瘍の識別精度は 99.6%となり,細胞検出の F 値は 0.922 となった.
  • 齋藤 健太, 菊地 功成, 八木 高伸, 大谷 淳
    セッションID: 16-03-09
    発行日: 2017年
    公開日: 2020/06/01
    会議録・要旨集 認証あり
    脳血管疾患を引き起こす一因である脳動脈瘤は未だ予防医療が確立されていない.本論文では,脳動脈瘤の予防医療確立の第一歩として,予防医療に適していると考えらえる MRA(Magnetic Resonance Angiography) 画像を用いて,脳動脈瘤の有無の識別に有効な脳血管形状特徴を検討する.MRA 画像より生成した脳血管の中心線と脳血管 MRA 断面画像より脳血管形状を定量化し,脳動脈瘤部分以外の特徴量を求める.瘤の有無に対応するMRA 画像から求めた特徴量に対して,機械学習である SVM(Support Vector Machine)を施すことによって脳動脈瘤の有無を識別する分離超平面関数を算出する.その関数の特徴量の重みより,脳動脈瘤の有無の識別に有効な特徴量を求める.脳動脈瘤の有無を脳血管形状から求める方法の有効性の見通しを示す実験結果を得た.
  • 杉田 純一, 高橋 時市郎
    セッションID: 16-03-10
    発行日: 2017年
    公開日: 2020/06/01
    会議録・要旨集 認証あり
    絵具の混色は,幼少期より多くの人々が親しんできた混色方法である.美術教育では Itten の RYB カラーモデルが用いられる.RYB カラーモデルは,赤,黄,青を三原色とする減法混色モデルである.一方,コン ピュータで色を扱う場合は,RGB カラーモデルが用いられる.RGB カラーモデルは,赤,緑,青を三原色とする 加法混色モデルである.RGB カラーモデルは加法混色モデルであるため,使い慣れていない人にとっては,混色結 果を予測することが難しい.本稿では,RGB カラーモデルから RYB カラーモデルへの変換式,および,逆変換式 を提案する.これにより,RYB カラーモデルをコンピュータで利用することが可能となる.
  • 田中 大地, 岩村 惠市, 稲村 勝樹, 金田 北洋, 越前 功
    セッションID: 16-03-11
    発行日: 2017年
    公開日: 2020/06/01
    会議録・要旨集 認証あり
    昨今のインターネットが発達した社会では、一般の消費者がネット上にアップロードされたコンテ ンツを編集して新たなコンテンツを作成することが容易になっている。それに対して、電子署名を用いてコンテン ツの編集を制御できる著作権保護方式が提案されている。この方式は著作者が自らのコンテンツの各部分に対して、 変更・削除・追加・流用を制御する署名を設定でき、コンテンツそのものの合成も署名を用いて制御できる。本発 表ではこの署名方式の活用例として、コンテンツ編集ツールである``MikuMikuDance”で作成されるコンテンツに対 して先述した署名方式を実装し、編集を制御できるコンテンツ保護方式の実用性を示す。
  • 五藤 智彦, 斎藤 隆文
    セッションID: 16-03-12
    発行日: 2017年
    公開日: 2020/06/01
    会議録・要旨集 認証あり
    数学を学習する際,学生などは問題を解くための学習をしてしまう傾向にあり,各演算の本質にまで理解が及んでいないことが多い.そこで本研究は,線形代数の各種演算の本質に関して直観的に理解が促進されるような可視化を行い,それらを教材として扱えるようなシステムを開発することを目的とする.可視化方針としては, 2×2,3×3 の正方行列をユークリッド空間における座標変換を表す変換行列として考え,その変換の際の座標平面上,空間上の格子を可視化する.この考え方を基に,各種演算に対して提示方法を策定し,Web アプリケーションとしてシステムの開発を行った.このシステムを用いてアンケートベースの評価実験を行ったところ,補助教材として有効であると期待できる結果となった.
  • -日本とフランスの学生の意識調査から-
    西口 美津子, 先崎 一寿, 大野 邦夫
    セッションID: 16-03-13
    発行日: 2017年
    公開日: 2020/06/01
    会議録・要旨集 認証あり
    This paper discuss the future possibilities and issues of the e-Sports’ diffusion, referring the result of survey which was conducted in Japan and France. The e-Sports is a competition that utilizes electronic media and has the both characteristics as a game and sports. It is popular in North America, Europe and Korea. It is said that a professional team was organized, though people’s attention is very low in Japan comparing with other countries such as France. Based upon the result of survey, it seems that the attitude to the game and sports may be different between Japan and France. However, Olympic and Paralympic may be contributing to the diffusion of e-Sports in future if it’s adopted as an official game. Keyword
  • 木下 浩二, 一色 正晴
    セッションID: 16-03-14
    発行日: 2017年
    公開日: 2020/06/01
    会議録・要旨集 認証あり
    一般に,自然物画像は様々な方向のエッジを多く含み,人工物画像は特定の方向のエッジを多く含む.この特徴に着目して,エッジ方向のヒストグラムを算出し,そのスペクトルを特徴とした画像識別法が提案されている.しかし,円形の人工物では,大局的にはあらゆる方向のエッジを含むために,自然物画像と誤識別する傾向にあった.本論文では,円形の人工物にも対応できる新たな特徴量を提案する.円形の人工物は,局所的に見ると注目画素と近傍画素でのエッジ方向に関連性が見られることから,エッジ方向の共起ヒストグラムを算出し,そのスペクトルを特徴とする.また,非線形 SVM を用いた識別器を採用する.各クラス 600 枚ずつ,計 1,200 枚の画像を収集して実験を行った.各クラス 500 枚の画像で識別器を学習して,残り 100 枚ずつの画像で識別性能を評価する実験を行った結果,共起性に基づく方法は良好な識別性能を示した.
  • Fitria YUNINGSIH, Hiroki TAKAHASHI
    セッションID: 16-03-15
    発行日: 2017年
    公開日: 2020/06/01
    会議録・要旨集 認証あり
    The implementation of surveillance systems are mostly not yet equipped with automatic feature for object identification. Since the object of surveillance system is mostly to monitor human activity and it captures human appearance from various angles, this paper proposed serial methods to identify personal appearance in the surveillance video without employing face recognition. The process starts from the object region extraction, image segmentation, and features extraction. The only information to optimize is based on the object appearance that is processed to obtain any possible features, for example clothing, hair and skin color. These features are then used for personal identification.
  • 陳 思宇, 平山 亮
    セッションID: 16-03-16
    発行日: 2017年
    公開日: 2020/06/01
    会議録・要旨集 認証あり
    視覚障害者は自分自身で化粧するとき、弱視者の場合は鏡を近づけなければ見えない、一部の視覚障害者は色の判別するのが難しいため、視覚障害者の化粧を支援するシステムが必要とされる。本研究では、視覚障害者のための化粧支援システムを開発するため、視覚障害者の化粧支援システムにおける顔領域認識を開発し、顔領域の認識率を考察した。応用実験によって、顔領域認識の有効性を評価した。
  • 小林 透
    セッションID: 16-03-17
    発行日: 2017年
    公開日: 2020/06/01
    会議録・要旨集 認証あり
  • 前田 尚俊, 王 釗, 大谷 淳
    セッションID: 16-03-18
    発行日: 2017年
    公開日: 2020/06/01
    会議録・要旨集 認証あり
    近年,動作評価を行うシステムへの需要が高まっている.しかし,人物の動作を認識する研究は盛んに行われているが,動作を定量的に評価する研究はあまり進んでいない.そこで本論文では,評価する動作の採点に複数の項目を設け,項目の点数ごとに学習を行うことで自動的に評価を行う方法を提案する.提案手法では,Kinect により得られる人物の関節の3次元座標に対して離散コサイン変換を施して特徴量を計算し,サポートベクトル回帰によって学習を行う.実験を行った結果,10 点満点の動作に対して leave-one-out 法による誤差が,従来手法では 0.59 であるのに対して,提案手法では 0.26 となり精度の向上が図れた.
  • 永岡 拓人, 海野 浩, 鈴木 雅洋, 上平 員丈
    セッションID: 16-03-19
    発行日: 2017年
    公開日: 2020/06/01
    会議録・要旨集 認証あり
    3D ディスプレイの画面の手前に呈示された仮想対象の視知覚位置を獲得する技術を評価した.仮想対象と,ユーザーが自分の肉眼で直接見るユーザー自身の身体との相互作用では,仮想対象の視知覚位置でそれを実行することが要求される.従来技術では両眼視差から計算される位置で相互作用を実行するが,仮想対象の視知覚位置はしばしばそれとは異なる.提案技術では,仮想対象の視知覚位置をユーザーの身体運動から獲得することで,上述の要求を満たす.評価実験では,対象を打つヒッティング運動から実時間で獲得した視知覚位置の確度・精度を検討する実験をおこなった.その結果,獲得した視知覚位置と実際の視知覚位置との時間的な差はわずかであった.提案技術の実現可能性を実証した.
  • 本田 浩暉, 王 釗, 大谷 淳
    セッションID: 16-03-20
    発行日: 2017年
    公開日: 2020/06/01
    会議録・要旨集 認証あり
    本論文では,ギター演奏時の運指の自動教師を目指し,ギターの演奏動画からフレットボードの位置を推定するアルゴリズムの検討を行う.本論文では,Shi-Tomasi 法を用いてフレットボード上のコーナーを特徴点として検出し,検出された点を Lucas-Kanade(LK)法を用いて追跡を行う.しかし,ギター演奏時では演奏者の指とフレットボードが頻繁に重なるため,正確に特徴点の追跡が行えない.そこで,RANSAC アルゴリズムを用い,初期フレーム,連続する 2 フレームにおける特徴点から透視変換行列を求め,正確な特徴点の検出およびフレットボードの位置を推定する.特徴点の数として 20,30,40 点について実験を行い,30 点を用いた場合が最もよい追跡結果が得られた.その時の 1 フレームあたりの処理時間は 7.3 秒,フレットボードの推定位置の誤差は 4.9 ㎜であった.
  • 徐 燦振, 島 聡志, 大谷 淳
    セッションID: 16-03-21
    発行日: 2017年
    公開日: 2020/06/01
    会議録・要旨集 認証あり
    現代社会において, パソコンやスマートフォンそして, ダブレット端末といったデバイスの普及が, ドライアイといった眼精疲労を助長している. この問題を解決するために, 従来研究では瞬目から眼精疲労を計測することで眠気や疲れを捉えようとしていた. しかし, 瞬目だけでは眠気や疲れから生じる「目が細まる」現象について説明することはできない. このことから, 眼精疲労を捉える上で瞬目と目の開閉度合いの二点の関連性を検証するための新しい検出法が必要である. 本研究では, 瞼の応答性に着目し, その応答性から瞬目と目の開閉度合いの二点を追従するための制御モデルを提案する. このモデルから目の状態を追従することができる見通しを実験により得た.
  • 藤野 俊樹, 栗原 康平, 豊田 善隆, 鈴木 大祐
    セッションID: 16-03-22
    発行日: 2017年
    公開日: 2020/06/01
    会議録・要旨集 認証あり
    近年,夜間の防犯目的などで低照度環境でも撮影ができる監視カメラが必要とされている.低照度下での撮影動画に含まれるノイズを低減する手法として,動体領域を検出し物体ぶれを発生させずに複数フレームを加算するノイズ低減手法がある.ただし月明かり下での撮影のように,ノイズ量が多い環境下では,従来の手法はノイズを動体として誤認識してしまう課題がある. そこで我々は,緩和値を設けることでノイズ頑健性の高い動き検出処理を搭載したノイズ低減手法を提案する. 本提案手法は,入力画像と遅延画像から動き検出を行い,動き検出量に応じてノイズ低減量を変更する. 本提案手法を動画に対してシミュレーションを行った結果,ノイズ量を従来手法に対して約半分に低減できることを確認した.
  • 藤丸 省吾, 秋山 一輝, 山内 俊明, 谷中 一寿
    セッションID: 16-03-23
    発行日: 2017年
    公開日: 2020/06/01
    会議録・要旨集 認証あり
    複合現実ではビデオシースルー方式のヘッドマウントティスプレイが広く使われているが,それらは大型で高価であり,パーソナルコンピュータが別途必要なので屋外での使用に適さない.そこで本研究ではスマートフォンを用いて小型かつ安価で,屋外でも使用できるシステムを開発した.スマートフォンのカメラに 3D プリズムを取り付け,左目・右目用映像を同時に入力した.それらの画像をゲームエンジン Unity 内で平面上に表示し,その手前にコンピュータグラフィックスで制作された左目用・右目用キャラクタを配置し,両方を同期してアニメーションさせた.そのシーンを Unity 内のカメラで撮影し,スマートフォンの画面に表示した.VR ゴーグルにセットして観察したところ,両眼視差のある実写映像の手前に両眼視差のあるキャラクタが存在するかのような複合現実が観察された.
  • 峯村 侑志, 藤堂 英樹, 柿本 正憲
    セッションID: 16-03-24
    発行日: 2017年
    公開日: 2020/06/01
    会議録・要旨集 認証あり
    CG 映像作品で日常を描写する際に必要なさまざまな現象のひとつとしてシールの剥がれ跡がある。 本稿では、シールがきれいに剥がれなかった場合の不規則な剥がれ跡の形状を再現する手法を提案する。シールの紙繊維の集まりを、小さな厚みを持つ立方格子の拡がりとしてモデル化した。格子節点間の接続はばねモデルを基本としている。粘着剤の部分はフックの法則を修正したばねモデルを用いた。主なパラメータとしてばね定数と分断点を各ばねに対して設定し、ばねの方向やシール内の層の高さに応じてパラメータに変化を持たせた。本手法を実装し各種条件の下での再現実験を行い良好な結果を得た。
  • 鈴木 雅洋, 髙沢 渓吾, 中村 耕介, 高嶋 洋一, 鳥井 秀幸, 上平 員丈
    セッションID: 16-03-25
    発行日: 2017年
    公開日: 2020/06/01
    会議録・要旨集 認証あり
    2 色造形を用いて 3D プリンター造形物に不可視に情報を埋め込み,埋め込まれた情報を造形物から非破壊に読み出す技術を評価した.提案技術では,最初に 3D プリンター用デジタルデータに情報を埋め込む.次に,そのデータと 3D プリンターとを用いて造形物を造形するときに,造形物内部に情報を埋め込む.造形物内部の情報は,本体とは物理的な特性が異なる微小領域を用いて内部を構造化することによって表現される.非破壊検査の手法を応用して造形物内部の微小領域構造を検出して,検出した構造から埋め込まれた情報を復号する.評価実験では,近赤外線透過率が高い青色の樹脂を用いて造形物本体を造形した.造形物内部の微小領域は,近赤外線を散乱しやすい白色の樹脂を用いて造形した.造形物内部の微小領域構造の検出には,近赤外線透視像を用いた.実験の結果,近赤外線透視像の輝度分布から造形物内部の微小領域構造を目視によって確認することができた.提案技術の実現可能性を実証した.
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