画像電子学会研究会講演予稿
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画像電子学会第282回研究会講演予稿
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 小針 和也, 豊浦 正広, 寺田 貴雅, 茅 暁陽
    セッションID: 17-01-01
    発行日: 2017年
    公開日: 2020/06/01
    会議録・要旨集 認証あり
    単一の織物の撮影画像では,織物の質感を確認することが難しい.そこで,光源位置を変えた織物の撮影画像を連続的に再生することで,織物の質感を確認しやすくなるようにした.生成する連続画像を連続織物画像と呼ぶ.連続織物画像を生成しようとすると,撮影機材のキャストシャドウが織物上に写り込んでしまうことが問題となった.本研究では,連続織物画像に写り込むキャストシャドウを除去する方法を提案する.非線形成分による影響を受けにくい Robust PCA による次元圧縮を連続画像列に適用し,拡散反射成分のみの画像を合成することで,キャストシャドウの影響を軽減した.原画像と次元圧縮後の画像を比較し,提案手法の有効性を検証する.
  • 鈴木 琢斗, 張 英夏, 向井 信彦
    セッションID: 17-01-02
    発行日: 2017年
    公開日: 2020/06/01
    会議録・要旨集 認証あり
    本稿では,赤外線画像を併用した可視光画像における白飛び領域の明示手法を提案する.赤外線画像が持つ温度情報をクラスタリングに用いることで,類似する温度領域を同一物体とみなして物体の形状推定を行うことができる.推定した物体形状を基に赤外線画像のコントラストを調整後,物体のエッジを取得し,得られたエッジを可視光画像に付加することで白飛び領域を明示する.本手法と従来手法との比較を行った結果,本手法は複数枚の可視光画像を用いずに従来手法と同程度に白飛び領域の再現が行えることを確認した.
  • 野口 直哉, 金田 北洋, 岩村 惠市, 越前 功
    セッションID: 17-01-03
    発行日: 2017年
    公開日: 2020/06/01
    会議録・要旨集 認証あり
    We have proposed an artificial fiber pattern as a technique for embedding electrical information into fabric materials. In recent studies, we attempted to use a fiber pattern for embedding information into fabric materials without visual disturbance. In this paper, we examined different colors (cyan, magenta, and yellow) instead of the grayscale, and a specific pattern (a traditional Japanese katagami pattern for a kimono (i.e., Ise-katagami)) instead of a fiber pattern in order to adapting a variety of situations.
  • 五十嵐 哲也, 豊浦 正広, 茅 暁陽
    セッションID: 17-01-04
    発行日: 2017年
    公開日: 2020/06/01
    会議録・要旨集 認証あり
    19 世紀のジャカード織機の誕生は情報科学の黎明期に影響を与え、現在は画像処理技術がジャカード織物の高度化に貢献している.ジャカード織物設計は経糸と緯糸の交差を表す二値情報の編集であるため画像処理の手法を導入することで高度化が可能であり、両者の協業は相互の研究領域を深める可能性がある.本稿では織物の歴史を概観しながら近年の研究からその一例を示し,織物製造における画像処理の役割について述べる.
  • 水越 駿, 豊浦 正広, 茅 暁陽, 柏木 賢治
    セッションID: 17-01-05
    発行日: 2017年
    公開日: 2020/06/01
    会議録・要旨集 認証あり
    世界 2 億 5 千万もの人々が色覚に障がいをもっている.これにより職業選択や日常のコミュニケーションに支障をきたすが,色覚障がいは遺伝的疾患であり,現在治療方法も確立されていない.本研究では実世界映像をカメラで捉え,失われる色情報を補償するための映像を生成し光学透過型 HMD(OST-HMD)に提示することで色覚障がい者に対する支援を目指す.ユーザは生成された重畳表示映像を通して実世界をみることで色覚が補償され,情報が弁別しやすくなる.本稿では補償画像の生成に Daltonization 法を用いて,単眼カメラを装着した OSTHMD上で実装した結果を検証し,今後の課題について議論する.
  • 番沢 和茂, 篠田 一馬, 長谷川 まどか
    セッションID: 17-01-06
    発行日: 2017年
    公開日: 2020/06/01
    会議録・要旨集 認証あり
    マルチスペクトル画像(MSI)は,RGB 画像よりも多くの色情報を持つ.しかし,現在のカラー画像はRGB 形式での流通が一般的であり,そのままでは MSI を利用できない伝送系や表示機器が多い.そこで,本研究では,MSI を RGB 画像に変換後,電子透かしの手法を用いて色差信号にスペクトル情報を埋め込むことで,スペクトル情報の一元管理を可能とする方法を提案する.wavelet 変換後の色差信号の中間周波数成分に埋め込むことで,画像圧縮耐性を考慮している.また,抽出した情報を用いることで,MSI の可視成分だけでなく,不可視成分も高品質な復元が可能となる.
  • 初田 慎弥, 大野 真史, 泉 知論, 孟 林
    セッションID: 17-01-07
    発行日: 2017年
    公開日: 2020/06/01
    会議録・要旨集 認証あり
    外来生物であるアライグマが国内で繁殖し,農作物や建造物などに被害を及ぼしている.我々は野外カメラ・監視カメラの高度化により,生態や分布の分析,迅速かつ的確な対応に貢献することを目指す.本稿では,監視カメラ等組込みシステム向けの害獣の自動検出手法を検討する.一般的な画像認識手法に倣い,特徴量抽出には HOG (Histograms of Oriented Gradients) を用い,分類には SVM (Support Vector Machine)または NN (Neural Network) を用いる.併せて近年注目されている深層学習の一種である CNN (Convolutional Neural Network) を用いた特徴量抽出・分類も試行する.飼育施設で撮影したアライグマおよびタヌキの画像を学習・テストデータとし,HOG+SVM では 89.8%, HOG+NN では 88.5%, CNN では94.5% の正答率を得た.PC上での評価では,実行時間はそれぞれ111ms, 0.681ms, 11.9ms であった.
  • 大井 翔, 松本 斗貴, 佐野 睦夫
    セッションID: 17-01-08
    発行日: 2017年
    公開日: 2020/06/01
    会議録・要旨集 認証あり
    50 年前には寿命が半永久的であるといわれていたコンクリートを用いて作られた建築建造物であるが,現在では劣化が徐々に進行している現状である.コンクリート製の建築建造物を安全に末永く活用するためには維持管理が重要である.維持管理を行う上で求められることとして,コンクリートのひび割れであるクラックの正確な判断を効率よく行うことである.しかし,クラックの正確な判断を行う点検作業では,点検者の経験に基づいて行われるため技量差による正確性の違いや効率の悪さがある.そこで,本稿では作業者の技量に依存することなく,誰でも簡単に点検作業が行えることが出来、効率的にクラックを検出する方法を提案する.
  • 大野 邦夫, 木村 登志子
    セッションID: 17-01-09
    発行日: 2017年
    公開日: 2020/06/01
    会議録・要旨集 認証あり
    画像情報が個人の価値観や生活文化に影響を与える情報媒体として以前は広告ちらしや看板, 最近は TV 広告,Web 広告やデジタルサイネージなどが挙げられる. この問題を人間の情報メディアの歴史とコンピュータ メディアの歴史,言語習得における画像情報の役割,マズローの五段階欲求説を要因として分析し,西洋における聖書 の画像,東洋における二十四孝の図による価値観・文化の伝搬について比較検討を試みた結果を述べる.
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