W'waves
Print ISSN : 1881-0241
2 巻, 1 号
選択された号の論文の12件中1~12を表示しています
  • 武藤 輝一
    1996 年 2 巻 1 号 p. 9-13
    発行日: 1996/04/30
    公開日: 2009/10/16
    ジャーナル フリー
    現在, どの大学医学部や医科大学にも大学院医学研究科博士課程があり, 多数の大学院学生が在籍しているが, これまでは論文博士の数が圧倒的に多かったため, 大学院制度そのものについては詳しくご存知ないかたもある.また, これまで医学系大学院には修士課程の研究科はなく, 保健学科, 看護学科, 看護学部ができるにつれて修士課程という名称に接することも多くなった。ここでは, 日本の国内の大学院の一般的部分も紹介し, 医学系の大学院と比較し, また医学系大学院の問題点について述べてみたい.
  • 鍋谷 欣市
    1996 年 2 巻 1 号 p. 14-17
    発行日: 1996/04/30
    公開日: 2009/10/16
    ジャーナル フリー
    過日, 一友人から古い新聞のコピーが送られてきた。ちょうどいまから95年前, 1901年 (明治34年) 1月2~3日の報知新聞であった。報知新聞は現在の読売新聞であるという。時代の背景という点では, 先の昭和天皇がこの年の4月29日に誕生あそばされている。タイトルが “二十世紀の予言” というもので, 23項目について100年後の世界をずばりと予測したものであるが, その内容と今日の社会生活を対比してみると, 実にすばらしい先見の明があって適中している項目が多いことに感嘆せざるをえない.
    一方, 1945年, 第二次世界大戦終結のときより数えると今年は51年目に当たり, 1世紀の過半を経過したことになる。私自身が医科大学に入学したのが1948年であるから, 以来すでに半世紀の歳月を経たことになる。医学における進歩の目覚ましさは, あの当時に比し信じられないものがある。ここにその変動, 変様を考察してみたい.
  • 杉田 稔, 伊津野 孝
    1996 年 2 巻 1 号 p. 19-24
    発行日: 1996/04/30
    公開日: 2010/01/27
    ジャーナル フリー
    臨床医学研究の重要な目的は, どのような治療法がどのような患者に最適かという解答を, 信頼できるものとして得ることである。ある治療法による効果が, 多くのサブグループ (subgroup) で同じかどうかを知りたがっている医学研究者も少なからず存在する.臨床医学の現場で, 一つの治療法に対してある患者にはその効果が非常に顕著であるのに, 別の患者にはほとんど無効であることをしばしば経験する。前者はその治療法に対するレスポンダー (responder) と, 後者は非レスポンダー (non-responder) といわれている.そこで, ある治療法に対して, その効果が非常に有効なレスポンダー群とそうでない非レスポンダー群の治療効果の大きさを定量的に比較する指標が必要となる。もし治療前に, 患者がどちらの群に属するかが判明していれば, その患者の治療効果を, その指標により他の群と比較して定量的に示すことができる.筆者らは, 二つのサブグループの治療効果を定量的に比較する, 便利で理解しやすい指標を開発した。この方法は, Coxの比例ハザードモデルやロジスティックモデルに簡単な工夫をすることにより可能になる.
    この方法は, すでに筆者らにより詳細に報告されている。本論文では, 仮想的なデータを使用して, この方法をより理解しやすく解説して報告する.
  • 癌治療の別の道
    吉川 敏一
    1996 年 2 巻 1 号 p. 25-27
    発行日: 1996/04/30
    公開日: 2009/10/16
    ジャーナル フリー
  • 第7話 測定誤差・測定データの変動の評価なくして統計的分析の意味はない-その3
    林 知己夫
    1996 年 2 巻 1 号 p. 29-32
    発行日: 1996/04/30
    公開日: 2009/10/16
    ジャーナル フリー
  • 骨軟部腫瘍に関する日米の臨床科学の展望
    坂本 純一, 内田 淳正
    1996 年 2 巻 1 号 p. 33-36
    発行日: 1996/04/30
    公開日: 2009/10/16
    ジャーナル フリー
    現在, 世界中のさまざまな国で臨床試験が行われるようになってきているが, それぞれの国における文化や制度の問題などからその方法論に微妙な相違があるのは, ある程度致し方のないことであるとも考えられている.ただし, 文化による差を強調しすぎるあまり, それが科学的な方法論を使って臨床医学を発展させるという基本理念から外れてしまうことになるとしたら, 大きな問題であろう.
    そこで, 癌の臨床試験に関する日米間のこういった問題点について率直に意見を交わす場として, 1992年より US-Japan Clinical Trial Joint Meetingが開かれるようになり, 第1回目はシアトルで, 第2回目はハワイで, 第3回目はシアトルで会議がもたれ, 両国間のそれぞれの分野におけるエキスパートたちの相互理解が深められた.
    筆者らは, この第3回目にシアトルで行われた骨軟部腫瘍に関するワークショップに出席し, 討議に参加する機会を得たので, このUS-Japan Clinical Trial Summitと名づけられた会議について紹介し, 報告を行ってみることとしたい.
  • 生越 喬二
    1996 年 2 巻 1 号 p. 37-39
    発行日: 1996/04/30
    公開日: 2009/10/16
    ジャーナル フリー
  • 1996 年 2 巻 1 号 p. 51-57
    発行日: 1996/04/30
    公開日: 2009/10/16
    ジャーナル フリー
  • 1996 年 2 巻 1 号 p. 59-72
    発行日: 1996/04/30
    公開日: 2009/10/16
    ジャーナル フリー
  • 生越 喬二
    1996 年 2 巻 1 号 p. 74-76
    発行日: 1996/04/30
    公開日: 2009/10/16
    ジャーナル フリー
  • 林 知己夫
    1996 年 2 巻 1 号 p. 77-78
    発行日: 1996/04/30
    公開日: 2009/10/16
    ジャーナル フリー
    本年度は, 報告書作成とシンポジウム開催を行った.
  • 馬塲 正三
    1996 年 2 巻 1 号 p. 79-80
    発行日: 1996/04/30
    公開日: 2009/10/16
    ジャーナル フリー
    遺伝子班の研究テーマとして昨年あげた, 二つのテーマについての進展状況を報告する.
    (1) 大腸癌におけるK-ras, p53遺伝子変異と癌の進展・予後の解析
    (2) 家族性大腸癌 (HNPCC) 家系集積を行い, 多重癌の特性を解析する
    研究テーマ (1) については, 班員小林らは大腸癌54例について, 肝転移群と非転移群でK-ras, P53, DCCの遺伝子異常を新鮮大腸癌切除標本材料を用い検索し, DCCLOH検出例, K-ras点突然変異非検出例は肝転移高危険群であることを認め, p53の下流の細胞周期調節遺伝子であるP21CIMIWAF1 のmRNA発現低下を高率に認めた.
    研究テーマ (2) のHNPCCの原因遺伝子がクローニングされ, RERが比較的容易に検索できるようになったので, テーマ (1) との整合性を考え, 一般大腸癌, 多発癌, HNPCCの多数症例を対象として, RERとLOHを同時に測定可能にするautosequencerによる解析方法を開発した.
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