日本養豚学会誌
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25 巻 , 1 号
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  • 村田 富夫, 小礒 孝
    1988 年 25 巻 1 号 p. 1-8
    発行日: 1988/03/05
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    養豚経営の収益性を向上するためには, 基本的な生産手段である種豚の能力を高めることが, 最も重要な経営戦術である。このため, 本研究では種豚の産肉能力検定成績を利用して, 豚産肉能力の総合的把握と種豚改良のための情報を得ることとした。豚産肉能力検定成績の分析は大型コンピュータを利用して, 主に多変量解析を行った。その結果の要旨は次のとおりである。1日平均増体重, 枝肉重量, 背腰長II, ロース断面積の形質は, 調査豚の記述統計量である尖度・歪度が他の形質よりも大きく, モードが平均より左に偏り, 尖った分布を示している。これらの形質は平均より劣ったものの割合が多く, 産肉能力水準の底上げが必要である。豚産肉能力を総合判定するために区分されたランク間の差を検討すれば, ランクの平均値間に有為の差のある形質と無い形質とがあり, 一定の傾向は認められなかった。各形質の「性」による差を検討した結果では, 雌豚は去勢豚に比較して赤肉量等に関与する形質では優れる傾向にある。豚産肉能力検定成績の全調査項目を因子分析した結果では, 7因子が抽出され, 累積寄与率は73.7%であった。クラスター分析の結果では, 類似度によって3クラスターが形成された。判別分析による豚産肉能力の総合評価では, 現行の判定方法は66.0%の適合率を有しており, 数学的判別方法の結果からみれば, 適合率の向上が期待される。
  • 亀岡 俊則, 因野 要一
    1988 年 25 巻 1 号 p. 9-16
    発行日: 1988/03/05
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    前処理で微細粒子を分離することにより, 経済的で浄化効率の高い豚舎汚水の処理を目指し, 実用規模の浄化処理システムを構成し, 汚水処理を行なった。方法は, 約10,000頭分の豚舎汚水の粗大物を節別し, 次いで高分子凝集剤を添加して微細粒子を凝集分離した一次処理水について, 回分式活性汚泥法によって処理を行なった。一方, 凝集汚泥は余剰汚泥と共に, 円板型分離機により固形物の分離脱水を行なう処理システムとした。凝集分離の効果は, 汚水量に対しカチオン系高分子凝集剤を約100mg/l添加すると, SS除去率は95.9%で, BODの除去率は80.4%と高い分離効果が認められた。また, 50mg/lの添加量でもSS除去率は82.7%であり, BOD除去率は42.5%と, 比較的良好な凝集分離効果を示した。固形物を分離した処理水のBODは1910mg/lであり, この活性汚泥処理のBOD容積負荷量は0.33kg/m3・日で, その処理水のBODは44.0mg/l, 除去率97.7%, 特にNH3-Nの除去率は98%と極めて高い浄化効率を示した。円板型分離機による汚泥の分離濾液は, SS除去率約98%と良好であった。この処理経費は建設費約5000円/頭, 運転経費は約1.6円/頭・日であった。このように, 本処理システムは, 従来の浄化法に比し処理性能, 経済性共に大きく改善することができた。
  • 中嶋 雅仁, 武田 植人, 片岡 康, 中沢 宗生, 柏崎 守
    1988 年 25 巻 1 号 p. 17-20
    発行日: 1988/03/05
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    SPF豚農場の子豚30頭から分離したブドウ球菌83株と一般養豚場の子豚30頭から分離したブドウ球菌76株について菌種同定と薬剤感受性試験を実施した。両養豚場とも分離されたブドウ球菌は S. hominsS. haemolyticus が優勢であり, 両養豚場での菌種差はほとんど認められなかった。薬剤感受性試験ではKM, CTC, CPにおいて一般養豚場由来ブドウ球菌はSPF豚農場由来ブドウ球菌に比較して4倍以上高い50%MIC値が認められた。
  • 押田 敏雄, 大野 惇, 深沢 美紀, 田中 享一, 盛 信博
    1988 年 25 巻 1 号 p. 21-28
    発行日: 1988/03/05
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    豚の血清乳酸脱水素酵素 (以下, 血清LDH) の総活性値およびそのアイソザイムの測定値が検体の取扱い方法などの諸要因によりどのような影響を受けるのかについて調べ, あわせて肉豚の生理値についても検討し, 以下の結果を得た。
    1. 血漿と血清の比較: 血漿 (ヘパリン処理) と血清のLDHの総活性値およびアイソザイムに差はなかった。
    2. 放置時間が与える影響: 採血後2時間までの放置ではLDH2分画を除いて影響を受けなかった。
    3. 血清の安定性: -80℃保存が最も安定で, 次いで室温, -20℃の順であり, 4℃保存は長期間では安定性を欠いた。
    4. 溶血の影響: LDH2およびLDH3は溶血による影響をまったく受けず, 総活性値は廾より, LDH1は+, LDH4は柵卅, LDH5は廾より, それぞれ溶血による影響を受けた。
    5. 生前血液と放血血液の比較: LDH総活性値およびアイソザイムのすべての項目について, 両者間に有意差はあったが, 有意な相関関係が認められた。
    6. 肉豚の生理値: 生理値をm±2SDで示すと, LDH総活性値は1,270±448 Wróblewski 単位, LDH1は34.1±12.6%, LDH2は21.2±5.6%, LDH3は22.1±5.0%, LDH4は11.7±5.8%, LDH5は11.1±7.496であった。
  • 氏家 哲, 鈴木 啓一, 浅野 安夫
    1988 年 25 巻 1 号 p. 29-34
    発行日: 1988/03/05
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    豚枝肉の脂肪割合を推定するため, ランドレース雄豚49頭を用い, 90kg到達後と殺し, 枝肉の横断面部分の脂肪厚および横断面面積と脂肪重量割合との間の関連を検討した。横断面位置は第9胸椎, 第11胸椎, 第13胸椎, 第15胸椎および第1腰椎の部位である。脂肪厚は背正中線より腹側に向かって5cm, 10cmと15cm離れ起位置で測定した。横断面の筋肉, 脂肪および骨の面積はデジタイザーを用いて測定した。脂肪重量割合推定の正確度を比較するため残差標準誤差 (RSE) を用いた。脂肪厚から脂肪重量割合を推定したモデルは, 独立変数に脂肪厚測定3ヶ所 (第13胸椎の腹側10cm, 第1腰椎の腹側15cm, 第11胸椎の腹側15cm) と枝肉右半丸重量を含むことでRSE=1.57, R2=71.53%で推定された。横断面の皮下脂肪面積割合からでは, 測定2ヶ所 (第11胸椎, 第13胸椎) と枝肉右半丸重量からRSE=1.39, R2=72.31%で推定された。筋間脂肪も含む横断面の脂肪面積割合からでは, 3枚の横断面脂肪面積割合 (第13胸椎, 第1腰椎, 第11胸椎) と枝肉右半丸重量からRSE=1.28, R2=81.04%と最も高い正確度で推定された。以上のことから豚枝肉の脂肪割合推定に関して, 横断面脂肪面積割合が最も有効であることが認められた。また,脂肪厚についてもその測定位置を検討することで推定の正確度が上昇することが示唆された。
  • 松岡 昭善, 鈴木 伸一, 池田 周平
    1988 年 25 巻 1 号 p. 35-41
    発行日: 1988/03/05
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    イノブタは同一月令であっても, 生体重に個体差があることが知られており, この生体重の差と肉質の関係を明らかにする目的で, 2腹のイノブタを同一月令肥育し, と殺時の生体重により, 重い区 (平均体重: 88.6kg) と軽い区 (平均体重: 74.9kg) に分け, 枝肉成績および理化学的性状の差異を検討し, 次の結果を得た。
    枝肉歩留, 背腰長I, IIおよび中躯の割合は, 生体重の重い区が大であり, 後躯の割合は生体重の軽い区が大きい値を示した。後躯の脂肪, 骨, 筋肉の構成割合は, 生体重の重い区で脂肪の割合が高く, 骨と筋肉の割合は低かった。胸最長筋の断面積および脂肪の厚さは, ともに生体重の重い区で大きい値を示した。
    筋肉の理化学的性状は, 生体重の差による影響は顕著に認あられなかったが, 生体重の重い区は軽い区よりもわずかではあるが, 粗脂肪が高い値を示した。
    体脂肪の特性は, 生体重の重い区において融点が高く, ヨウ素価, 屈折率は低い値を示した。
    胸最長筋の色調は, 生体重の相違による差は少ないようであった。
    筋肉の脂肪酸組成は, 生体重の重い区においてオレイン酸含量が高く, リノール酸含量が低かった。背脂肪については, 生体重の軽い区はリノール酸含量が高く, 腎脂肪では生体重の軽い区はリノール酸含量が高くオレイン酸含量が低かった。
    以上の結果から, と殺月令が同じであるイノブタにおいて, 生体重の軽い個体は, 体脂肪の特性と脂肪酸組成から判断して, 軟脂の要素を持っていることが示唆された。
  • 戸津川 清, 萱場 猛夫, 上野 宏樹, 須藤 信也, 富樫 稔
    1988 年 25 巻 1 号 p. 42-44
    発行日: 1988/03/05
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
  • 古谷 修, 梶 雄次
    1988 年 25 巻 1 号 p. 45-46
    発行日: 1988/03/05
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
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