日本養豚学会誌
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25 巻, 2 号
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  • 鈴木 啓一, 氏家 哲, 浅野 安夫, 西田 茂
    1988 年 25 巻 2 号 p. 49-55
    発行日: 1988/06/30
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    飼料中蛋白質とエネルギーの豚枝肉への利用効率を, 生体での発育, 産肉形質から推定可能かどうか検討した。ランドレース種の雄豚6頭 (体重約50kg) について, 予備試験6日, 本試験5日間の消化試験を行い, 給与した飼料の可消化 (DE) と代謝エネルギー (ME) を求めた結果, 豚産肉能力検定用飼料のDEとMEはそれぞれ3.130±0.126kcal/gと3.048±0.143kcal/gであった。蛋白質とエネルギーの利用効率の推定には, 合計85頭のランドレース種雄子豚を供試し, 15頭を体重が30kgに達した時点でと殺した。残りの70頭は単飼, 不断給餌条件下で30kgから90kgまで飼育し, 90kg到達時点でと殺した。この期間の飼料摂取量, 1日平均増体量と90kg時点の背脂肪厚, ロース断面積を測定した。蛋白質利用効率と飼料要求率, 背脂肪厚との間にはいずれも有意に高い負の表型と遺伝相関が得られ, 特に飼料要求率が蛋白質利用効率を推定する上で重要な形質であることが示唆された。さらに, この形質と90kg到達日齢, 1日平均増体量およびロース断面積などを独立変数として重回帰分析を行った結果, 寄与率が72から82%と高い精度で蛋白質利用効率の推定が可能であることが明らかになった。しかし, 発育, 産肉形質からエネルギー利用効率を推定するにはこれらの寄与率が低く, 精度の点で不十分であることが明かとなった。
  • 梶 雄次, 古谷 修
    1988 年 25 巻 2 号 p. 56-60
    発行日: 1988/06/30
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    夏季の暑熱環境が豚の生産性に及ぼす影響を検討するため, 子豚および成雌豚を用いて飼養試験ならびに消化試験を実施した。供試に当っては, 豚を23℃に保った温調室 (適温区) あるいは暑熱環境下にある一般豚舎 (高温区) に収容し, 豚産肉能力検定飼料を給与した。実験1では, 初体重が約40kgの子豚16頭 (去勢雄豚8頭, 雌豚8頭) を雌雄各4頭ずつ適温区と高温区に分け, 3週間性別に群飼した。飼料摂取は自由とした。試験期間中の高温区における環境温度の平均値は26.3℃で, 最高気温が32℃を越えたのは10日, 30℃を越えたのは18日であった。その結果, 飼料摂取量および増体量は高温区が適温区に比較して有意に劣ったが, 飼料要求率には差が認められなかった。去勢雄豚は雌豚よりも飼料摂取量が多く, 増体は速かった。乾物, 粗蛋白質 (CP) および総エネルギーの消化率については, 高温区と適温区の間に有意差は認められなかったが, 適温区の去勢雄豚の消化率が低い傾向にあった。実験2では, 平均体重が約230kgの成雌豚4頭を用い, 妊娠期と授乳期で, 適温および高温環境下での消化試験を実施した。妊娠期および授乳期の1日飼料給与量は, それぞれ, 2144gおよび5031gに制限した。試験は7月7日から9月1日までの57日間で, その間の高温区における環境温度の平均値は26.6℃, 最高気温が32℃を越えたのは34日, 30℃を越えたのは47日であった。乾物, CPおよび総エネルギーの消化率は, 妊娠期および授乳期とも適温区と高温区で差が認められなかった。
  • 片岡 康, 三谷 賢治, 中沢 宗生, 柏崎 守
    1988 年 25 巻 2 号 p. 61-65
    発行日: 1988/06/30
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    豚集団における抗菌剤の使用状況, 飼育管理方法の相違が薬剤耐性菌の出現頻度にどのような影響を与えているかを知るために, SPF豚および Conventional 豚農場由来大腸菌の計328株を用い, 9薬剤の感受性試験とRプラスミドの検出について検討し, 以下の成績を得た。
    1. SPF豚農場由来大腸菌199株中131株 (65.2%) が耐性菌であったのに対し, Conventional 豚農場由来大腸菌129株は126株 (97.7%) がいずれかの薬剤に対して耐性を示した。
    2. 耐性型を比較した場合, SPKF豚農場由来株は感受性株が67株 (33.7%) で最も高く, 3剤と2剤耐性株がそれぞれ約20%を占めていた。これに対し, Conventional 豚農場由来株では, 多剤耐性株が大部分を占めていた。すなわち, 3剤と2剤耐性株が各々30.2%と最も高く, 4剤耐性株が20.2%であり, 感受性株はわずかに3株 (2.3%) であった。
    3. Rプラスミドの検出率は, SPF豚農場由来株が64.6%, Conventional 豚農場由来株が56.3%であり両農場間において差はほとんど認められなかった。
  • I. 選抜差について
    兵頭 勲, 渡辺 彬, 楢島 敏男, 入交 義孝, 大橋 昭也
    1988 年 25 巻 2 号 p. 66-72
    発行日: 1988/06/30
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    ランドレース種の閉鎖群を用いて, 1978年から1986年にかけて7世代にわたり, 1日平均増体重, 背脂肪の厚さおよびロース断面積の3形質の選抜指数値 (I) による選抜試験を実施した。この試験で得られた育成豚1,010頭のIに関して選抜差を中心に分析した結果, 次の成績を得た。
    1) Iの選抜強度は, 世代当たり雄で1.21, 雌で0.59であった。累積選抜差に対する選抜反応の回帰から求めたIの実現遺伝率と, その標準誤差は0.38±0.11であった。2) 実現選抜差 (DR) の意図した選抜差 (DE) に対する比Q=DR/DEを求めた。DRとDEはほぼ等しく各世代ともQ≒1であった。また個体のIとその個体が哺育されたとき (生時から離乳時まで) の同腹きょうだい数の関係を調べたが, 同腹きょうだい数はIに対して有意な影響を与えていなかった。3) 選抜差を大きくして改良速度を高めるため, Iに関する相似交配を実施した結果, 交配された雄と雌のIに関する相関係数は0.66であった。この相似交配の結果, ランダム交配で切断型選抜を行ったときに期待される選抜差とほぼ同じ大きさの選抜差を, 非切断型選抜で確保することに成功した。4) 近交度が選抜に及ぼす効果を調べた。平均近交係数8%までの範囲では, 選抜豚の産肉能力及びI腹産子数には近交退化がみられなかった。
  • 杉本 亘之
    1988 年 25 巻 2 号 p. 73-77
    発行日: 1988/06/30
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
  • 菅野 保
    1988 年 25 巻 2 号 p. 78-79
    発行日: 1988/06/30
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
  • 安田 侃也
    1988 年 25 巻 2 号 p. 81-82
    発行日: 1988/06/30
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
  • 清水 悠紀臣
    1988 年 25 巻 2 号 p. 83
    発行日: 1988/06/30
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
  • 諏訪 綱雄
    1988 年 25 巻 2 号 p. 84-85
    発行日: 1988/06/30
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
  • 小栗 紀彦, 相馬 正, 小島 敏之, 今田 忠男, 川村 齊
    1988 年 25 巻 2 号 p. 86-87
    発行日: 1988/06/30
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
  • 今田 忠男
    1988 年 25 巻 2 号 p. 88-89
    発行日: 1988/06/30
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
  • 1988 年 25 巻 2 号 p. 90-103
    発行日: 1988/06/30
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
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