日本養豚学会誌
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44 巻 , 1 号
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原著
  • 高田-及川 直子, 押田 敏雄, 辻塚 和宏, 久松 伸, 佐藤 美穂, 堂ヶ崎 知格
    2007 年 44 巻 1 号 p. 1-7
    発行日: 2007/03/10
    公開日: 2007/12/05
    ジャーナル フリー
    母豚の乳汁に含まれる数種の微量元素量を測定し,分娩から離乳時までの乳汁中の各元素量の推移,および母豚血液中濃度と初乳中濃度との関連について検討した。その結果,測定した各元素の初乳中平均濃度は,バナジウム(V, 6.77ng/ml),鉄(Fe, 5.09μg/ml),銅(Cu, 1.58μg/ml),亜鉛(Zn, 11.6μg/ml)となった。またこれらの元素量の分娩から離乳時までの推移については,V, Feは増加,Cu, Znは減少の傾向を示した。さらに,Vでは母豚全血中濃度と初乳中濃度との間に有意の高い相関がみられた。
  • 家入 誠二, 崎村 武司, 石橋 誠, 勝俣 昌也, 梶 雄次
    2007 年 44 巻 1 号 p. 8-16
    発行日: 2007/03/10
    公開日: 2007/12/05
    ジャーナル フリー
    現在,食品残さは重要な飼料資源と認識されており,食品残さを給与して肉質を改善する研究が,多くの研究機関で実施されている。近年,食品残さであるパン屑を肥育豚飼料へ添加することによって,豚の胸最長筋における筋内脂肪含量(IMF)が増加することが報告されているが,その作用機作については検討されていない。飼料にパン屑を添加した場合,その原料である小麦のアミノ酸組成を反映し,結果的に,いくつかのアミノ酸が要求量を満たさなくなると予想される。そして,そのことがIMF増加の一因だと推察された。そこで,パン屑を添加した飼料におけるアミノ酸濃度とIMFとの関係について検討した。トウモロコシとダイズ粕を主原料とする対照飼料に対して,パン屑を添加したパン屑添加飼料(BS飼料 ; 日本飼養標準によるリジン要求量に対して充足率約70%),パン屑添加飼料では不足するアミノ酸(リジン,メチオニン,トレオニンおよびトリプトファン)を添加したパン屑+アミノ酸添加飼料(BS+AA飼料)を調整した。飼養試験にはランドレース種去勢豚と雌豚合計24頭を供試した。それぞれの飼料に去勢雄4頭,雌4頭を配置し,体重40kgから110kgまで各飼料を不断給餌した。飼養試験終了後と畜し,枝肉の品質を調査するとともに,胸最長筋のIMF含量を調査した。その結果,BS飼料の給与は背脂肪厚に明確な影響を及ぼさなかった。一方,BS飼料を給与した豚の胸最長筋のIMF含量は他の2区に比較して高くなった(BS区とBS+AA区間 ; P<0.05,BS区と対照区間 ; P=0.0515,対照区2.29%,BS+AA区1.98%に対し,BS区3.52%)。BS+AA飼料を給与した肥育豚の1日平均増体重,飼料摂取量,飼料要求率,背脂肪厚およびわき腹の脂肪厚は対照飼料を給与した肥育豚のそれらと同等であった。以上の結果は,これまで報告されてきたパン屑添加飼料を給与した肥育豚における胸最長筋のIMF含量増加が,パン屑添加に伴う一部のアミノ酸含量の低下に由来することを示唆している。
  • 大塚 誠, 勝俣 昌也, 山崎 信, 高田 良三
    2007 年 44 巻 1 号 p. 17-21
    発行日: 2007/03/10
    公開日: 2007/12/05
    ジャーナル フリー
    本研究では,飼料に混合する乳成分の発酵処理の有無が離乳子豚の飼養成績に与える影響を解明することを目的に3週間の飼養試験を実施した。供試動物は,LWD種離乳子豚6頭とLW種離乳子豚6頭の計12頭(平均体重7.4kg)とした。試験区は人工乳とLactobacillus plantarum E4.0(2)-1株を用いて調製した発酵乳を1 : 5(wt : wt)の割合に混合したリキッド飼料を給与する発酵乳区,人工乳と酸性化牛乳(乳酸でpH 4.3に調整)を1 : 5(wt : wt)に混合したリキッド飼料を給与する酸性化牛乳区の2区とした。その結果,日増体量に差は認めらなかったが,発酵乳の給与により乾物摂取量は有意(P<0.05)に増加し,飼料効率は低下傾向(P<0.10)を示すという成績が得られた。また,飼料中のエネルギー含量とアミノ酸組成を測定したが,飼料効率が低下するほどのエネルギー含量の低下およびアミノ酸含量の変動は認められなかった。以上の結果より,L. plantarum E4.0(2)-1株を用いて調製した発酵乳を離乳子豚に給与すると,酸性化牛乳を給与するよりも乾物摂取量は増加するが,増体量には差が認められないことがわかった。
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